へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

ハローハローハロー…さようなら、ファニー

2006-10-31 23:59:12 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

家に帰るとおばあちゃんが、ネットで“SMAP”のCMをみてわらいころげていました。 おばあちゃんは、アイドル好きのミーハーなんです。
「おばあちゃんの時代には、どんなアイドルがいたの?」
「どんなアイドルっていってもねえ」
少し考えこむようにしていたおばあちゃんは、
「新・御三家かな」
といいました。
「新・御三家?」
「そう、郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎のこと」
「あ、ごぅでえすっていう人だよね」
「そうそう」
おばあちゃんは、また笑いだしました。
「“新”っていうことは、前に御三家がいたんだ」
「そうなんだよね。たぶんいってもわからないよ。おばあちゃんだって、アイドルとは思ってなかったから…あ、でも、西郷輝彦はかっこよかったかな」
「誰?」
ぼくは、くびをかしげました。
「辺見えみりのお父さんだよ」
「キム兄とかいう人と結婚した人?」
ぼくは、吉本ファンのタコ壺の先生から聞いたことを思い出しました。でも、よくわかんないや。
「スカパー!の時代劇チャンネルの、おまえが好きな“江戸を斬る”の金さん役だよ」「あー、あの人かあ」
それならわかります。てきとうにかっこいいから。 ぼくは、“江戸を斬る”の松坂慶子さんが好きです。なんとなく、ぼくの中のおかあさんのイメージが、松坂慶子さんの中にあるから。きれいだもんね。
「あ」
ネットをみていたおばあちゃんが、小さな声を出しました。
「どうしたの?」
「ファニーが死んじゃった」
「え?」
それからおばあちゃんは、ファニーという人のことを教えてくれました。
昔、レイジー(LAZY)というバンドがあって、そのベーシストだったそうです。レイジーのボーカルは、
「ドラゴンボールZの歌を歌ってる人だよ」
と、びっくりするようなことを言いました。
「じゃあ、あんまり昔の人じゃないよね」
「それに、レイジーは、おまえの好きなウルトラマンダイナの歌を歌っているしね」
またまた、びっくりです。
「そうかあ、ファニー死んじゃったんだあ」
おばあちゃんはもう一度言うと、
「なんか、さびしいんだよね。レイジーはおばあちゃんより年下だけど、テレビに出ていた人たちが死んじゃうなんて、自分の年を考えちゃって」
口だけでなく、ほんとにさびしそうな表情をしました。 もし、おばあちゃんがいなくなっちゃったら、ぼくはどうしたらいいんだろう。ぼくは、涙があふれてくるのがわかりました。
「あれ?」
おばあちゃんはぼくが涙を浮かべているのを見つけて、やれやれという顔をして、 「ばか、まだまだ死なないよ」
と、頭をポンとたたきました。
「ち、ちがうよ」
ぼくは、ごまかしておばあちゃんをみないようにして、ネットの中の、レイジーのメンバーの写真をみました。 みんな、若いかっこいいお兄ちゃんたちでした。中にはそうじゃない人もいるけど…。 きっと、この人たちは仲良しで、友だちが死んでしまって悲しいだろうなあ、と思いました。
おばあちゃん、おじいちゃん、おとうさん、そして、おかあさん、リカも長生きしてね

おはだすべすべ

2006-10-30 23:01:10 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

温泉に行ったおかげで、ぼくのおはだはつるつるです。
「おまえも、温泉につかってこい」
じいちゃんがおばあちゃんの顔を見ながら、いいました。
「あら、いいの?」
「いいも悪いも、奥波池慈の温泉は、肌にいいそうじゃないか。しわがのびるかもな」
「(-"-;)」
おばあちゃんの顔に青すじがたったように見えたのは、目のさっかくじゃないみたい。
「何?怒ってんの?」
おじいちゃん、そのへんにしといた方がいいかもしれないよ~。

というわけで、ぼくはこのへんでにげます。

おやすみなさい

奥波池慈(おくはちじ)温泉

2006-10-29 23:12:49 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

藤川先生やサッカー部員のお兄さんと行った温泉は、県の北部の山奥にありました。
いくつかの旅館が源泉からお湯をひいていて、ごぎれいでさっぱりした場所なんですが、なんか、猿や熊とこんよくしそうなふんいきもありました。
旅館は、藤川先生のものすごく遠い親せきのうちなんだって。
どうして山の中ばかり、遠い親せきがあるんだろ?
「仕方ないだろ、ひいじいさんの隠し子を押し付けられたんだから」
またか…(^_^;)。
他にお客さんもいなかったので、みんなでバーベキューをしたりサッカーをしたり、ゴロゴロしたりしてすごしました。
サッカー部のお兄さんたちは、藤川先生を“坊ちゃん”と呼んでいて、とても大好きみたいです。
理由は…よくわかるような気がする。
だって、みんなで携帯メールしまくりだし、女の子におみやげ買ってるし、みんなマメなんだ。
だけど…、
「みやげったって、猿のキーホルダーと特産のりんごのお菓子しかない。それに、携帯がなかなかつながんねー」
と、ぶつぶつ文句いっていました。
せっかく温泉に来たんだから、携帯なんかやめたらいいのに、と思いました。

温泉

2006-10-28 23:52:45 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

今日は、藤川先生と、藤川先生のサッカー部員のお兄さんたちと一緒に温泉に行きました。
みんな、気持ちよさそうでした
その時のようすはまた明日書きます。
では、また明日、おやすみなさい

合コンの時の女の子の喜ばせ方 その2

2006-10-25 23:50:09 | へちま細太郎
「まだ、あるぞ、細太郎」

「え

おとうさん、もういいよ~(半泣)

