へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

つくばった駅伝大会 その2

2012-11-26 08:48:56 | へちま細太郎

おはようだ、悠樹だ。。。

駅伝大会の当日。
会場では、異様なばかりに女どもの数が多い。
小耳にはさんだところによると、みんな坊ちゃん狙いらしい。成金ではなく本物のセレブになれるんだから、そりゃ大競争になるのは無理もないんだが…。
けど、ここにいる女どもは知っているのだろうか、藤川家に嫁に入るということは、まず農業しなくてはならない、野菜の品質も野菜ソムリエ並みに見分けなければいけない、食事も相当舌がこえていないとならない、さらに、藤川家がやっている事業の経理をすべて網羅できるか、ということ…と建前では言っている。実際、北別府さんという筆頭家老がついていてこその藤川家であって、要は藤川家の男子はまずもって「種馬」が原則なんだ。余計なことに首をつっこむな、なんだそうだ。
つまり、坊ちゃんがのうのうと教師をやっていられるのは、坊ちゃんの弟の実孝さんと北別府さんがいるおかげなんだ。当主は、
「さようにいたせ」
とだけ言っていればいい。
なんともはやであるけど、大名家には妙なしきたりがあったもんだな。
さて、坊ちゃんには一人は遊び人で、もう一人は旧外様大名家の杉内家に養子に入った叔父さんたちがいる。この杉内の若殿も坊ちゃんと同じ年の独身野郎だ。かなりの嫌味なやつで、親戚中から嫌われまくっている。こいつもなぜかこの駅伝大会に顔を見せていた。
で、さらに女どもはヒートアップ。各局からやってきた女子アナたちは、プロ野球やサッカーの取材並みにシャレめかして押しかけてきた。どうも、この取材は局内では争奪戦だったようだ。
別にいいけどさ、坊ちゃんも杉内のアホ殿も、相当な遊び人で、ヤリまくりのナンパ野郎だぞ。それでもいいのか?セレブになれれば?杉内のアホ殿んちはどうだか知らんが、藤川家は遊ばしてくれるほど甘くはないんだぞ、と言っても聞く耳もたねえだろうから、ほっといた。
こんなに女どもが大挙してきているのに、毎年声掛けまくっているのに、浜中と久保田はいまだに彼女いないのは、なんでなんだ?と大変に気の毒に思うのは、おれだけじゃあるめえ。。。

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つくばった駅伝大会 その1

2012-11-24 11:58:18 | へちま細太郎

こんなときだけ、登場する、孟宗学園高校サッカー部OBの悠樹です。
就職先も今から決まって、のんきな大学生活だぜ。
でも、最初は農業やんなきゃいけない。
三田の東京タワーが見える大学に行っていたのに…。
とほほ。

恒例のつくばった駅伝は、だんだんOBの参加も厳しくなってきた。というのも、世間のお寒い経済状況のせいで、就活に忙しいからだ。
今年は、サッカー部OBの中でも大学院に残ったひとつ上の(仮)嵐軍団の1号2号さんと、(仮)山下軍団、(仮)有岡軍団たちが出てくれるおかげで、俺の出番もないかな、と思ったら召集をかけられた。
金本監督容赦ないぜ、ちくしょう。
前夜、学園の寮に入るなり、うちの先生たちや、つくばった高校の先生たち、毎度おなじみ製薬会社の人たちが、わいわいと集会場ですでにどんちゃん騒ぎをしていた場面に出くわした。
製薬会社の人たちはもちろん、二日酔いの薬を大量に持ち込んでいる。
「飲んだら走るな」
俺はどうせ翌日げろげろ吐きだすくらいなら、飲まなきゃいいのにと思うんだが、これにかこつけての宴会だから、何を言っても無駄だ、とあきらめの境地だ。
出場する在校生も寮生もみんな大騒ぎを避けて、寮の隣にある合宿所に逃げていた。
ここなら宴会に巻き込まれることもない。
思えば、ふつうは宴会を合宿所でやればいいんだろうが、こっちには安倍さんたちの料理が手早く運ばれてくる。合宿所は自分たちで料理をしなければいけないのだから、先生たちが来るはずもない。料理好きの、藤川家の料理長もつとめる安倍さんは、背番号5WADAの文字の入ったTシャツを着込んでの気合い十分の宴会料理をどんどんつくり、どんどん運んでいた。
「明日になったらゲロになっちゃうのに」
孝太郎がぼそっとつぶやき、
「俺は安倍さんの料理、好きじゃねえ」
と吠えながらさっさと寝てしまった。
こいつは、名古屋名物?手羽先が大嫌いだったんだ。
名古屋メシは十分にうまいのにな。。。
贅沢な奴だ。

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ことしもそろそろあれが…

2012-11-19 09:14:52 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

曇りの月曜日。
今週は、週末が3連休で、ほっと一息…は世間一般のことで、この3連休がまた最大の悲劇…いや喜劇の最大の舞台演出になることには違いない。
つまり、何かと言うと、あれだよ
『つくばった(仮装)駅伝』
高校生になり、距離もおとなと同じだけ走らされ、
「おめえら仮装は何すんだ?」
と、大会責任者の金本先生に真顔で聞かれてため息しかでてこない。
「前日から寮で泊まり込みな。宴会には出るな、さっさと寝ろ」
あたりまえだ、バカ野郎。
と、大胆にも金本先生の背中にあかんべえをしていると、
「俺ら、一休さんだと」
と、鈴木が頭を抱えている。
「なに?」
他のメンバーも集まってきた。
「のぶちゃんがあれだろう?だから、先輩たちと違ってたっぱも高くない俺たちには調度いいんだとさ」
顧問ののぶちゃん先生のかっこうは、大僧正スタイルだ。何年か前、くだらないことで失踪した時に棒斐浄寺に隠れていたとことがあって、それ以来の坊さんスタイルだ。
頭が痛い。
この坊さんスタイルがきっかけになって、以来このつくばった駅伝はすっかり仮装大会と化し、全国的にも有名になり、バカ殿藤川先生の嫁になりたくて婚活玉の輿狙いの女性たちが、マスコミとともに大挙して押しかけるようになってしまった。
今年も、嫌な予感しかないなあ。。。

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いやん、もう11月~

2012-11-07 15:45:22 | へちま細太郎

頭の中がCSでいっぱいだったので、すっかり忘れていた。
浅尾が投げると思ったのに、わざわざ(みかん色に染まった)東京ドームまで不愉快な思いをして出かけていったのに、守道のじじいが、9回表で岩瀬を出すなんてさ。
だったら、山井を最初に出せ、バカやろ~と叫んでいたら、11月になってしまった。
ところで、また権藤さんと守道の爺バトルが生中継されちゃったらしく、それがみられなくて残念だった。いや、ほんと。マジで。
権藤さん、1年間、お疲れ様でした。
どうせなら、しわものびるくらいの活躍、最後にみたかったよねえ。。。

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