「必修、多人数講義、午後1時から」の授業の評価は、最悪
アメリカの大学では、学生による授業評価の歴史は古い。関連する心理学的研究も膨大である。かつて、その文献レビューをして「IDE―現代の高等教育(1981)」に投稿したことがある。余談になるが、そして笑ってしまったのだが、それらの研究のかなりのものが、「あなたの評価が低くとも、それはあなたのせいではなく、状況がそうさせているのです」ということを証拠立てるための研究だったことである。
こんな話を最初に紹介したのは、今回、自分が1年間担当した「一般心理学」(健康・スポーツ心理学科と福祉心理学科の1年生対象)の授業評価の結果が、評価用紙の結果を見るまでもなく、とてもひどい結果になってしまったからである。すべての項目にわたり、両学部全体の平均値よりはるかに悪い結果となってしまった。日常の彼らの授業態度、行動からも、この結果は想定ずみであった。むしろ、5段階の3点以下がなかったことに驚いているくらいである。
でも、それは、「自分が悪いからではなく、状況が悪かったからです」という言い訳をしたかったからである(嘘半分!)。
見出しの“「必修、多人数講義、午後1時から」の授業の評価は、最悪”は、事実としてある。まったく、自分の授業は、この状況だったのであるから、低い評価は当然なのだ、と言いたかったからである(笑い)。