へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

明日から2学期

2009-08-31 20:30:25 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

台風の今日、一日部屋にこもっていてもあきなかったけど、そうはいっても4日も家にいては飽きがくる。 おとといりょうこちゃんから電話があって、ちょっとしあわせな気分になっていたけど、夏休みの最後の週末に家にいたんじゃつらいや。
「十分に潜伏期間は過ぎたから大丈夫だとは思うけどね」
と、おばあちゃん。
「学校行っていいのかなあ」ぼくは、首を傾げた。
「大丈夫だろ、明日学校行けよ」
藤川先生は、お茶をずすりと飲んだ。
「赤松が何にも言わないんなら、俺が許可する」
「んじゃ、行こうっと」
ぼくは梨を食べながら、2階を見上げた。
「おとうさん、何やってんだろ」
「部屋にこもってっと、おまえ喧嘩したのか?」
藤川先生のからかうような視線に、
「まさか」
と、ぼくは首を振った。
「とにかく、ま、平穏ならいい」
藤川先生は、そう言ってまたお茶をずすり。
「あ~、やり直したこと、いっぱいあったなあ」
藤川先生のぼやきに、ぼくらはうなづいたのであった。
時が過ぎるのが早過ぎるよ~。

思いがけない電話

2009-08-29 20:36:21 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

暑い一日、今日もぼくは家の中で過ごした。
熱もないし咳も出ていないから、インフルエンザには感染していないと思うんだけど。 広之おにいちゃんたちには、菜々子が心配だからとアパートに帰ってもらったから、退屈でしょうがない。 おとうさんは、
「テニスに行ってくるから」
と、今までぼくを誘っていたのに、一人で出かけてしまった。
なんなんだ、くそおやじ。
と、部屋でぐだぐだしていると、2階の居間にある電話が鳴った。
ぼくんちは、おとうさんが結婚してもいいように、2階にも簡単なキッチンとトイレ、狭いけどお風呂がある。階段を上がって目の前のスペースの左側にバス・トイレ、右側にキッチン、そして反対の南側に6畳くらいのスペースが、居間がわりだ。 ここに藤川先生が居座っている。 隔てるものは、家から持ち込んできた屏風ぐらいで、夏の今は簾でできたついたてに変わっていた。そこに、ぼくとおとうさんのための電話がある。ほとんど連絡網にしか使わない、その電話が鳴ったんだ。
誰だろう。
「もしもし?細太郎くん?」
あ…。
「よかった、電話に出られるってことは、インフルエンザじゃないのね」
りょうこちゃんだ。
「あ、ありがとう、大丈夫だから…」
「うちから出られないんでしょう?だから、電話なら大丈夫かなって思って」
「う、うん、ありがとう」
ぼくは、電話の向こうのりょうこちゃんの声に、ドキドキと胸がときめいた。 りょうこちゃんの心遣いも嬉しいけど、でもそんなことより声が聞けたことの方が大きかった。
「あ、うちの学校の部活は大したことないんだけど…」
ぼくとりょうこちゃんは、こうして午後いっぱい長電話をして過ごしたんだ。

インフルエンザに気をつけよう

2009-08-28 13:43:43 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

夏休みも少なくなって、インフルエンザ予防のため、部活が中止になった。
何校か集まって合同練習をしていたら、その中の二人が高熱が出たということで、急きょ練習が中止になったんだ。
「自宅待機
という保健室の先生の厳命に、ぼくはこの天気がいいのに遊びに出かけることもできず、リカを相手に家の中でごろごろしていた。
保健室の先生っていっても、タコ壺保健室ではなく、中学校の保健室の先生だ。
優しくて美人だよ…っていいたいけど、おばちゃんでとっても怖い。
「必ず手洗いはすること、手は洗ったらきれいなタオルでふくこと、うがいは必ずしなさい」
そんなこと、ぼくに言わずけんちゃん先生にいってくれえ。。。
「栄養のあるものをちゃんと摂りなさい」
ちゃんと食べてるよ~。
と、お昼を食べ終わってうとうとしていたら、電話がきてたたき起こされた。
ふらふらしながら電話に出ると、
「ちゃんと家にいたか、よしよし」
と、のぶちゃん先生の確認の電話だった。
「いるよ~
「宿題しろよ」
「終わってるよ
「そうか、よしよし」
むか~
「じゃあなあ」
むかあ
で、インフルエンザが(よその学校の)バスケ部で発生したから顧問ののぶちゃん先生からかかってくるのはわかるけど、なんで担任の赤松から一言の電話もないんだ?
いくら僕が苦手だからといったって、一言くらいあってもよさそうじゃないか、他のクラスはみんな担任から電話があったって言ってたのに。
こうして、ぼくの中から赤松への信用が、さらに薄らいでいったのだ。


休刊

2009-08-26 22:40:50 | 阪神タイガース&F1
理由はMovieの通り

久しぶりに気分がよくなりました

ストレスたまっていたからなあ

ありがとう 阪神タイガース

で 好きだぞ 横浜球場

横浜ベイスターズ

弱いとかそんなことじゃなくて

このチームのファンや球場は

気持ちよく 試合を楽しませてくれるからさ

夏休みもあと少し

2009-08-25 22:54:44 | へちま細太郎
みんなの恋人藤川だよ。

夏休み、やり残したことがないか考えた。
彼女を見つける。
今年もダメだった…。

合コン。
そういえば、してねえな。

オヤジの東京の事務所の新人の子。
アドレス聞いていなかったな。

何気に立ち寄った銀行のカウンターの子。
まだ、声かけてねえ~。

あ~、大事なこと忘れてた。

俺、今年も“恋”してねえ。

THRILLER

2009-08-23 22:33:19 | へちま細太郎

「慶子ちゃあん」
「なんだよ、うるせえな」
「子作りしようよ~」
「そんなに助成金が欲しいのか~」
「強く抱きしめてあげるぅ」
「バカか」
と、振り向いたら、うちのバカ亭主が、THRILLER(らしきもの)を踊っていた。
「何してんの(呆)」
「運動会で踊るんだよ」
「あ、そう」
…あれ? なんで子作りなんて言ったんだ?
「真夜中になると、魔物が現れるぅ」
(-"-;)
さ、誘ってるわけね…。
離婚しようかな…。
慶子ちゃんでした。


思い出のメロディー

2009-08-22 19:58:09 | へちま細太郎
「毎年やってるねえ」
「夏の紅白歌合戦だろ」
「毎年聞いてりゃ、思い出もへったくれもねえな」
「細太郎、歌える曲あるか?」
「う~ん…、え~と…、♪瀬戸ワンタン日暮れテンプラ…」
「おいおい」
「今歌ってる曲…」
「あいし~たひとお~はあ~なただあけ~」
「やな曲だなぁ」
おとうさんがぼっつりとつぶやいた。
全員が一瞬黙ってしまったけど、おとうさんは気がつかない。 そこでようやく夏休みに入って帰省してきた剛おにいちゃんが慌てて、
「ふ、布施明のこの曲、M男かあ~」
と言ったけど、あまりの発言に、
「ばかか」
と、自分のぼやきを忘れたおとうさんに言われて、剛おにいちゃんは立場をなくしてしまった。
確かに毎年聞かされたら、ぼくらにとっては懐かしくもなんともないや。
へちま細太郎でした。
ん?おばちゃん、なに?
「この名曲を小林幸子に歌わせるなっ
確かにね…。
「あ、ジェロだ、聴かせるねぇ」
はいはい、慶子おねえちゃん。