へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

夜の街って…

2020-06-24 16:43:17 | へちま細太郎

「夜の街って、なんだ」
「夜の街だろう」
「だから、どういう意味なんだ?」
「街が夜になったから、夜の街だ」
「じゃあ、夜の蝶って?」
「蛾、だよ」
「蛾?」
「蛾」
まあ、Gだって、空を飛ぶわな。。。
Gが四連勝~!!!
阪神なにやっとんねん!!
と、叫ぶタコツボ保健室のおばさんと、お悩み相談室の片山教授の会話。。

いや、きいているこっちが疲れたわよ。。。
意味わかんないってば。。。
はるみでした♡


60年前は?

2020-06-09 16:52:02 | へちま細太郎

「60年前って…、死んでる?」
「死んでる?いや、死んでないでしょうが」
「60年前だから、生まれてないわ」
「ああ、そうだね」

という、会話を高校生がしていて、笑った。
生まれ変わったんかい。。。
と、振り返ったら、間違いなく45年前くらいは女子高校生だったと思われる痛いかっこしたおばちゃんたちが、雑誌をみながら会話していた。
本人たちは、美魔女を気取っているらしい。
ほとんど付録の雑誌なんだが、文字通りみながら、
「これならかわいい感じ」
「でも、ちょっと幼すぎない?」
と、見本を手にしてワイワイやっている。
う~ん。。。
と、自分もキャラものの日傘の付録がついた雑誌を片手に、唸ってみた。。。
細太郎のおばあちゃんでした。。。
悪かったわね。


キチロー,元気良すぎて臭くなる(ミスで途中で掲載されてしまったらしい)

2020-06-08 19:37:14 | へちま細太郎

(仮)亀梨軍団の悠樹です。
この呼び名、すごい久しぶりで感動だ、作者が名前をやっと名前を思い出してくれたっぽい。

さて、実孝さんは状況を察して、さっさととんずらこいてしまった。
「俺に後始末つけろってか」
と、ぼやきながら藪をかき分けかきわけ進んだ獣道の先に、小川が流れている。川から水路を引き入れて、それらしく見える小川を人工的に作ったものらしい。江戸時代からの産物だ。
水路はのちに田吾作堀とか名前がつけられていた。何だ、それである。
で、この川幅2m弱、水深男の膝下あまりの小川に、クソボーズと茶髪とゴリラ、そして子豚が転がってごろごろしていた。
「何してんだ?」
「みりゃわかるでしょうがあ」
わかんねえからきいてんだが、小川のそばに横倒しになった一輪車と壊れたかごが引っくり返っているのをみつけ、なるほどと頷いた。頷いただけで、近寄る気にもならん。
連中は、くんくんとてめえの服の匂いを嗅いでいたが、落ちてないとわかると服を脱ぎだし、川の中ですすぎ始めた。
「いっとくがな、洗濯機使うなよ、匂いがうつる」
「え?じゃあ、どうしろっていうんですか〜」
情けない声を出した荒波は、動かした手を止めた。
「イタチの最後っ屁噛まされたんだ、1週間じゃ落ちねえよ。悪いが、事務所にも寮にも戻ってくんな。古い作業小屋があるから、そこで寝泊まりしてくんね?一応、泊まれる設備はあるから、匂い落ちたら戻ってきてよ、まあ、コロナの影響もあるし、密っちゃだめだよ」
俺の言葉にクソボーズが、目を釣り上げてハスにかまえて睨んできたが、怖かねえよ、そんなもん。
「いい年して、何逆ぎれしてんの、元はと言えば、あんたが急須野郎だからだろ。一輪車でガタガタされれば、イタチだって腹もたてるわ。藤川家に生まれたクセにそんなこともわかんねえのかよ、中年珍走団が」
「んだと、このや…」
と、飛びかからんばかりに川を飛び出しかけたが、そこへ水嶋と小栗が駆けつけてきて、連中を見るなり大爆笑を始めた。
「子ぶた、おまえ、イタチをカワウソだって言ったんだって?で、最後っ屁かまされちゃあしゃあねえなあ」
これはあとから分かったことだが、イチローはかごで暴れているイタチを救い出そうと、悪臭の中かごの扉をあけたらしいが、こんな目に合わせた張本人をイタチが忘れるはずもなく、猛然とキチローにぶつかり、さらに悪臭を放つ液体を頭からぶっかけて逃げていってしまったそうだ。
最後っ屁の4人は、古い作業小屋といっても結構な住まいなんだが(元は小作の人たちの家だったのを残しておいたんだそうだ、だから住める)、そこに押し込められ、出てくんな、と厳命され仕方なくそこに住む羽目になった。
「こんなこともあろうかと、残しておいてよかったよかった、とご隠居はカッカと笑い、豪農コンビはイタチの臭いもなんのその、毎日奴らに食料を運んでやっていた。
「で、僕のカワウソ、見つかりましたかあ?」
キチローは、海パンいっちょで小屋の中をうろつきながら、泣いていたんだそうだ。
知るかあ〜!


