へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

桜きれいだなあ

2007-03-31 23:55:13 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

おとうさんに連れられていったのは、大きな博物館のあるお城あとでした。 お城あとには、たくさんの桜の木がありました。
「細太郎が生まれたのが春でよかった」
おとうさんは、ちらほら咲き始めた桜を見上げてぼそりとつぶやきました。
おとうさんは、何か遠くを見るような目をしています。何かここに思い出でもあるのかなあ。まさか、おかあさんとデートした場所だったりして…。
ぼくは、ゆっくり歩くおとうさんのあとを、桜の木を見上げながらついていきました。
「きれいだなあ」
ぼくは、桜の透き通るような白い花に見とれてしまいました。
すると、また、誰かがぼくと同じように、桜がきれいだ、という気持ちがぼくの心に流れ込んできました。
なんだろう、なんだろう。
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セ・リーグ開幕

2007-03-30 22:10:19 | 阪神タイガース&F1
下柳と黒田の投げ合い。 もともと広島カープの大ファン(北別府のファンだった。古葉監督尊敬してました)の私は、どっちが勝っても負けても問題ないなんですけど…。
ま、そんなわけで、下柳のおとっつぁんの老体に鞭打っての活躍に期待して…、次回頑張っての言葉しかでないのであった。
やれやれ。
阪神1ー4広島。
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ふたつのため息

2007-03-29 22:24:05 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

誕生日の日、ぼくはおとうさんとディズニーランドに行くために朝早く家を出ました。 でもおとうさんは、
「細太郎、あのな、ディズニーランドに行く前によりたいところがあるんだけど、いいか?」
と、聞いてきました。
「テニスコートじゃなければいいよ」
と、即座に答えました。
「おまえなあ、頼むからテニスはいやだ、なんて言わないでくれよ、中学生になったら部活に入らなきゃ行けないときに、少しでも経験のある方がいいだろ」
「テニスじゃなくたっていいじゃないか~」
ぼくは面白くありません。
「細太郎の将来の夢は何だ?」
「テニスの選手じゃないことは確か」
「ほそたろぉ~
おとうさん、目がうるうる。
「おまえは、いつからそんな憎たらしいガキになったんだよぉ~
あ~、うっとおしいなあ
「じゃあ、ぼく、藤川先生の養子になって、殿様になろうかな」
「何っ
おとうさんは急ブレーキをふんで、車をとめちゃった。
「おねがいだあ、あいつのこどもにだけはなってくれるなあ」
あ~、一生やってろ、くそおやじ。 ぼくは、はぁとため息をひとつつきました。
その時です。
ぼくじゃない誰かの気持ちが、急にぼくの心の中に入り込んできました。
「あ」
ぼくは、ぼくじゃない誰かもぼくと同じようにため息をついているのを感じたんです。 胸の奥がじーんとなりました。
誰?誰なの?

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臨時休刊

2007-03-28 23:06:05 | 休刊案内
人事の発表があって、どっとへこんだのでおやすみ。

細太郎君の誕生日は、おとうさんが~で、~でした。
ちゃんちゃん。
なんのこっちゃ。
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今日から10歳です

2007-03-27 10:39:22 | へちま細太郎
こんにちは、へちま細太郎です。

今日は、ぼくの誕生日です。
年度末で忙しいおとうさんが、わざわざ仕事を休んでぼくと一日一緒にいてくれると言いました。
「去年のわびだ」
と、照れくさそうに言いました。
あ~、思い出したくもない去年の誕生日…
「まずは、テニスに行こうな」
「やだっ
ぼくはそくざに答えて、
「だったら、仕事に行って
と後ずさりしました。
なんど言えばわかるんだ、ぼくはテニスなんか、きらいだ
「冗談、冗談だよ」
おとうさんは苦笑いをして、
「ディズニーランドに行こう」
と、まじめな顔をして言いました。
あれ?なんだろう、なんだか、すごく真剣っぽい。
「いいだろう?」
と聞くので、
「う、うん」
ぼくは、うれしい反面、おとうさんのいつになく考え込んでいる様子に、少し不思議な気分になりました。
なんだろう、どうしたんだろう。
ぼくは、ちょっとおとうさんの様子に疑問を持ちながらも、やっぱりおとうさんと一緒にディズニーランドにいけるのは嬉しかったので、素直に喜びました。
はい、というわけで、ディズニーランドの話は、また明日ね。



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咲いた咲いた

2007-03-26 21:33:51 | へちま細太郎
へちま細太郎です。

春休みだけど、学校に行ってチューリップを見てきました。そしたら、先週つぼみだった花が、咲いていました。
このまま次々にさいたら、春休み中だから誰も見てくれないよ。
そんなの、かわいそうだよ。
ぼくはチューリップの花びらをなでながら、
「せっかく咲いたんだから、いつまでも咲き続けてね」
と、いいきかせました。
言うこときいてくれるかなあ。
学校の校庭では、チューリップだけではなく、桜もゆきやなぎも咲き始めました。菜の花はすでに満開です。
春が来るのはうれしいけれど、なんだかいつもより早くきてしまって、花もあわただしく咲いているような気がします。
そんなに急がなくていいのに。
ぼくは、人間だけでなく自然もいつの間にか急ぎ足になっているようで、どうしてこんなになっちゃったのかな、と悲しくなりました。
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Shall we dance?

