へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

梅は咲いたぞ

2007-02-28 22:56:46 | へちま細太郎
「いい香りだなあ」
「うん、いい香りだねえ」
梅の香りは、見えなくたって夜でもそれとわかります。
「いやあ、いい気持ちだ」
「ほんと、いやされるね」
「いやされるよなあ」
毎度ながら、おとうさんと藤川先生の間の抜けた会話。

へちま細太郎でした~。

梅は咲いたか桜はまだかいな

2007-02-27 21:32:41 | へちま細太郎
庭の梅がよい香りをただよわせています。
「春だねえ
「春だよ~
おとうさんと藤川先生が、だらんとした会話をしています。
「春だなあ
「春ですよ~
2人はそう言ってあくびをしました。
眠たくなるような会話はやめてよね~

へちま細太郎でした。

お誕生日だねえ

2007-02-26 23:49:25 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

今日は、しんいちくんのお誕生日です。
なんか、朝からにこにこうれしそうです。
「ケーキ食べるんだあ」
しんいちくんはあまいものやお肉が大好きです。 たくさん食べるので、顔が丸くなりました。
うぷぷ
そんなしんいちくんでも、女の子にはモテます。優しいからだって。
へー
実は、バレンタインデーにはぼくより多くチョコをもらいました。でも、一人でチョコを食べちゃったそうです。 兄弟いないから、と思っていたら、
「もうすぐ弟か妹が生まれるんだ
と、自まんしまくりです。 ぼくと同じ一人っ子だと思っていたのに、ずるい。
赤ちゃんがもうすぐ生まれるんだ。いいなあ、いいなあ。 ぼく、赤ちゃんがほしい。 ぼくのおとうさん、独身だから赤ちゃんが生まれません。 そしたらしんいちくんがいいました。
「だいじょうぶだよ、女の人は機械だから、赤ちゃんすぐ作ってくれるよ」
「…
「だって、大臣というえらい人が言ってるんだから、まちがいないよ」
「そ、そうだね
しんいちくん、じょうだんを真顔で言わないでください。
「おばあちゃんになると、さびた機械っていうらしいぞ」
たかのりくんが話にわりこんできました。
「これも、えらい議員さんが言っていたからまちがいないんだぞ」
そうかあ、そうかもしんないけど、うちのおばあちゃんはさびてなんかいないよなあ。 「生まれたらあとでみせてね
というと、
「いいよ~
しんいちくんはそういって、水そうの金魚にエサをあげました。
そういえば金魚もたくさん卵を生みました。
「いいなあ、あっちもこっちも」
しんいちくんや金魚がうらやましいよ。

縁結び

2007-02-25 18:51:52 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

今日は病み上がりのおとうさんといつも元気な藤川先生といっしょに、東京まで遊びにきました。
とっても寒い1日でした。
あちこち歩いていたら、東京大神宮というところを見つけました。 ここは、神前結婚式を初めてしたところで、それから、縁結びの神社というようになったそうです。
ぼくたちがお参りをしようとしたら、中で結婚式が行われていました。よく見ると、きれいなかっこうをした人が踊っていました。
「あれは“踊っている”といわないの。“舞っている”というんだ」
と、藤川先生が教えてくれました。確かに、とんだりはねたりしていないや(^_^;)。
外から見ていてもきれいで、なんだか“おごそか”な気持ちになりました。
「広之お兄ちゃんの時は、ホテルだったよね。あれじゃ、ふんいきでないよね」
「仕方ないよ、今はみんなまとめてやった方が得だからね」
藤川先生は、首をあちこちのばしながら、いっしょうけんめい中をのぞきこんでいます。
「藤川先生は、どんな結婚式するの?やっぱり神社?」
「俺の場合は、うちでやるんだ」
「おうちに神社があるの?」
「まあ、似たようなものなら」
「ふうん」
ぼくは、藤川先生がどんな人と結婚するのか、とっても楽しみです。 と、気がつくと、おとうさんがいません。
「あれ?」
ぼくと藤川先生がきょろきょろと見回すと、なんと“縁結び”のおみくじをひいていました。そして、食い入るように読んでいます。
「おとうさん、おかあさんのこと、まだ好きなのかなあ」
ぼくがつぶやくと、
「さあ、どうだろうね」
藤川先生は、おみくじを読むおとうさんを、心配そうに見ていました。
おとうさん、いい加減、おかあさんを迎えにいってあげたらいいのに…。
しょうがないなあ(-.-;)。

