へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

師走

2006-12-21 22:32:36 | へちま細太郎
藤川だよ~。
昨日、変な女に豆腐をぶつけられ大変憤慨したが、今日はトマトケチャップをかけられた。
ジャージでよかった。
なんなんだ、あの女は…。
で、今日は明日の終業式の準備で忙しいからこのへんでおしまい。
明日に続くぜ

あやしい人2

2006-12-20 22:56:24 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

「ね、おとうさん」
「なんだ?」
ぼくは、へんな女の人のことをおとうさんにはなしました。すると、おばちゃんまでもが、
「そうそう、細太郎が出ていってまもなくだから朝7時半ぐらいかなあ、女の人が門の前をうろうろしてた」
おとうさんは、
「警察に電話しろよ」
と、取り合いません。
「おとうさんとクリスマスイブに約束があるって言ってた」
「何言ってんの、おれは細太郎とテニスをするんだから、他に予定なんかない」
「おとうさん、ぼくテニスやらない」
おとうさんは他人事みたいに、ゴロゴロしておせんべいをかじりながらテレビを見ています。
「あんた、ほんとに見に覚えないの?」
「あ~ね~よ」
おとうさん、ちゃんと話をしようよ。と、そこに玄関のドアが開く音がして、
「藤川だけど~」
と、怒鳴ってます。ふつうなら中に入ってくるんだけど、どうしたんだろ。
「ちょっと~」
ぼくとおばあちゃんは玄関に向かうと、藤川がなんか頭から全身にかけてついている白いものを落としています。
「どうしたの?」
「門の前にへんな女が立っていたから、誰だと声をかけたら豆腐をぶつけられた」
信じられないものをみた、という表情をしています。
「で、食いものを粗末にするんじゃね~と怒鳴りつけたら、けたけた笑いながら逃げて言った。なんだあれ」
聞きたいのは、こっちなんだけど

あやしい人

2006-12-19 21:01:38 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

ぼくが学校から帰ってくると、家の前に女の人が立っていました。
じっと、へいごしに中を見ています。
誰だろう。用事でもあるのかなあ。
女の人はしばらくするとぼくに気がついて、にっこりと笑いました。 笑いましたけど、なんかへん。
「ぼくがしょう君?」
と声をかけてきましたが、もちろん返事なんかしません。だって、ぼくの名前は“しょう”じゃないからね。 でも女の人はそれにはかまわず、
「しょう君、おかあさん欲しくない?」
と言ってきました。
なんだ、この人
「おかあさん、欲しいよねえ」
勝手に決めないでほしいな。
「ね、お姉さんがなってあげようか」
何言ってんの、この人。
あんまり変なので、ぼくは相手にせずに家に入ろうとしましたが、
「しょう君、おとうさんに伝えてね、日曜日のイブは楽しみにしているからって」
と、後ろから大声で言ってきました。
「え、なに?」
ぼくはびっくりして立ち止まりましたが、こわくて振り向くことができませんでした
「ちゃんと伝えてよ、約束は守ってね、と」
うわぁ、なんだあ、なんだあ。 ぼくは中にかけこむと、こわごわと顔を出して様子をうかがうと、こちらをみてにたあと笑っていました。
「げえ
気持ちわり~。
おとうさん、どっかで悪さしてきたのぉ

おとうちゃん

2006-12-18 22:33:11 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

ぼくは、朝のドラマが大好きです。 前回の“純情きらり”もよかったけど、今回も最高に面白いです。
とくに、主人公のおとうちゃんが好きだなあ。 あのおとうちゃんは、とてもおだやかで子どもをたいせつに見守っていてくれているのがよくわかります。
いいなあ、おとうちゃん。 それにくらべて、うちのおとうちゃんは…。
「細太郎~テニスやろう」
こればっか。
ぼくは、テニスなんかしたくないのに、何度言ったらわかるんやろな、このおとうちゃんは。
だけど、いいなあ、大家族で。
ごはんをおおぜいで食べるのって、楽しいだろうなあ。 藤川先生のおうちはやっぱりおおぜいで食べるんだって。
ぼくのうちだって楽しいよ。人数少ないけど、おばあちゃんの料理はおいしいしまぬけな会話はあるし。たまに藤川先生も仲間入りするから、楽しいよ
。おとうちゃんかあ。おかあちゃんかあ。
いつになったら、いっしょにごはんを食べられるのかな。

忘年会の隠し芸2

2006-12-14 22:10:48 | へちま細太郎
「よ~し、これはど~だっ
「まだあるの?」
藤川先生はお財布を出してパカッと開けました。
ぱらぱらと白い紙が舞い落ち、最後に1円玉と5円玉がバラバラと落下しました。
「?」
ぼくはおとうさんと顔を見合わせました。
「これぞ、貧乏神
「あんたね(-_-メ」
「俺、通帳にマイナスがついてんだなあ」
「よ、氷点下
さ、さむ~
こごえそうな、ぼく、へちま細太郎でした。
おふろ、はいろ…。(((* ̄ー ̄*)†~~~

忘年会のかくし芸

2006-12-14 21:54:29 | へちま細太郎
藤川先生がわきの下に手を当てて、
「隠し毛…な~んちゃって」
と言いました。

「どう?」
「いや、どうと聞かれても…
「バカやろう、0点だ0点」
おとうさん、プンプンしてます。
「んじゃ、これは?」
と言って指定ゴミ袋に入り、
「生ゴミ
へ(゜∇、°)へ 。
「捨てるぞ
おとうさん、他人の寒さをおこれませんてば…。
へちま細太郎でした。