うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

スフィンクスは....(1270)

2012年03月06日 21時53分11秒 | うべプラネタリアン
狛犬ですよ、狛犬のルーツはエジプトとかペルシャでしょうといわれた瞬間、
私の中でしし座は狛犬と同化した。ネメアの森の人食いライオンだけじゃないと感じた。
そんな話をしてくれたのは能面師である。
オリオンの像は古代のギリシア彫刻の中に一体もありませんよと聞いた瞬間、
私の中に、ギリシア神話の主流や傍流、異端の あるいは負けた側の悲哀がみちてきた。
そんな話をしてくれたのは、かってギリシア駐在の商社マンだった。
ふたご座のポルックスが死をのぞんだ瞬間に、私の中で、生あるが故の愛の存在が沸々とわいた。
ギリシア神話は文学の原典である。
星座を整理したプトレマイオスは天文学者だったから、星座と神話を結びつけはしなかった。
星座の原型を作ったのは文学者であって、天文学者ではない。
文学者はもともとえせっぽいから、天文学者っぽい味付けの話をするのは一向かまわない。
我々は文学者によって酔わされもするし夢を見る。
極論すれば、正しくっぽく理解させてくれることを望む。その方がよっぽどおもろい。

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