半導体産業分析 2006年9月号より。
市場の分岐レポート。ここでは各項目の注目点を抜粋してみたい。
<世界市場>
05年の生産台数は1274万台で前年比17%増。10年の予想生産台数は3000万台を超える。05年から10年まで年平均成長率は19%と予測。
<仕様>
日本ではハイエンドの据え置き型。
海外ではポータブル型が主流。従来は矢印のみが出てくるものが多かった。
ハイエンド機にはマルチメディア機能や通信機能が統合されつつあるが、ポータブル型でもそうした機能がとりこまれつつあると指摘している。
<ナビゲーショントステム本体>
MPUとしては、日本市場ではルネサスのMPU(SuperHファミリと推測)が主流とのことだ。海外では Samsung や Intel のARM系CPU(Windows Mibile 搭載 PDA の MPU と同様のものと推測)が主流とのことだ。
<GPS モジュール>
ポータブル型では SiRF 製のチップセットが主流。国内ではモジュール開発をモジュールベンダが開発するケースが多いが、GPS 機能は SiRF を中心としたチップベンダからの調達が主流とのこと。
<ストレージ>
据え置き型は HDD が主流だが、コストが見合えば振動にも強いフラッシュ・メモリへ移行すると指摘している。
ポータブル型は SD カードなどの取り外しのできるフラッシュメモリが主流。
<マルチメディア>
日本の据え置き型では、テレビやラジオの受信、MP3 などの再生、CD からの取り込み、DivX・WMV・DVD ビデオの再生機能など。
ポータブル型では音楽の再生や JPEG 閲覧はできるが、ビデオ再生は未成熟。
また、画面サイズも据え置き型は WVGA、ポータブル型は WQVGA と差がある。
<通信>
今後はインターネットとの通信、自動車本体のシステムとの通信が進んでいくと指摘している。
<レポートの分析>
・ナビは運転に関する情報入出力端末となり、より広範囲の機能が求められるようになる。
・ソフト開発の負担が増えるために、ハード・ソフトともに標準化が進む。
・フラッシュ・メモリへの移行が進む。据え置き型でも利用が検討されていく。
・ポータブル型はビデオの再生機能など、よりマルチメディア機能が取り込まれていく。
・ポータブル型は品質基準が一般民生向け(車向けの品質基準は人命が関わるので非常に高い)であり、その点では強みがある。
・据え置き型は車載でのシステム統合がカギ。
・インターネットなど外部との通信機能が最も重要。
と言った具合だ。
ポータブル型については日本ではあまり見かけないが、例えば Mio C310 が1つの例となるだろう。これも PND だが、レポートにあるように SD カードで地図を格納するタイプで、マルチメディア機能としては MP3 の再生機能や JPEG の閲覧機能が備わっている。ハードウェア構成としては標準的な PDA であり、Samsung の組み込みプロセッサを使用している。ソフトウェアは Windows Mobile の組み込み用であり、こちらも標準化されたものだ。
おや、と思ったのは、携帯電話の話が出てきていないことだ。国内では au のケータイにナビゲーション機能が組み込まれている。最近では海外でも、Nokia のケータイにナビゲーション機能が入っているものが出てきた。またケータイは通信機能が強く、レポートの指摘にあるようなインターネットへの接続は既に取り込まれていて、中には Bluetooth や無線 LAN を搭載したものもある。
通信機能があることから、ケータイは車載システムとの通信も可能になるだろう。ただし解像度は QVGA やモノによっては VGA のものもあるが、画面サイズが小さすぎて、とてもカーナビの代わりは務まらない。
データ(ナビに関するものだけでなく、例えば音楽なども)はケータイ側に蓄積し、これを利用するときに車載側のシステムを使う(画面表示は車載側、や、車載側の音響システムを使える)などし、うまく両者が連携できれば使いやすいシステムができるかもしれない。
市場の分岐レポート。ここでは各項目の注目点を抜粋してみたい。
<世界市場>
05年の生産台数は1274万台で前年比17%増。10年の予想生産台数は3000万台を超える。05年から10年まで年平均成長率は19%と予測。
<仕様>
日本ではハイエンドの据え置き型。
海外ではポータブル型が主流。従来は矢印のみが出てくるものが多かった。
ハイエンド機にはマルチメディア機能や通信機能が統合されつつあるが、ポータブル型でもそうした機能がとりこまれつつあると指摘している。
<ナビゲーショントステム本体>
MPUとしては、日本市場ではルネサスのMPU(SuperHファミリと推測)が主流とのことだ。海外では Samsung や Intel のARM系CPU(Windows Mibile 搭載 PDA の MPU と同様のものと推測)が主流とのことだ。
<GPS モジュール>
ポータブル型では SiRF 製のチップセットが主流。国内ではモジュール開発をモジュールベンダが開発するケースが多いが、GPS 機能は SiRF を中心としたチップベンダからの調達が主流とのこと。
<ストレージ>
据え置き型は HDD が主流だが、コストが見合えば振動にも強いフラッシュ・メモリへ移行すると指摘している。
ポータブル型は SD カードなどの取り外しのできるフラッシュメモリが主流。
<マルチメディア>
日本の据え置き型では、テレビやラジオの受信、MP3 などの再生、CD からの取り込み、DivX・WMV・DVD ビデオの再生機能など。
ポータブル型では音楽の再生や JPEG 閲覧はできるが、ビデオ再生は未成熟。
また、画面サイズも据え置き型は WVGA、ポータブル型は WQVGA と差がある。
<通信>
今後はインターネットとの通信、自動車本体のシステムとの通信が進んでいくと指摘している。
<レポートの分析>
・ナビは運転に関する情報入出力端末となり、より広範囲の機能が求められるようになる。
・ソフト開発の負担が増えるために、ハード・ソフトともに標準化が進む。
・フラッシュ・メモリへの移行が進む。据え置き型でも利用が検討されていく。
・ポータブル型はビデオの再生機能など、よりマルチメディア機能が取り込まれていく。
・ポータブル型は品質基準が一般民生向け(車向けの品質基準は人命が関わるので非常に高い)であり、その点では強みがある。
・据え置き型は車載でのシステム統合がカギ。
・インターネットなど外部との通信機能が最も重要。
と言った具合だ。
ポータブル型については日本ではあまり見かけないが、例えば Mio C310 が1つの例となるだろう。これも PND だが、レポートにあるように SD カードで地図を格納するタイプで、マルチメディア機能としては MP3 の再生機能や JPEG の閲覧機能が備わっている。ハードウェア構成としては標準的な PDA であり、Samsung の組み込みプロセッサを使用している。ソフトウェアは Windows Mobile の組み込み用であり、こちらも標準化されたものだ。
おや、と思ったのは、携帯電話の話が出てきていないことだ。国内では au のケータイにナビゲーション機能が組み込まれている。最近では海外でも、Nokia のケータイにナビゲーション機能が入っているものが出てきた。またケータイは通信機能が強く、レポートの指摘にあるようなインターネットへの接続は既に取り込まれていて、中には Bluetooth や無線 LAN を搭載したものもある。
通信機能があることから、ケータイは車載システムとの通信も可能になるだろう。ただし解像度は QVGA やモノによっては VGA のものもあるが、画面サイズが小さすぎて、とてもカーナビの代わりは務まらない。
データ(ナビに関するものだけでなく、例えば音楽なども)はケータイ側に蓄積し、これを利用するときに車載側のシステムを使う(画面表示は車載側、や、車載側の音響システムを使える)などし、うまく両者が連携できれば使いやすいシステムができるかもしれない。