うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

星の古記録....(163)

2007年09月14日 22時32分08秒 | うべプラネタリアン
まずは、『かぐや』の打ち上げ成功、めでたし、めでたし。

今日帰りがけにデスクに妙な電話がかかってきた。下関の歴史研究家とのことだが、
百済の古文書に天文に関する記述があるが、これらは正しいかというものだった。
具体的には(年は西暦換算)、
①170年3月30日 日食
②189年6月1日  日食
③205年7月惑星(金星)食?
④212年6月30日 日食
⑤186年10月 西北の空に彗星出現
これをステラナビゲーターで調べたら(場所は釜山として)、見事に一致した。
上記日付は旧暦だから現太陽暦とは1ヶ月くらいずれるが、
①は5月4日早朝部分食、②は5月3日夕刻金環食、④は8月14日夕刻部分食、
であった。
問題は、本人が一番重要と言っていた③だが、記述は「太白犯月」の4文字とのこと。
犯を食と見れば、太白は金星だから、金星が月を食うことになり、これはありえない。
調べると、同年9月4日に、月と金星が極めて近接していることがわかった。
さらに調べると、「犯」とは必ずしも「食」ではなく、0.7°以下に近接した場合も「犯」というらしい。
となれば、「太白犯月」は「金星と月が近接」と解釈できる。とすればこれも見事に一致する。
以上を電話でお知らせした。
このなかで、⑤はまるでわからなかった。ハレーの回帰は全く関係がないし、もう少し腰を据えて考えてみよう。

こういう話は大好き。星の古記録の正しさに瞠目するばかりだ。
この件後日またレポすることがあるだろう。どなたか詳しい方はご教示願いたい。

画像は27夜の月

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2 コメント

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のぶせんせ、おもろい話だろ (ひさ(☆GG))
2007-09-15 20:39:50
飛び込みの電話だから、本人の「今までの定説を根底から覆す」発見と言われても、いまいち眉つばみたいな感がする。
論証がどうあれ、今から1900年も前の天文現象の古記録を検証する作業は夢中にさせたよ。
スペースシャトルの画はいいね。
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Unknown (のぶお)
2007-09-15 01:59:56
面白そうな話すね。

かぐやも良かった。
↓こちらのスペースシャトルもなかなかですよ↓
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/2007914_nasa_space/

シャトル計画って2010年までなんだってね。
2010年宇宙の旅がなくなっちまうよ。
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