教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

卒業生が語ってくれた進路④~親との確執・家出

2008年03月01日 | 進路子どもの声
 中学校の3年間を何事も無く無事過ごせた先輩ばかりではありません。悩み、苛立ち、多くの衝突をしながら進路を探し出した先輩もたくさんいます。考えてみると、そもそも順調な中学校生活なんて無いのかもしれない。空に舞い上がるぐらい喜んだり、消えてしまいたいほど悩んだり、誰かと傷つけ合ったりという日常が繰り返しながら進行するのがこの3年間ではないかと思います。

【親との確執そして家出  ○○○○】

 今、私はみんなを前にして言いたい事が山ほどある。一つは、勉強は本気でやってほしい。勉強しなかった私が言える立場じゃないけれど、実際私は今になって後悔しているからだ。“後悔先に立たず”と言う。行きたい高校があるなら今からしっかり勉強して下さい。

 次に親の事を少し話したい。今言ったように私は家でも全く勉強しないで友達と遊んでばかりいた。当然、親は勉強しない私を見て怒鳴る。だけど私はそんな親に対して反抗する。そして親はわたしのそんな態度にまたキレる。こんな事の繰り返しばかりで自分では気づかないくらいに親を怒らせていた事に今ではとても後悔している。私が家を飛び出した時も私を心配して捜してくれたし、公立志望の私に「アンタが安心するなら」と言って私立だって受けさせてくれた。我ながらよくこんな親不幸娘を最後まで見捨てないでいてくれたと、今になって親のありがたみを実感している。だから今は感謝の気持ちで一杯だ。

 その次に忘れてはいけないのが『友達』の事だと思う。それは私が今ここでこうしてみんなを前にして親のありがたみを語れるのも、友達のおかげだと思うからだ。私が親とケンカして家を出た時、友人は私の所へ冬の寒い中を走って駆けつけてくれた。そして私の話を聞いてくれたばかりか「ミナちゃんの気持ちも分かるけど親の気持ちも考えろ」と真剣に説教までしてくれた。もしそのとき説教されなかったら、私は自分の間違いにきっと気づけなかったと思う。また私が勉強が分からない時には辛抱強く教えてくれた。もちろん私の頭の悪さにキレられてしまう時もある。私は「キレんなよ」と思いつつ、やはり“ありがとう”と感謝している。だから1・2年生に限らずここにいるみんなに言いたいことは、『友達』は本当に大事にして欲しいという事だ。いつも隣にいるのは友達だと思うから。しかし、自分のことばかり主張していたり、相手を傷つけてばかりいたら、本当の友達は一生できない。みんなうわべだけの関係になってしまうと思う。お互いの事を思いやる優しさを持つことこそ、最高の友達を作る第一歩なのだ。だからこそ、周りにいる自分の友達を大事にして欲しいと思う。思い起こせば、この一年、いろんな人にお世話になった。一言では言い表せないくらい沢山の人に助けられた。だから卒業を前に、最後に一言だけ言わせて欲しい。

 親・友達・先生・3年2組のみんな・後輩・・・私に関わった全ての人へ。
 『ありがとうございました』


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