日本人が嬉しそうに「極東支部」なんて言っているのを聞くと、すごーく違和感があります。
日本は地球の東はずれに位置してるわけではないですから。グリニッジが西のはずれ「極西」なのです。
ここのところ数週間は、秋の読書週間でございました。
連合国の北洋輸送船団を描いた小説を2冊読了しました。
1冊目は米国の駆逐艦が主人公。2冊目はグリニッジが世界の中心で、自分たちがもっとも由緒ある海洋民族だと信じて疑わない、島国の軽巡洋艦が主人公でした。
2冊目は内容がヘビーでした。著者は自分が創造した可愛いはずの主人公を、なぜここまで徹底的に破壊したのでしょう、いや、最初から破壊するのが目的で創造したんですね。
次から次へと苦難の連続で逃れようがないほどです。極度の低温と強風、艦船を破壊するほどの大波、Uボート他強力な敵。
ナイーブな私は食欲もなくなるほどの過酷な描写が続きました。
これでもかという位にユリシーズ号は痛めつけられます。
本のカバーを最初に見た時は、ごちゃごちゃしたなんかおかしな画だなあ、としか思いませんでした。
でも実は、この画自体がネタバレの、非常に正確に描写した画だとあとから気づきます。
左舷艦橋前に刺さっているのはJu87スツーカで、3番砲塔付近に尾翼が見えるのはFw200コンドルです。
読了した今では説明できます。
駆逐艦の方は艦長がメインですが、巡洋艦の方は艦長も含めた男たちの話です。
「アラビアのロレンス」とか「マーフィーの戦い」とか、そういう映画の主人公たちに共通するジョンブルの話です。
何人もの男が死にますが、フィクションなのが救いです。
コルベット艦をちゃんと作ってやりたくなってきました。
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