バカはやっぱり風邪をひかない

2007-02-21 22:20:10 | へちま細太郎

細太郎の担任の佐良田です。

インフルエンザが流行りだしましたね。
俺のクラスでも、今日は6人休んでます。 よくなったやつと入れ替わるように、新たに休むというわけで、学級閉鎖を期待していたたかのりたちは、さぞかしがっかりしたことと思う。
しかし、なんだね。昨日、私は熱を出す、と大見得きっていたはるみはえらく元気で登校してきた。
正直、熱を出されても困るんだな。去年のおたふく風邪のこともあるから、ほんとにマジ困る。 たかのりはたかのりで、こいつは熱どころかウィルスでさえ避けて通るんじゃねえかというくらい、健康体だ。
こんな2人がクラスでいがみあった日には、周りが迷惑する。 案の定、男子数名が朝から目をうるませ、くしゃみの連発だ。 こ
んな状況では、遠からず学級閉鎖になることは間違いない。
参った、か~んべんしてくださいよ~、だなあ。


バカは風邪ひかない

2007-02-20 21:57:33 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

学校は、インフルエンザ大流行です。ぼくのクラスでも6人休んでいます。
「もう少し休んだら、学級閉鎖だあ」
と、たかのり君がさわいでいます。
「バカはかぜひかないのよね」
と、はるみちゃんがいやみったらしく言いました。
「そーゆーおまえだって休んでねーだろー」
たかのり君は負けていません。
「うるさいわね
はるみちゃんは、強気でいい返しましたが、いつもはいっしょにいるよしこちゃん、きょうこちゃんがいません。インフルエンザにかかって休んでます。すみえちゃんはマスクをしていて、あゆみちゃんは保健室でおかあさんのおむかえまちしてました。
「全く、バカと話していると、熱出ちゃいそうだわ」
つ~んとはるみちゃんが言うなり、
「くやしかったら出してみろよ、バーカ」
たかのり君は、おしりぺんぺんをしてみせ、はるみちゃんはおこって顔が真っ赤でした
「明日、私は熱が出るんだから、ぜったいに休むんだから」
ああ、そうですか…、ぼくは出せるもんなら出してみろ、と思いましたが、熱が出るつらさはわかるからそうとも言えませんでした。
「なあに病弱ぶってんだよ~。お嬢様ぶったって性格が悪くちゃしょうがないよなあ」
みきお君の参戦です。
「なにいってんのよ~、ごぼっ」
すみえちゃんががらがら声で助け舟に入り、ほかの女子も男子と言い争いになりました。
ぼくとしんいちくんは教室のすみっこで、
「みんなバカだよねえ」
と、ささやきあっていました。
無理に大声を出したすみえちゃんは、午後に熱があがって早退し、薄着でグラウンドをかけまわっていた男子のうち、放課後までにたかのり君をのぞいて全員がくしゃみの連発でした。
最後まで元気だったのは、はるみちゃんとたかのり君でした。
ぼく、何も言えない

インフルエンザ

2007-02-19 22:19:39 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

先週から元気のなかったおとうさんが、ついに昨日たおれてしまいました。白い顔を真っ赤にして、高熱を出してうんうんうなっています。
「あ~らら、39度もあるわ」
おばあちゃんが電子体温計をみながら、おとうさんの額に手をあてました。
「全くしょうがないわね。インフルエンザかもしれないから、病院へ行くか。細太郎、あんた留守番してなさい」
そう言っておばあちゃんは、
「病院くらい1人で行くから」
と、ぐずぐず言うおとうさんを有無を言わさずに、病院へ連れて行ってしまいました。ぼくは、相変わらずおばあちゃんは強いなあ、とリカとゴロゴロしながらテレビをみていました。
リカは、最近藤川先生が遊びにこないのでつまんなそうにしています。
「おとうさん、インフルエンザかなあ」
と、ぼくが話してきかせると、リカはおとうさん専用の座布団にころんと寝てしまいました。
「そうか、リカも心配なんだねえ」
日曜日なのに雨が降っていてどこにも出かけられないし、おじいちゃんは日曜日なのにお仕事で、休日出勤をしています。
ぼくは、急にさびしくなりました
こんな時、1人っこはいやだな。兄弟がいるといいな。
夕方になっておばあちゃんとおとうさんが帰ってきました。
「インフルエンザだって、学校でもはやってるんだって、中学生か高校生にうつされたんじゃないの、全くチョコなんかもらってるからうつるの」
なんの関係があるんだろ(^_^;)。
というわけで、タミフルと解熱剤のおかげで、一見元気になったようにみえたおとうさんは、
「仕事行くぞ」
と、今朝おきてきておばあちゃんにはりたおされていました。
タミフルと解熱剤飲んだからといって、治ったわけじゃないからね。みなさんも注意してね。
…にしても、おとうさん、おばあちゃんのビンタはむごかったねえ