ひらけいメモBlog@goo

デジカメ・GPS・PC・デジタル家電などに関するニュースを扱っています。

NokiaがGPS技術をライセンス

2006-10-04 22:59:01 | GPS
NokiaがGPS技術をライセンス (ITmedia)
NokiaとTrimble,GPS技術の特許を相互ライセンス供与 (ITPro)

 Nokia は10月2日、Trimble と特許技術を相互にライセンスすることを発表した。

 Nokia は、モバイル向け機器・サービスついて、Trimble の GNSS 技術を独占的に使用する権利(占有実施権と言うらしい)と、他社に2次ライセンスする権利を得た。
 一方の Trimble は、Nokia の位置情報関連特許のライセンスを受けた。

 独占的に実施する権利と2次ライセンスの権利が Nokia に与えられたことにより、他社はモバイル向けに Trimble の技術を使うときには Nokia からライセンスを受けなくてはならなくなった。非常に強力な権利だ。

 先の N95 の発表といい、今回のこのニュースといい、Nokia が位置情報サービスにここまで興味を持つ理由は何だろうか?


 このページで紹介されている海外の記事によると、
・Nokia は GPS 技術が今後重要になると考えている。
・Qualcomm との特許紛争で役に立つかもしれない。
と説明しているようだ。

 巨大携帯電話向けプラットフォームベンダである Qualcomm は従来 A-GPS 技術を持つ SnapTrack 社を買収するなどして GPS 技術を自社の携帯電話向けチップに取り込んできた。
 さらに巨大携帯電話メーカーである Nokia がモバイル向け GPS 技術に非常な興味を持ち始めた。

 位置情報技術は便利だとは思うが、さほど普及してきたとは言い難い。Nokia が積極的に取り組むことにより、この状況が変わるのだろうか。
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GPSつきケータイユーザーの半数がGPSを利用

2006-10-04 22:57:34 | GPS
4人に1人強の割合でGPS 機能を既に利用 (モバイルレポート)
携帯のGPS機能を利用しているユーザーは26% (ITmedia)
ネプロジャパンとネプロアイティ、「ケータイナビの利用」に関する調査結果を発表 (日経プレスリリース)

 ネプロジャパンとネプロアイティは9月29日、ケータイ GPS に関するアンケート調査を行った。有効回答数は3608人。

 まず「GPSを利用したことがあるか」という問いには、49%が「GPSがついていない」。26%が「使用したことがある」。25%が「GPSがついているが、利用したことはない」と答えた。
 この結果からは、GPS つきケータイユーザーの半数がGPSを使ったことがある、ということが分かる。個人的には思いの外多いと感じた(まぁ積極的に使用しているユーザーはもっと少ないのだろうが)。来春の3Gケータイ新機種には原則 GPS が搭載される。これにより、GPS 利用者の増加が期待できる。

「ケータイ電話にナビゲーション機能が付いていたら便利と思うか」という問いには、便利と思うユーザーが75%を占めた。このことからも、GPS ケータイが増えれば、GPS の利用者も増えることが期待できる。

 さて、GPS を利用する目的だが、「目的地までのナビゲーション」69%、「旅行先でのナビゲーション」59%。この違いはよく分からないが、地元でのナビゲーションと旅行先でのナビゲーション、ということだろうか。先日のアメリカでの調査にもあったが、GPS は旅行先よりも自宅周辺の情報収集に利用されているのだろうか。何にしろ、これらの結果からはローカル検索がより充実することが期待される。目的~例えばレストランなど~もはっきりしているだろうから、広告を打つと効果は高そうだ。

「カーナビの代わり」36%というのも意外だ。EZ 助手席ナビの利用者を指すのかもしれないが、小さいケータイをカーナビ代わりに使用している人が案外と多い。

「災害時の安否・所在確認」が48%。この使い方に関しては、災害用伝言板と位置情報を関連づける、などの対応も考えられる。
「子どもや高齢者の安全確認」は48%。GPS の不安に対しては後で出てくるが「プライバシーの侵害」というものが多い。「安否・所在確認・安全確認」については、特にこのプライバシーの対策が必要そうだ。第三者検索ができるということは、悪意を持った第三者からの検索もあり得るからだ。十分な対策をすれば、この用途での利用率はより高まるのではないだろうか。

