へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

春はすぐそこまで

2007-01-31 23:12:48 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

学校では、花だんやプランターに植えたチューリップの芽が出ています。
ぼくがじっとかんさつしていると、
「最近、あたたかいからね」
と、保健室のしおみ先生が声をかけてくれました。
しおみ先生は、ものすごい美人です。さらだ先生は、
「何で先生なんかやってんだよ」
と、いつも言っています。言うたんびに慶子おねえちゃんになぐられます。
じごうじとく…
「細太郎君は、植物が好きなんだってね、佐良田先生から聞いたわよ」
美人のしおみ先生からこう言われると、なんかテレちゃいます。
「これから毎日観察にきてごらん。花日記をつけてみたらどうかな」
しおみ先生の思ってもみない提案に、ぼくはそくざに、
「はい、そうします」
とこたえていました。花のかんさつ日記だって。なんかわくわくしてきました。
ぼく、学校にくる楽しみができて、すごくよかったです。

塩辛食べてショッパマン

2007-01-29 22:43:52 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

政治家のえらい人が、女の人は子どもを生む機械と言ったといって大騒ぎをしています。
「あの政治家のおかあさんと奥さんはロボットなんだよ、だからつい出ちゃったんだね」「内緒にしていたのに大変だねえ」
おばあちゃんと慶子お姉ちゃんが、ゆうべご飯のあとにこうはなしていました。
「大臣のおかあさんはアラレちゃんかな?おとうさんはおぼっちゃまん君」
「じゃあ、あの大臣は?」
「ドクターマシリト」
「違うな、梅干し食べてスッパマン」
???
マニアックな話題をされても、ぼくわからない(?_?)。
「まあ、今時珍しいタイプというか、戦前の遺物だね」
「辞めればいいのに、うっかり口をすべらせたなんて、老化現象だねえ」
なんかすごいことを言いまくりです。
政治家も大変だけど、美しい国づくりという総理大臣の方針とは違うような気がするなあ。
ぼくのおかあさんが、機械だったらガッカリと思いました。少なくとも、おとうさんはおかあさんを機械とは思っていないみたいだから、よかった。
おとうさん、人間でよかったよ。

すきやき

2007-01-27 22:17:58 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

“芋たこなんきん”を見ていたおばあちゃんが、
「今夜はすき焼きにしよう」
と言いました。 いつものことだから別にいいけど、すき焼きとはずいぶんまたはりこんだものです。
うちのすき焼きは、最初に脂身をなべによくなじませてから少し肉を焼き、砂糖・しょうゆでわりしたを作ります。お肉以外には、ねぎ・焼き豆腐・白菜・糸こんにゃくなどを使います。あとはよく煮えたものから生卵につけて食べます。
“芋たこなんきん”では、最初に材料を焼いていて、
「すき焼きはこうでなくっちゃ」
といばっていましたが、材料はあれだけなのかな。うすいお肉を2枚焼いていたでしょ?後からつけたすときはどうするのかな。また最初から焼き直すの?
そんなんめんどくさい。
それに、次の日の朝鍋にこびりついたものを再利用するなんてびっくり。
「鍋が錆びるでしょ、しょっぱいものにつけといたら。全くやあね、貧乏くさいというか下品というか」
おばあちゃんは材料を用意しながら、
「味がしみこんでよいのはわかるけど、何もそこまでしなくたって」
と、ぶつぶつ。
「再利用なんだって。関西人らしいね」
ぼくが言うと、
「ものの食べ方は千差万別、所変われば品変わるで、同じものでも食べ方の違いがあって面白いと言えば面白いけど」
おばあちゃんは、冷蔵庫からお肉を取り出すと、
「昔は牛鍋っていったのよ。明治になって日本も西洋にならってお肉を食べるようになったのよ」
と、説明してくれました。
ぼくにはどんな食べ方でも、おいしく楽しく食べるのが一番だと思います。
でも、関東関西問わず、すき焼きを作るのはおとうさんの仕事なんだね。
なんでだろ。

失言

2007-01-26 22:08:59 | へちま細太郎
デート中に雨が降ってきた。
俺の初デート。
傘がなくてマックにでもよるつもりで、
ね、寄っていこう、
と声をかけたらひっぱたかれた。
いったいなんなの?と、振り返ったら○○ホだった。
そんなつもりじゃな~い!!

「どうだ、これが大人の文ってもんだ」
藤川先生がさらさらと書いたものが、これでした。
(-.-;)
何考えてるんだろ、この人。
名乗る気力もないへちま細太郎でした~。

告白その3

2007-01-25 23:28:49 | へちま細太郎
好きな人にしつこくしたら、
嫌われちゃうかなそんなことになったら、
ぼく泣いちゃうから

「しつこいな」
藤川先生がポツリ、とつぶやきました。
「やっぱりしつこいと嫌われるよなあ。なんでガキのころはわからなかったんだろう」
おとうさんは、藤川先生の手から文集を取り返すと、しみじみと思い返すように言いました。
「…」
藤川先生は、手で顔をおおって、
「あ~」
とため息をつきました。
おとうさん、けっこうあきらめの悪い性格だったんだね。
へちま細太郎した。
いい加減、このネタあきちゃった(^_^;)。

告白その2

2007-01-24 21:48:35 | へちま細太郎
好きな人に遠まわしに、好き、といったけど、気がついてくれませんでした。
あんまりだ。
「…(-.-;)」
おとうさんからむしり取った文集を読んだ藤川先生は、無言のままおとうさんの顔を見ました。
おとうさんは知らんぷり。
ぼくも何にもいえません。
へちま細太郎でした。

告白

2007-01-23 19:35:17 | へちま細太郎
すきな人にすきだといえない… このせつないきもちだれかわかって…。
「なんだこりゃ」
おとうさんが文集をひらいてあきれた声を出しました。
「う~ん」
藤川先生もうなりました。
「誰が書いたんだ、こりゃ」
と、はっとしたおとうさんは文集をとじました。
「なんだ、見せろよ」
藤川先生がおとうさんから文集を取り上げようとしました。
「こんな幼稚な文集みたってしょうがないだろう」
おとうさんは顔を赤くして、文集をかくそうとしました。
「あ、おまえ、さては…」
「うるせえな」
おとうさんにも、はずかしい文を書いた時代があったんだねえ。
へちま細太郎でした。

そのまんま…

2007-01-22 21:11:39 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

おとうさんが新聞を見ながら、
「宮崎県も大したもんだね」
とつぶやきました。昨日の知事選挙のことかな?
「そのまんま東を当選させちゃうんだからさ」
「あ~ら、どっかの古ダヌキよりかはましでしょうよ」
「まあそうは言ってもさ、しろうとなんだしね。いきなり知事選というのも…。それにいろいろ政策を出しても、どうせ議会で反対されてしまえば終わりだよ」
「議会を選んだのも県民なら、知事を選んだのも県民か。矛盾してるっちゃあしてるわな」 おばあちゃんとおとうさんの会話は、ぼくにはわかりませんが、今度選ばれた人が苦労するだろうな、ということはわかります。
選挙活動の時の、そのまんまの姿勢でがんばってほしいな、とぼくは思いました。
え?そのまんま東っていうの?え~、変な名前~、誰がつけたの~?ビートたけし?そ~かあ~。
なんか、わかるような気がします。