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ホクトマンのアドブログ

アドベンチャープログラムを愛するすべての人と、そうでもないすべての人へ。ひとりごと、今思うこと、泣き言、楽しか

僕はギリギリ運転教官!

2015-04-27 | 雑念
「はじめての運転」

免許を取得して、はじめての運転は不安なものである。遠い昔にその経験をしてしまって、そんな初々しい気持ちは記憶になくなってしまった僕は

「はじめての運転の同乗者」

に誘われた。レンタカーを借りてドライブをするというものである。動画も記念に撮って欲しいというので了承した。

レンタカーに行って、レクサスかベンツでも借りてブイブイ言わせて欲しかったが「無い」とのことで、SUZUKIのスイフトというずんぐりムックリの車を借りていた。



初心者であることは免許を見せて気づかれたようで、説明はより丁寧に行われた。

僕はフォースを使って、説明をサッサと済ませるように念じた。X-34ランドスピーダーの助手席に乗るオビ=ワンのような手つきをしたのだが、日本レンタカーのストームトルーパーは自分の赴くままの説明事項を全部吐き出した。

そしてそそくさとレンタカー屋から路上へ入る位置に移動し誘導をする準備に入った。



まだそこまでたどり着きませんよ!
ミラー調整、座席の調整、ミラーの確認、エンジン始動、サイドブレーキ確認、ギア入魂、ブレーキ解除、など、やることがめっちゃたくさんあるのだから、10m先の曲がり角にたどり着くのに、そんなにすぐたどり着くはずも無いのだ。

とはいえ10分もかからず最初の曲がり角に到着。本当の一般公道に乗り入れた。

早速、恐ろしいのは宝塚という土地は恐ろしく車の数が多いという難関が待ち受けているということだ。

まず176号線に入るのだ。

ドラクエで言ったらかわのつるぎ、かわのよろい、かわのたてという最初にもらえるグッズで城の外に出たらゴーレムの群れに飛び込んだ、ようなものだ。1撃でペチャンコなのだ。

緊張の中、制限速度を守りながら宝塚ICから高速道路に乗る。これも課題だそうで、料金所や合流を無事乗り切った。

高速道路を走り始めるともう緊張感は大分緩み、あっという間に淡路SA。日曜日の人気SAの駐車場はバック駐車を課題とする初心者ドライバーにとっては「悪の巣窟」に乗り入れたように見えたことだろう。

両隣の車がいないバス用駐車スペースにバック駐車。車両全体のイメージを持ってハンドルを切るバック駐車は、経験のみがハンドルさばきをスムーズにする。

やっとの思いで枠に停め、昼食を摂った。天気のいい瀬戸内海は行楽そのものである。背伸びをして休日を満喫していると、ドライバーはもう運転をしたくてウズウズしている様子。

今にも僕を淡路に置き忘れて、車を走らせてしまいそうな位、「かかっている」のである。競馬用語「かかっている」はドライバーの精神状態としては

危ない

急ぎ足でマシーンに乗り込む。

ここで下道を経験しようということで高速道路を後にした。予想通り淡路は一般道が走りやすい。

おのころ

未だに実態が不明な施設?
そう、この名前を聞くと思い出す。
カントリーサインの旅

この頃になるとドライバーは慣れてきたのが会話も出来る様になり、もう初心者卒業です、というか言わ無いかぐらいのタイミングで恐ろしい「迷いの森」に足を踏み入れてしまう。

「曲がらなければいけない曲がり角を1本間違える」

初心者にとってこれは致命傷となる。
車では入るべきではない古い商店街に迷い込んだのだ。道路とは呼べない細いS字クランクの様な迷いの森。

Googleマップを見てナビに取り掛かる。

抜け道を見つけ、「そこを曲がる」と叫ぶと自転車が通るほどの細さ。

ゲフッ!

もう僕のナビはドライバーのパルプンテを引き起こし、いわゆる「スーパーバック」が必要なほどの林道に迷い込む。

Google様は試練をお与えになりました。

そして今日一番の心拍数を記録したドライバーはもう今にも「運転代わってください」と言わんとしていた。

そのテンパり様に僕はナビと爆笑で忙しく、ようやく明るい広い道に出た時には

僕は爆笑で腹が、
ドライバーは心拍数で心臓が、
痛い状態だった。

そして淡路島の南端「道の駅うずしお」に到着。

ここにまた初心者ドライバーを悩ませる「狭き駐車スペース」「斜めのSランク駐車枠」「迫る隣の高級外車」「使えない怪しいガードマン」が立て続けに現れる。

最後のステージに相応しい難易度の高さ。

心拍数はMAX

危険です。危険です。危険です。危険です。
危険です。危険です。危険です。危険です。
危険です。危険です。危険です。危険です。


ようやく駐車して道の駅にフラフラ歩いていく。

こんなに景色は綺麗なのに

ドライバーは腑抜けの様にグッタリ
恐ろしいほどに老けている。

白髪も増えてしまった。

そして恐ろしい記憶を消し去りたいのか、また「かかり気味」状態になり、そそくさと道の駅うずしおを後に帰路。そろそろレンタカー返却時間を気にし始める。

もう敵モンスターにズタボロになりながら高速道路に乗り込む。

もう着いたと安心したら、何と「渋滞情報が…」

宝塚には全国区となってしまった「中国自動車道の宝塚トンネル渋滞」が待ち構えている。

ナビの到着予定時刻はレンタカー返却期限18:30と同じ時刻を表記している。つまり渋滞の時間が読めないので、

ギリギリマスター確定!

間に合うのか?間に合わないのか?

が、ガソリンも入れねばならんのじゃ!

そして返却場所「宝塚歌劇場近く」の罠。返却時間の18:30は丁度、歌劇場の「出待ち」の大群が行く手を阻むゾンビとなって到着時間を邪魔してくるというのだ。

そしてその宝塚トンネル渋滞は予想通り。渋滞の中から助手席からレンタカー屋さんに電話。「10~20分ぐらい遅れそうなんですけど……」「大丈夫ですよー」と結局、少し遅れてもサービスしてくれるという。

魔物巣食う地獄にも優しい仙人が住んでいるのだ。

渋滞をぬけ、ガソリンを入れる。
もう後、1分で18:30。
ギリギリマスターは宝塚歌劇場の路地に入る。

出待ちゾンビ達はゾロゾロいたのだが、今夜は少な目でスムーズにルートに乗る。

到着!
無事到着!
無事故無違反!

もう初心者ドライバー卒業です。

楽しかったです、笑わさせてもらいましたし。

レッツドライブアゴーゴー!