 最後に、ナビゲーションを用いるときに不安な点だ。「利用料金」69%。au に定額制ができたときに、これで GPS 利用者が多くなる、と言われていたような気がする。結局大幅に増えたという話は聞かないが、不安な理由としてはやはり料金が大きいようだ。
「電池の消耗」69%。これはケータイを使い続けるという点ではやむを得ないこととは思うが、それでも負荷の高いゲームや、負荷は高い上に電波の受信が必要なワンセグと比べれば、まだ電池の消耗は小さいのではないだろうか。

「プライバシーの侵害」60%。やはりこれは多い。ただこの点に配慮をしすぎると、例えば写真に Exif をつけてメールで送れない SA700iS のように使いづらいものとなってしまう。
 ここは、よく考えていく必要がある。プライバシーの侵害にはいくつかあると思う。
・地図表示や周辺検索をするために、位置情報をサーバーに送る必要がある。
・位置情報を、意図せずに誰かに送ってしまう。例えば位置情報つきの自宅写真を誤って送ってしまうなど。
・取得した位置履歴を誰かに見られてしまう。例えば落としてしまった、など。
・第三者から、勝手に位置を探られる。
 1つ目については、情報提供者側が、取得した位置情報は情報を端末に送ったら削除してしまう、端末固有の情報と位置情報とは関連づけない、などの方策を取ることと、プライバシーの侵害が起きない仕組みが確立されてしまうことを、利用者によく知らせることが重要だろう。また、SA700iS では位置情報を送るたびに、「位置情報が送信されます。よろしいですか」という問い合わせ画面が出てくる。このようなメッセージはユーザーが信頼するサイトに対しては出さないような設定ができる、などが必要だろう。
 2つ目については、こちらはいちいち確認するしかないだろう。また、例えば電話帳の登録内容に項目を設けてその項目がチェックされていない宛先以外に送るときには確認する、などの方策がありそうだ。(1番目と似ている)
 3つ目については、端末のロック機能に頼ることになるだろう。位置情報を抜いてもケータイはプライバシーの固まりで、最近では決済機能も持っている。そのためにロック機能が充実していく傾向にあるので、利用しやすいロック機能(個人的には F902iS のような指紋認証がいいと思うのだが)を使っていくことになるだろう。
 4つ目については、登録された端末からしか探せない、PC から探す場合はユーザーIDとパスワードを要求する(イマドコサーチがそうなのだが)、などは簡単にできそうだ。

 とにかく、できるだけ安全性を高め、利便性はできるだけ損なわずに、かつ、漠然としたユーザーの不安を払拭していく必要がある。

「位置の正確さ」は43%。これは位置の正確さを客観的に知ることができないので、なかなかに難しい。一応☆の数で精度を表してはくれるが、☆3つでも誤っていることはある。これは、メーカーのがんばりに頼るしかない。GPS だけでは厳しいので、ハイブリッド手法(基地局の位置、PHS、無線 LAN、RFID、赤外線など・・・)を併用していく必要があるだろう。

「対象エリアの範囲」35%。これは、屋内では測位できないということだろうか。そうであれば、ハイブリッド手法を併用するしかないだろう。


 アンケート結果から、つらつらと書いてみた。今後は GPS 搭載ケータイの増加に伴い、利用者の増加が見込まれる。端末メーカーとキャリアには、プライバシーに配慮した上で使いやすいシステムを構築して欲しい。またコンテンツメーカーには、ナビゲーション・ローカル検索を核として、便利なサービスを提供して欲しい。
 増加していく今が、1つのカギだと思う。最初に「GPS は使えない」というイメージを広めては、もったいない。
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