へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

萌えなくてあたりまえ

2011-12-23 20:53:35 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

昨日で学校が終わり、今日から冬休み。
シャカイとリカの2匹は、暖かい部屋の中から外を眺めて大あくびだ。
おばあちゃんは、朝からクッキー作りに精を出し、その出来上がりを奈々子が伸び上りながら待っている。
ぼくは、最近ようやくおとうさんに似てきたと実感したくらい、ごろごろの毎日だ。
すっかり気力とやる気がなくなっている。
う~む。。。何が原因なんだかなあ。。。
藤川先生がようやくお昼になって起きだしてきて、
「バカ殿、あした法事じゃないの?いいの?帰らなくて」
と、おばあちゃんに怒られていた。
「バカ言え、帰れっかよ」
文句たらたらだ。
「中学生と結婚だもんね」
の言葉に、
「バカとのちゃま、ちゅ~がくせいとけっこんするんだ」
と奈々子にも言われ、余計にくさる。
「なんで、36にもなって中学生と結婚しなくちゃならないんだ」
のつぶやきに、
「え~っ!!36~?」
ぼくは、驚いた。
「そんなおじさんだったの?」
「バカ野郎、おめえのおやじと同じ年だ」
ひええええ、そうだったのか~。
「木村拓哉よりも若い36だ」
「関係ねえだろ、キムタクは若いし、かっこいい。だけど、そりゃ、野茂がかわいそうだ」
と、思わず発言すれば、
「かわいそうなのは、俺だよ」
バカ殿はふてくされて奈々子を抱っこすると、
「奈々子、お兄ちゃんの嫁さんになるか?」
「お兄ちゃんて、バカとの?え~、奈々子、おじさんいやだあ」
「くそガキ~」
保育園児に何を言われてんだ、この人は。
まあ、どんな気持ちなのかはわからないけど、世の中には中学生に萌えちゃうおじさんもいるのんだけど、これが正常なのかなあ。
「おれは正常だ」
藤川先生はいうけど、
「このエロパンツじゃ、正常とは言えないよな」
と、おとうさんが庭から顔を出して洗濯物を放り投げてきた。
「いいかげん、こんなエロパンツ干すのはやめてくれ」
ぼくはムラサキのキモいパンツをつまむと、
「おええ~、こんなのはいてるって、野茂は知らねえだろうなあ」
と、藤川先生に向かって投げつけた。
「うるせええ」
「バカ殿ちゃま、キモい」
奈々子にいわれちゃおしまいだわ。。。

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おお、名古屋生まれか

2011-12-20 00:08:20 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

今週は午前中授業ときて、ぼくは野茂から逃げてタコ壺保健室でぐったり。
「杉内が読売に身売りしたか」
「当然のことだな、某至の発言が決めてになったかね」
「至らない上司だな、東大出とは思えん」
「どこにでもいるわ、そんなバカは」
いつも通りのヤクルト・巨人・阪神のヨタ話しに、中日も加わっての激論大会になるか。
「つば九郎も契約更改だって?」
「8,960円+出来高払いのヤクルト飲み放題」
「う~ん。。。ペンギンもなかなかやるな」
「だから、ペンギンじゃねっつ~の」
「コアラは食パンだったよねえ」
「ドアラだ」
「痔だって?どこの動物病院にいったんだ?」
「知るか」
阿部さんは、ネギを構えて中島教授に、
「強奪球団も妖怪を排除しないと、優勝できんだろ」
「そっくり同じことを返す」
「何を言うか、落合や清原を追い出したと同じように村田も3年後にはぼろ屑のように追い出していることだろう」
落合が巨人にいたなんて知らなかった。そうか、落合でさえもあんなダメ球団に魅力を感じていたのか。
「ちゃうで、金や金。一番金を出してくれる球団に行く、と気持ちいいくらいに発言したんやったなあ」
「落合がロッテにいたなんて、知ってるロッテファンはどれくらいいるんだ?」
「あいつらはサッカーファンと変わらん。野球を見ているんとちゃうで」
「阪神ファンも同じじゃねえか」
「いっしょにすな」
「さ~んか~ん、落合~広角打法~」
「マグマ大使か」
何言ってるんだろう、この人たちは…
「そういえば、あんたナゴヤ生まれなんだって?」
と、阿部さんが匿名希望の東山先生にきいた。
「生まれただけや。育ってへんから、名古屋出身とはいわへん」
「ほ~、コアラの東山か」
片山教授は自慢のハワイコナをごくり。
「コアラやない、虎や虎」
「似たようなもんだ」

「球場ではいっしょにいるなあ虎とコアラ、ライオンとコアラ」
「おお」
どんな組み合わせだ。
「じゃあ、あんたもナゴヤなら中日ファンにならんといかんだなあも」
「関係ないし」
東山先生の思わぬ出生の秘密に、一同は意外な思いを抱いたのであった。
で、今日はなんだったんだ?


