
僕以外の全員が「冗談」だと思っていたようだ。
それに1番驚いた。
僕は、僕だけは、本気だったのだ。
そして構想1日、決行まで1カ月余りで実現してしまった。結局は僕の努力ではなく、1人の女子大生がつなぎ役として奮闘してくれたのだ。
なぜにその人がそこまで行動してくれるのかは、本気の僕も首をかしげる時もある。
しかし社会人男子3人と女子大生2人がUSJに集まって、行列に並んで話をしながらアトラクションを楽しむのである。
おそらく平日の寒いパーク内には数万人が蠢いていたが、そんなメンバー構成はいなかったであろう。
男子3人はオープンから「進撃の巨人4D」やら「ターミネーター」「バックドラフト」なんかを巡った。
あっという間にお迎えの時間になり、約束していた「僕の車での送迎」で僕は離脱。神戸に戻った。
天気が最高にいい。
阪神高速5号湾岸線は大阪湾沿いをギリギリに走り、海の上を走っているような爽快感がある。30分もかからず神戸に戻り合流。
再びUSJに戻る。
六甲山脈もクッキリ見える。
和歌山県まで続く道路をひた走って、愉快に話をしていると、USJはいいからこのまま和歌山までドライブ行こう!ってなりそうな勢い。
ギリギリで踏みとどまってICを下りた。
合流したら15:30位だっただろうか。
その日は冬営業18:00までの営業。
実質並びも含めて2時間余りの活動時間。
「ハリーポッター」に乗って気分が悪くなった。
かっこわりー
初めましての女子大生はかなりの警戒心を表し、僕たちがいくら盛り上げても後退りしていくように見えた。
圧がすごいんだろね、おっさんからの。
もう途中から他のメンバーに喋りは任せて、攻め寄らないようにしたもんな。
普通の質問が、「うるせぇオヤジだな」に変換されてしまう。
ある程度、会話が流れたらデカい声の僕は大人しく頷きに徹した。
コレが、「おっさんとの憂鬱な時間」を刻み込んだことにならない事を祈るのみ。
話を聞くと、事前に話を持ちかけた時のその女性は「えっ、面白いから行くーっ!」と期待感が高かったようだ。
そんな素振りは微塵も感じなかった。
期待外れが激しかったのかもしれない。
本当にそこだけが心配だ。
つなぎ役の女性も「私は楽しかったです」と言ってくれた。その人は嘘を言う人ではないので本音だと思う。
僕の心配にも「らしくない」と表現して、「私は楽しかったからそれでいいじゃないですか」と大人びた言葉を浴びせられた。
それに素直に納得して救われた。
そこでやっと本日1番大変だったつなぎ役の女性へのお礼を申し上げた。
僕たちはひとつの世界を生きていた。
年齢も性別も何もボーダーの無い世界を。
生きている実感は、そういう何気無い世界の片隅に転がっている。
早く終わったUSJから梅田方面に食事に行こうということになり、僕以外の4人は電車で向かった。僕は駐車場探しに手間取ると考えたのだ。
それは「ナイス判断」であった。
案の定、店はグランフロントの7階とのこと。
僕はなんとなく「く、車で行くとこじゃねぇ…」と直感で気づいた。
そして梅田の駅を巻き込むように回り込み、タクシーの2重停車で2車線が潰れた大通りを割り込みタクシーに威圧感を与えながら辛うじて安い駐車場を見つけ停めた。
グランフロントに歩いて10分
ビルの合間に3台だけの可愛いコインパーキング
我ながらよく見つけた。
結局梅田バリバリの場所にグランフロントで食事して700円の駐車料金はほぼ奇跡。
やるな俺!
もう後から合流した僕は言われた7階に登ると、店が一軒も無い。オシャレなビルはオシャレ過ぎて迷路のようだ。
エスカレーターで上がると扉があって開けたら空中庭園で寒い。
店が無い。
漂流教室だぞ、これじゃ。
ビルの屋上のような場所からグランフロントってここだよな?とキョロキョロするとどうやら対面にらしきビル。
オシャレな奴らが飯を食っている。思わず写真

ふざけんなよ!
ここは2つあるビルの片割れ
みんなはどうやらあっちのビルらしい。
さ、寒い。
もう帰ってやろうかとも思ったくらいだ。
この寂寥感はみんなと合流した後も言葉では一切伝わらなかった。
グランフロント、キライ
そんな楽し恥ずかしな1日はあっという間に終わり
最後に電車で帰る2人と解散して、車で帰りたい2人を乗せて帰った。
そこでも愉快な話を小一時間。
あっという間に終わった。
USJ本当に僕は楽しかった。
実は合間にモンハンブースに潜り込んでダウンロードクエストをゲットしたんす。
そして必ずも一度、いや後2回は行くので。
1番楽しんだな、俺。