三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

続く。繋がる。

2023年12月20日 | 三味線のはなし
昨日の「ゆきおんな」
色々うれしい感想をいただいた中で
あぁそうだな、と思ったのが

前半、雪女の冷たい寒い世界やったのが
後半、情念の世界に変わった

という言葉でした。

確かに、前半は小泉八雲の物語に沿う形で展開して
後半は雪女のモノローグとして作ったのが
とても的確に伝わったのもうれしかったし、
”情念”というキーワードも
意識して作っていたわけではないのだけど
実は私がずっとテーマにしたいのが”情念”なんだと
あらためて気づいた瞬間でした。
それこそ、2007年のEN「DOJYOJI」の頃からずっと
”情念”を描きたかったし、
その頃から「雪女」もやりたいテーマのひとつだった。

そして、ENで作品を作る中で
津軽三味線的なイディオムだけでは
自分の出したい音にならない、とも感じていた。
「SALOME」のときにも、端唄風の歌曲とか義太夫風の手とか
入れてはいたけれど、あくまでも”風”でしかなくて
もっとちゃんと勉強したいなと真剣に考えるようになった。
で、「SALOME」の翌年に地歌と義太夫を習い始めたんだった。
やりたい、やってみたい、と思ったタイミングと
師匠に出会ったタイミングが見事に一致していて吃驚する。

そこから紆余曲折。
やっぱり古典なんか向いてない、と思ったことも何度もあるし
なんなら今でもしょっちゅう思うし、
でも、古典の三味線こそが一番かっこいい、という思いも強い。

時々、人生の回り道迷い道が解決するような瞬間があって、
色々あったけど、ここへ来るための道だったんだ、と
すとんと腑に落ちることがあるけど、
今そこへ来た感じがある。

まぁでも、ずっとその落ち着いた感じにはいられなくて
また新しいグルグル道に気づいたら入り込んじゃってるんだけどね。


 椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
 12月27日(水) 三味線三昧@京都・天Q 
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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