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意外に重かった野茂の女心

2011-12-05 11:49:31 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

無茶苦茶なご隠居たちの陰謀で、藤川先生と婚約させられそうになっている野茂。
中学3年なのにかわいそうだ、と思ったのは最初だけで、あとはだんだんうざくなってきて、ぼくはため息の毎日。しかも、こんなこと誰にも言えないから、野茂の愚痴はぼくにだけ向けられるから、ぼくは野茂のため息の分だけ、頭痛が増えてくる。
「だからね、おじいちゃんが藤川先生を説得するからもう少し待っていろ」
「結婚式は、教会がいいか?でも藤川家は自宅だからなあ」
「早くひ孫がみたいぞ~、って毎日うるさいの。私の気持ちなんかそっちのけ」
さっぱりしている性格かと思っていたら、まったくそうじゃなくてぼくはイライラ。
藤川先生に話したくても、
「俺はあんな小娘の話なぞ聞きたくないからな」
と、拒否をされてしまい、けんちゃん先生も「とりつくしまもねえな」とあきれ顔。
「どうすりゃいいの、俺」
涙目で訴えれば、
「簡単だよ、おまえが野茂に手をつけちまえば?まだ、ドーテーなんだろ」
と、教師とは思えないセリフをかまされた。
「う、うるせえや」
どうせぼくは、手も握ったことなんかもないや。
「早くなくしとけ~」
早かろうが遅かろうがどうでもいいじゃないか、それに僕は野茂なんか女にみええねえやあ。
「おまえはそうでも、野茂は違うと思うけどな」
なに?
けんちゃん先生はにたりと笑うと、中指を突き立てた。
「なんだよ、それ」
ぼくは非常に不愉快な気分になったぞ。

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今年も元気、つくばった駅伝大会2

2011-12-01 13:28:15 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

駅伝大会の続き。
先生たちが腰元のかっこうをしていたおかげで、他人には誰が誰だかわからない状態になっている。
おかげで、藤川先生目当てでやってきた女性たちは、右往左往していた。
ぼくたちは、見分けがつくけどね。
うすらでかいのぶちゃん先生は、腰元のかっこうを嫌がり、今年もきらびやかな坊さんになっていて、
「いいとこ天海か、白河だな」
と、けんちゃん先生に嫌みられていたけど、しかし、腰元スタイルがこうもマンガチックになる人も珍しい。
夢に出てきそうなのが金本先生で、逆に色の生っちろいおとうさんは、中学生に見えた。
藤川先生といえば、走る気がないらしくGTOの反町みたいなかっこうでバイクにまたがっていた。
「年食って、再びゾクに戻るやつが増えているみたいだけど、おまえ、大丈夫か」
と、おめえに言われたくないね、と返したくなる副住職さんがちゃんとしたお坊さんの袈裟スタイルで、つくばった町長さんと藤川先生に呆れた視線を向けていた。
この町長さんの今年のかっこうは、ジャック・スパロウだけど、どうみたって因業な海賊だ。
「おまえね、中学生の結婚相手になってみろよ、下半身も萎えるわ」
と、怒り心頭だ。
「高校生ならいいのか」
「女子大生ではどうだ」
と、口ぐちに言われ、
「は、年食った坊主が熟女のシスターと結婚するなんでもアリな状況とは違うわ」
と、ふてくされている。
「そういえば、御住職は?」
町長の秘書がいまさらのように尋ねれば、
「ハワイに新婚旅行だ」
と、副住職さんは不愉快そうな答えを返した。
「藤川家に連なる方々は、いやお盛んですな」
お愛想のつもりか、秘書の言葉に藤川先生は胸倉をつかみ、
「てめえ、次期町長選挙で落選させてえのか」
と、すごんでみせると、秘書は逃げだしてしまった。
「あの野郎、高校時代に俺に病院送りにされたのを忘れたのか」
藤川先生はヤンキーに戻ってしまったのか、地が出たのかこれがまたサマになっていて、反町顔負けのかっこよさだ。
「私、魅力ない?」
野茂の言葉がよみがえってきたけど、たぶん魅力とか中学生とかそんな問題じゃなく、藤川先生の好みのタイプじゃないんだろうな、とTシャツに上着をひっかけただけのかっこうをみてぼくは思った。

ところで、今年もまた勝敗そっちのけでの競争に、会場と駅伝ルートは大爆笑の渦に巻き込まれ、用意されていた野菜もコメも完売した。
先生たちと製薬会社の人たちは、前日の宴会のおかげで、今年も吐きまくり、終わるや否や、
「じゃ、金曜日7時に、うちの合宿所で」
と、言葉を交わして解散していった。
結局、毎年同じ終わり方だね。

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