2007-03-25 22:30:44 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

テレビで、ナンチャンと杉本彩が出ていたダンスの世界選手権を見ました。
「ダンスなのに、“試合”っていうんだ」
ぼくは、杉本彩の華麗なダンスを見ながら疑問を口にしました。
「スポーツなんだよね、一応」
藤川先生が答えてくれました。
「スポーツなの?だって、日本の能とか日本舞踊の場合は違うじゃない」
「確かにな、でもどっちも体力を使うからスポーツともいえるし、優雅でもあるから芸術的ともいえる、まあ、見る方も踊る方も楽しければいいんだよ」
藤川先生の言うことは、わかりやすくていいです。でも、
「なんで渋滞してんの?」
どうして、あんなせまいところで、大勢のペアがひしめき合って踊るんだろうね。
「知らねえなあ、実際わけわかんねえよな、やってる方の身にもなってみろってんだよな、危なくてしゃあねえ」
「え?
ぼくたちは、いっせいに藤川先生を見ました。
「なんだ、おめえ、今、なんて言った?」
おとうさんはおどろいています。
「あ?俺、できっから一応」
「えええっ
あぜん…。
「ドイツに留学してる時、つきあってたイギリス人の彼女に教えてもらって、競技会にも出た」
ひえええ、中学高校とヤンキーだった、この藤川先生が、ダンス?
てか、イギリス人とつきあってた?
「そんなに驚くなよ。結構面白かったぞ、細太郎、どうだやってみる?」
「やだっ
ぼくは即座に返事をしました。
「なんで?」
「だって、ナンチャンじゃない方の男の人みたいな、変なかっこしたり腰振ったりするの、いやだ」
「無理もない」
おとうさんが、うんうんとうなずきました。
「俺だっていやだ」
藤川先生は、
「ま、好きずきだからね、じゃ、能はどうだ?」
「のう?能もできるの?」
「こっちの方が年季入ってる、ガキのころからやってるからな」
藤川先生、すごい、ただのヤンキーじゃなかったんだ。
ぼく、ますます尊敬しちゃう。
「たしなみだ」
お殿様だもんね。
「私、やろうかしら、ダンス」
突然、おばあちゃんが突拍子もないことを言い出しました。
「い?
「体力には自信あるし、楽しそうだし」
おばあちゃん、ポーズをとりました。その様子を見ていたおじいちゃんが、
「おりゃあ、やだよ~
と、いやあな顔をしました。
「だあれがあんたとやるって言ったのよ、こっちがおことわりよ
おばあちゃん、つんとしました。
「ダンス教室探そうっと」
おばあちゃんはパソコンの前に座ると、インターネットを使いはじめました。とても楽しそうな背中でした。
それに対して、おじいちゃんはおもしろくなさそうです。
「女は年食ってからが、味があるってことかあ」
藤川先生が妙なことを言いました。
「うかうかすると、男がおいておかれるぞ」
おじいちゃんの後ろ姿は、心なしかさびしそうでした。
Shall we dance?
おじいちゃんも、踊ってみれば?
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臨時休刊

2007-03-24 22:15:37 | 休刊案内
彼岸開けの今日。
夢に猫が出てきた。
やっと、夢で会いにきてくれたか。
辛かったので、すぐとびおきた。
朝の4時を回っていた。
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ししゃも

2007-03-23 22:00:28 | へちま細太郎
はあい、子猫ちゃんたち、藤川だよ~

今日は運動部の顧問の飲み会だよ。
いつも通り金本先生のかけ声で合宿所に集合し、学食の残りものやら焼き鳥やらを作って大宴会になる。
で、今夜はししゃもがあった。
実はししゃもは一番上の姉の大好物で、あいつはししゃもだけで酒が飲めるうわばみ女だ。 へ~、誰が持ってきたんだ、と久保田に聞いてみたら、
「のぶちゃんが珍しく肴を持ってきた、文字通り魚だ」
と、くだらない返事を返してよこした。
「なに?」
俺は法要の日のことを思い出して、いやあな予感におそわれた。 まさか、このししゃもは…。
俺は、相変わらず無表情で酒を飲むのぶちゃんに視線を向けた。のぶちゃんはちろっと俺に視線を返したが、あとは知らんふりをされた。
まさか、まさか、やっちゃったのかあっ
俺は、あんたを“兄上”とは呼びたくないからなっ
あ~~( ̄○ ̄;)
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白菜の花

2007-03-22 21:15:08 | へちま細太郎
まだまだ続く、おとうさんと藤川先生の会話。

「白菜って、花咲くんか」
「てか、ただの菜の花じゃねえか」
「そりゃ、菜っぱだもんな」


(^_^;)

へちま細太郎でした。
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