「何言ってんだよ、界王神さまだって、ギャグをかまさないと、元気玉教えてくれなかったろ」

か、界王神さま~?
お願いだから、おとうさん、“ドラゴンボール”をそんなことに使わないでよ~(>_<)

「では、いくぞ」
「ふとんがふっとんだっかい~かい~、界王神っ

言わせないぞ、言わせないぞ。

「ほ、ほそたろぉ
(/_;)/~~。

あ~すっきりした

へちま細太郎でした。

またね

合コンの時の女の子の喜ばせ方

2006-10-25 22:56:24 | へちま細太郎
「隣の空き地に、塀ができたってね~。へ~、かっこい~い」



おとうさん、お願いだから、そんなおやじギャグ、合コンでやらないでください。
「ば~か、女の子がどんびきするところが、また、いいんでしょうよ」

 

ぼくが女の子でも、いやだ、こんなおじさん・・・

へちま細太郎でした。

ああ言えば・・・女子言う

2006-10-24 17:57:04 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎す。

コケ吉が逃げたことで、今日は女子と大けんかをしました。
女子にいわせると、
「ボケッとしている男子が悪い。気をつけてみていればこんなことにはならなかった」
と、ものすごいけんまくでまくしたててきました。
まるで、きかんじゅうです。
おおこわ
「じゃあ、百歩ゆずってさ」
「ゆずんなくたっていいわよ」
と、きょうこちゃん。
(やな、女だなあ…さらだ先生が、この時思ったそうですが、おとうさんに話しているときにきいちゃいました
「ぼくたちや、6年生や5年生が校庭中をかけまわってコケ吉をつかまえたのに、なんでおまえたちは帰っちゃったんだよ」
「それは…」
お、うろたえてる…、と思ったのは間違いでした。
「だって、私たち、レディだもん。そういう仕事は、男の仕事でしょ」
と、とてもレディとはほどとおいはるみちゃんが、つ~んとして言い返してきました。
「れ、れでえ
「なんだ、それ」
「レディよ」
よしこちゃんが、発音のまちがいをしてきしてきましたが、そんなもんかまうこっちゃないと思うのですが…。
はるみちゃんは、スカートのすそをつまんで軽くひざを折り曲げて、
「レディはこうしておじぎをするのよ」
と、うやうやしくおじぎをしました。
ぼくたち男子は、ぼ~ぜんです
「なんのアニメの見すぎだよ
ばかねえ、よくテレビで皇室の人たちの特集とか、世界の王家の特集とか、セレブの人たちの番組でやってるじゃない」
「アホか」
これ以上、話していても文句を言われて終りだから、ぼくたちはむだなのでやめてしまいました。
さらだ先生は、相変わらず何もいわず、にたにた笑っているだけでした。
ほんと、元ヤンキーなんて、うそじゃないの。


おいかけっこ

2006-10-23 17:58:14 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

学校の大きな鳥かごの中に、うこっけい(烏骨鶏)がかわれています。
マンガの「おいしんぼ」にも、栄養価の高い鶏だ、としょうかいされていますが、ぼくは、学校やおじいちゃんやおばあちゃんの田舎で見なれているので、別にそんなに大さわぎするほどのものかなあ、とよんでいて思います。
なんか、おおげさなんだよね、と鳥かごをのぞくたびにみんなで言い合っています。
「だいいち、こんなきれいな鶏を食べちゃうなんて、しんじられないよね」
「でも、ぼく、からあげ好きだよ」
しんいちくんがいいました。
「ぼくは、ケンタッキーフライドチキン大好き」
みきおくんもいいました。
「やきとり、おいしいよね」
「うん、そうだよね」
「そしたら、このうこっけいのやきとりは、さいこうにおいしいってことだよね」
「そ、そうだよねえ
みんな、自分のいったことにショックをうけて、うなだれてしまいました。
「かわいそうだから、いわないようにしようか」
「そうだね」
そのとき、うこっけいのオスの“こけ吉”が大きな声で「こけっけっけっけ~」と鳴きました。
まるで、ぼくたちの会話をきいていたみたいです。
そばにいたうさぎが、その鳴き声をきいて、とろとろっと動きました。
「うさぎって、すばしっこいんだよね」
「なんか、動きニブ~」
「とじこめられていたら、みんなこんなになっちゃうのかなあ」
「あたりまえじゃん」
と、ぼくたちの後ろからきょうこちゃんたちの声がしました。
、なにしにきたんだよ、また、けんかになっちゃうよ。
「運動不足なんだもんね。たまに、外に出して運動させないと、動物だって体力がダウンしちゃうんだからね」
と、きょうこちゃんとよしこちゃんとはるみちゃんが、鳥かごのかぎをあけて中に入り、
「さあ、運動しようよ」
と、うさぎをつかまえたとたん、しめていたドアがあいちゃいました。
「あ
中から、“こけ吉”が飛び出してきました。
「ああ、にげちゃうにげちゃうつかまえて
“こけ吉”は、あっというまに校庭の真ん中に飛び出していってしました。
「ばか、役立たず」
よしこちゃんがどなりました。
ばかは、どっちだよ~
ぼくたちは、ランドセルをほうりなげると、“こけ吉”をおいかけてつかまえようと校庭中をダッシュしました。
でも、なかなかつかまりません
6年生や5年生も仲間に入って、“こけ吉”をおいかけてやっとつかまえましたが、とりかこにもどったときには、きょうこちゃんたちはどこにもいませんでした
「やられた」
みきおくんはカンカンです
ぼくたちは、さらだ先生にさんざんにおこられてしまいました。
まったく、なんで、うちのクラスの女子は、ひどいのばっかりなんだろう…。
ついてないや