ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

朗読会の後に。*日々のつれづれ*

2016年03月06日 | Weblog

朗読会の後、いつも、思うことがあります。


それは、“みんな、わたし。”ということ。

出会うお母さんは、みんな、わたしの一部。

そう感じるのです。



みんな、それぞれに、今を頑張っていますが、

それだけでなく、

過去の何かとも、闘っています。



過ぎ去ったことは、その人が受け入れ、乗り越えることができるまで、何度でもあらわれ、道に立ちはだかります。

姿を変え、かたちを変え。



乗り越えるためには、それに見合うだけの時間と、エネルギーが必要です。

大なり小なり、その人が、変化して行けるまで。



そして、その力と、チャンスをくれるのが、子ども。

生まれてきてくれた子どもは、母を助けます。

新しい価値観や生き方を教え、母を変えていくことで。




先日の、戸隠公民館での朗読会でも、わたしは、たくさんの“わたし”に出会いました。

母に贈り物を携えてきた、子どもたちにも。



幼いあの日、辛かったよね。

少女であったあの日にも、辛かったよね。


長い時間が流れて、もう終わったと思っていたけど、子育ての毎日の中で、辛かった日々がよみがえり、立ちはだかる。

あの日の親のようになってしまう、自分がいる。

そうはしまいと思っていたのに。

かろうじて踏みとどまっていても、心の中は様々な思いが吹き荒れる。

打ち明けられる人もないまま、毎日、深く自分を責め続ける。


それは、とってもとっても、辛いのよね。



朗読会などで、そんなお母さんに、たくさん出会ってきました。

簡単には話せないことだから、長い時間、心や身体に負担をかける思いだから、

そばにいると、伝わってきます。


そして、そのほとんどの気持ちがわかる、わたしがいます。



わたしに、息子の母であることの他に役割があるとしたら、

この、“わかる”ということだけではないか・・・。

朗読会だけでなく、日々の暮らしや創作を通じて、わたしに役割があるなら。



そんなことを想いながら、わたしは、白く険しく美しい戸隠連峰を、見上げていました。








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