キチローはいっつも元気

2020-06-05 09:33:04 | へちま細太郎

で、実孝だ。
はっきりいって、いい男だ。子だくさんだが、イクメンではない。
兄もいい男だが、ヤンキーあがりなので、それっぽい雰囲気今もあり。
GTOを気取るバカである。
副住職は一族の中でも、底なしのバカである。近寄りたくもない。
急須のように口を出すが、結局は収まった試しがない。
そんなわけで、イタチを山に放しに行くといって、後藤と嫌そうな表情を隠しもしない荒波を連れて、こともあろうに一輪車にイタチ入りのかごを乗せてがたがた言わせて、藪の中の獣道をおぼしきところに入っていった。その背中を見送りつつ、
「無事でいたらいいんだが」
と、悠樹とともにため息をついた。
一方で、何事か起こってくれると面白いんだが、とも思っていた。
そこへ、
「あれ?俺のカワウソは?」
と、とぼけた声がした。振り返れば、奴がいた…wwww
「おまえ、あれ、イタチだぞ」
「イタチ~?ちっちっち、何をいってくれているんです?カワウソですよ、カワウソ」
キチローが親指を左右に振って、にやりと笑う。
「絶滅危惧種のカワウソですよ、見つけたら大発見ではないですか」
「あんな」
あきれてものも言えん。まあ、これがキチローなんだけどな。
キチローとやり合っていると、奴らが進んでいった方角から悲鳴が聞こえた。
「ひえええええ」
「くっせえええええ」
キチローは、
「ぼくのカワウソ太郎があああ」
と、叫び声をあげるなり、藪に突進していった。
「やられたな」
「ですねえ」
俺たちは、そうつぶやいたものの、しかし、次に起こりうる状況がから、速攻で逃げ出した。
カンベンだ。。。


キチローは元気

2020-06-04 13:49:48 | へちま細太郎

実孝だ。

かごの中で、うろうろうごめくのは、カワウソどころかイタチだ。
「カワウソって、絶滅したろうが」
「コツメカワウソだって、言い張ってきかないんですよ」
「あん?」
コツメカワウソって、少し前から大問題になっている密輸入されている動物だろ?イタチ科の動物で、日本産ではないはずだ。ペットとして大人気なんだが、しかし日本の自然界にはいるはずもなく、日本カワウソだって、もはやその姿もない。
「あいつ、YouTubeでコツメカワウソみて、欲しがっているんですよ。でも高いのは100万くらいするでしょ?買えないから捕まえるって。逃げたのがいるはずだって」
後藤が呆れている。
「てか、イタチいるんだ、ここには…」
ぼつりとつぶやいたのが荒波だ。
「おう、たぬきだろうが、いのししだろうが、なんでもいるわ。文句あんのかこらあ」
後ろでドスの利いた声を出したのは、副住職のおっさんだ。離婚されて出戻って、何やってんだ、このゾク上がりのバカが。
「あ、都会では…」
荒波は、田舎が嫌いだ。ならなんでつくばった大学に入学したんだ。
「とにかく、おまえ、逃がしてこいや。いつまでも入れて置いて最後っ屁かまされるようになったら、たまらん」
後藤と荒波の二人は顔を見合わせて、いったいどうすればいいんだ?と途方に暮れている。
「山ん中に持っていって、離してこい」
何でいちいち指図してやらにゃならん。
「そうじゃなくて、キチローが暴れたら嫌だし」
キチローのやつ、後輩ができたせいで偉ぶってるとみた。
「おまえら、俺様についてこい」
おっさんは、そこに置いてあった一輪車にかごをのせ、二人に押してついてこいと言わんばかりに先に立って歩きだした。
「大丈夫でしょうか?」
ゆうきは、不安そうに3人と1匹の後ろ姿を追ったが、
「ほっとけ」
という俺の言葉に、ですよねえ、とつぶやき、仕事に戻っていった。
俺も、ゆうきも懸命な判断だったと、今では思っている。
荒波には、かわいそうなことしたな(笑)

さんざんひっぱっておいて、つづく。。。


キチローは今日も元気

2020-06-01 16:00:49 | へちま細太郎

実孝です。
一応、藤川家の実質経営者です。
オヤジは、若い女の子とみると口説きまわるクセが抜けず、仕事もテレワークと称して何をしていることやら。そんな夫を見て、妻である母は、
「ATMよ、ATM、種馬兼用」
と、オヤジの素行を気にする素振りも見せない。よく平気だな、と聞いてみたことがあったが、
「それ、自分の奥さんに聞いてみなさい」
と、逆襲された。そんなことしてみろ、命がいくつあっても足りねえ。
「うちもテレワークしたいんだが、動物のなんとかというゲームじゃあるまいし、パソコンでは食い物は育たんよな」
俺のボヤキに優秀なる執事の北別府は、
「ま、なんですな、健康が一番でございます」
と答えてきて、少々ボケが入ったかなとやや危惧している。
「うちの会社にテレワークは似合いませんよ」
兄貴の教え子のゆうきは、作者がすっかり漢字でどう書くんだっけ?という存在になり果てたが、実は役に立つ働き者だ。将来の筆頭家老と目されている。
「その筆頭なのがキチローだけど、元気に竹林で竹を切りまくって何やら製作してますよ」
「あ?切ったばかりの竹なんぞ、役に立たん。倉庫裏にたくさん置いてあるだろうが、10年物が」
「そういうことじゃなくて、竹を組んでなんだか檻を作って何やら飼うらしいです」
「は?」
あのバカたれが、何をやってんだ!
慌てて竹林まで行くと、かごの中でうごめく動物をかがんでみている後藤と荒波がいた。白崎は北海道に飛ばしてやった。
「キチローが、カワウソ見つけたから見張ってろって言うんですけど、これって…」
後藤が籠の中を指さす。
「なんか、臭いんですけど」
都会人を鼻にかけてるが、実は下町な荒波が傷んだ茶髪をかきあげた。
「カワウソだってクせえよってか、これ、イタチだ」
「は?」
「イタチ~?」
と、叫んだところで続いちゃっていい?
いいよな?