へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

そわそわ わくわく わ~いわいわいわ~い

2014-03-19 09:03:41 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です

今度入学してくる1年生が、クラス分けのテストにやってきた。
ぼくら運動部員は、朝から待機していて、新入生に勧誘のチラシを渡す手はずを整えていた。孟宗の中学校からあがってくるやつらの中でも、もともとバスケ部員はもとより、ほんとはバスケやりたかったんだけど、前田のぶちゃんが顧問だからやめちゃった、という連中は多い。
これは、サッカー部でも同様で、ケンちゃんこと緒方先生の厳しいしごきも、高校に入ればバカ殿こと藤川先生のナンパ性格がうつって、きがつけば大リーグ養成ギブスがとけてなくなっちゃったって感じなんだな。
考えてみたら、のぶちゃん先生もけんちゃん先生も、実は中学の教員で、高校の教員ではないんだよな。高校バスケ部の顧問は、イケメン鳥谷だぞ。。。
でも、なぜか高校バスケ部に口を出す、唐変木のウドの大木野郎なんだな。
ラグビーのキャプテンのたかのりと、サッカー部の副部長たかひろ、それからみきお、しんいち、と小学校から一緒だったぼくらは、まじめに部員を勧誘するとは思えないチラシを久保田、鳥谷にみつかって書きなおしをされ、あげく金本監督にはケツバットをくらわされるおまけまでついた。

お願いだ~、ぼくらをインターハイにつれていってくれ~。
1年に頼ってどうする…。


くれよん すもっく おべんとう~

2014-03-18 15:56:51 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です

ぼくは理系クラスにいる。
何で理系にしたかというと、文系教科よりマシな点数をとっているからだ。
どこの高校でもそうだけど、芸術科目を3年まで継続しているところなんて、ないだろうと思う。ぼくは、美術を3年までやりたかったんだけど、特進理系だとそんなわけにはいかないらしい。
「だったら、孟宗の大学クラスにいけばよかったんじゃん」
図書館で英Ⅱの小テストの追試の勉強をしていたら、はるみにつっこまれた。
「はるみは、このまま上にあがるの?」
「そう。別に都会に出ようとは思っていないし、ここの管理栄養でも十分でしょ」
2年まで特進にいたはるみは、あっさりと3年のコース別クラスを、孟宗エスカレーターコースに切り替えてしまった。
「聞くけど、細太郎君は、何で特進理系に進んだの?」
「あ~、いや、だから…」
ちらっと頭の中に浮かんだのは、“医者”って言葉だった。それは、ぼくのまだ会ったことのない、母方の祖父の職業だ。
ということは、ぼくの相方?の豆太郎くんこと翼くんも、医者になるコースを選んでいるんだろうか。
「何、ぼっとしてんのよ」
「ああ、ごめんごめん」
ぼくとはるみは、いつのまにかなんとなく、ひまになれば図書館で勉強するようになって、図書館の入り口から恨めし気にのぞいているキチローとか、絶交状態の野茂がカウンターの近くで睨んでいようが、気にはなっていない。
でも、何で、ぼくがはるみと一緒にいるんだ?
「私ねえ、将来、自衛隊につとめたいの?」
突然、はるみが言い出した。
「何で?」
ぼくは、びっくりだ。全然、縁がないじゃないか。
「だって、細太郎くんならわかるでしょ?」
あ…。ぼくは、ここで気がついた。ぼくのまたいとこの秀兄ちゃんだ。
「まさか、おまえ、秀兄ちゃんと付き合ってたりして…」
めまいがしてきた。。。あの硬派の秀兄ちゃんが、こんなわがまま娘と…。
「まさかあ、憧れているだけだよ~。ラインしてって頼んだら、ガラケーだっていうし、スマホにしないのって聞いたら、必要ないって言うし」
秀兄ちゃんらしいや。
「防衛大なんて、逆立ちしたって入れないし。だったら、せめて管理栄養士くらいとってお勤めしたいじゃん」
「おまえ、一応、訓練あるんだぞ。いいのか?」
「マジ?」
あ~、やっぱりはるみだ。上品ぶったお姫様を演じていても、はるみははるみだ。
「三つ子の魂百までか」
ぼっつりつぶやけば、いきなりはるみに頭を叩かれた。
「いて」
「あ~、何してんだ~」
同時に叫んでキチローが図書館に突撃してきた。
「なんなのよ、あんたっ!!」
はるみの叫び声が耳元でして、ぼくはさらにめまいがした。
やっぱり、違うクラスでよかった…。


もうすぐもうすぐ4月~

2014-03-17 14:29:06 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です

バレンタインデーのお返しのホワイトデーには、毎年おばあちゃんの手作りクッキーが評判をよんでいたんだけど、今年は剛兄ちゃんの奥さんまで加わって、大量のチョコのお返しに大量のクッキーをばらまくことができた。
あいつら、お返し目当てなんじゃねえか、とぶつぶつ。
今週は木曜日が修了式で、それで2年生は終了。
「当然、おまえはわが園芸部に入学だよな」
と、マッドサイエンテスト中島教授が、顔を合わせるたびにぼくに呪文のように言ってくるので、いい加減めんどくさくなってしまった。

まだ、将来のことなんざ決めてねえや。

匿名希望の東山先生が最近なんだか浮かれ気味になっているので、もしかして藤川先生と結婚が決まったか?と、ぼくらは噂するけど、真相はつかめていない。
それより、
「今年こそはインターハイ出るよな~」
という、ぼくらの顧問ののぶちゃん先生の方が当面問題だ。何しろ、ぼくらが高校生になってから、1回も全国に行っていない、という事実がのしかかってきている。
鈴木は頭を抱えて、
「こうなったら、新入部員にかけるしかない」
と、今からチラシを作って勧誘に力を入れる気だ。
そんなことより、練習した方がいいんでないかい?
あったかい午後の日より、帰宅部はとっくに下校して春満喫。
ぼくも、家に帰って昼寝したいなあ。。。

春の午後、ひねもすのったりのたりかな

なんちって。。。