貧々自適

仕事のかたわらデジカメを構えたり
季節のうつろいや人の優しさに触れ感激する
そんな貧乏オヤジのつれづれ帳です

今朝のテレビから

2005-09-12 10:36:27 | よもやま話
けさ、朝の家事(笑)が一段落したのでNHK-BS2を視ていたら、山田洋次監督が故郷の旧満州・大連を訪ねた、世界・我が心の旅「望郷の大連」が再放送されていました。
1995年制作でしたが、山田監督の心の底にある「思い」に触れたような気がして、引き込まれてしまいました。

「寅さんシリーズ」「幸せの黄色いハンカチ」「学校シリーズ」などに共通した山田監督の「思い」の原点はどこにあるのだろう?と思っていました。
2歳のときに父親と渡った満州での子ども時代、敗戦・内地への引揚げの経験と、それにともなった運命の激変が大きな要素を占めておられるようです。

満州の寮(お父上は旧満鉄の技術者)に住んでいたとき、岡山出身の青年からきいた「故郷の島は、真白な砂浜があって、海がきれいで、魚がいっぱい獲れて…」という日本に憧れたとか。
海や山、田舎の風景や鉄道が映画の場面にしばしば挿入されている理由が、そんなエピソードの積み重ねから生まれているような気がします。
最後にポツリとつぶやかれた、「ふるさと」を持たない人々がこの国に増え続けていることが、自分の映画に共感をもってくれる一つの理由ではないか?という言葉が印象に残っています。

いろいろな意味でこのままいけば、私らの世代の大部分が役に立たない老人になっているであろうおよそ20年後には、この国の貧富の差はますます広がり、都会は高級マンションとスラム街に二極分化、地方は荒廃が進んで日本の風景は一変するだろう、と危惧するのは私だけ?

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