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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

グリーンズ

2005-12-27 15:45:39 | 映画(か行)
キーファー・サザーランド、スキート・ウールリッチ、ジョージナ・ケイツ、ダニエル・ロンドン出演。トーマス・マイケル・ドネリー監督作品。98年。

原題は、「A SOLDIER'S SWEETHEART」。劇場未公開です。
ベトナム戦争映画で、テーマが見えにくい映画なので、劇場未公開なのは、理解できるような気がします。日本でビデオが出てるだけ、まだマシかと・・・・・・。
ただ、私はこの映画、かなり好きです。(かなり好き、というのが多い気もしますが・笑)
なぜ好きかと聞かれると説明が難しい。なんとなく、映画の雰囲気が好きなのです。観ているととても不思議な気持ちになります。
どこで撮影したのか分からないのですが(ほんとにベトナムで撮影したんでしょうか。低予算っぽいけど)木々が鬱蒼と茂ったジャングルの雰囲気がなんともいえずいい感じです。
そして、戦争、しかもベトナム戦争なのに、アメリカ兵がベトナムの地で、のんびりリラックスしているシーンが多いという・・・。キーファー、歯磨きしてるシーンが2回も出てくるし(笑)。

以下、ストーリーを追ってますので、ネタばれが嫌な方はご注意下さい。

ベトナム戦争下のアメリカ医療部隊の話です。キーファーがジャングルの中で、仲間の兵たちと、潜んでいるシーンから映画は始まります。今にも銃撃戦が始まりそうな中で、キーファーが仲間に、以前いた医療部隊での話を始めます。
そしてその回想シーンへ・・・
キーファー扮するラット・カイリーは医療部隊に配属されていて、そこへ負傷したアメリカ兵がヘリで送られてきます。ラットたちの仕事は負傷兵の怪我の応急処置。初歩的な医療行為らしいですが、観てると、かなりの医療行為をしてます。身体から弾を抜き取るのはもちろん、手術っぽいこともしてます。おそらく医師免許なんざ持ってないと思うんですが、いいんでしょうか?戦争時だから??
負傷兵が送られてくるのは、時々なので、それ以外の時間、彼らは自由に過ごします。しかも、上官がいないので、常にリラックス状態(笑)。そんな部隊ってあるのね・・・
その自由さが極まって、部隊の中の一人、フォッシーが彼女をこの場所に呼んでしまいます。
ありえません(爆)。いくら安全とはいえ、戦場、しかも異国の地。
そう、ありえないんですけど、実際に呼んでしまったという状態を映像で観ているうちに、違和感がなくなってきます。なぜか引き込まれてしまいます。

フォッシーの彼女のマリアンは、とってもキュートで魅力的な女の子。高校出たてという設定のようです。いつも単パンを履いていて、白い脚がキラキラしてます。
最初は驚き、悪態をつくラットですが、マリアンの可愛さもあり、部隊の皆と共にマリアンを歓迎します。
フォッシーとマリアンはいつも一緒でベタベタのラブラブ。
えーっと。戦時下で若い男どもの中に女が一人。なぜマリアンは他の男どもに襲われないのか???(爆)マリアンにほのかに恋する男が出てきますが、マリアンを取り合うというような話も出てきません。女の私でさえ、ありえないと思うんですが・・・・・・
けど、幻想的な雰囲気のあるこの映画、あまり嘘っぽく見えないんですよね、不思議なことに。
マリアンは好奇心旺盛で、地元の人達と仲良くしようとしたり、ベトナム兵に近づき、ベトナム料理のレシピを聞いたりしています。
銃にも興味を持ち、エディたちに銃の扱い方を教わり、瞬時に会得してしまいます。
しかし、楽しく過ごしていたマリアンも送られてきた負傷兵を見て、愕然とします。戦場の現実を知るわけです。そして、マリアンは、一人でジャングルの中へ探検に行きます。そこでまた死んで腐っている人間を発見します。そこからマリアンの中で何がが目覚めてしまいます・・・・・・。

タイトルのグリーンズというのは、殺人兵器と呼ばれるグリーン・ベレー部隊のこと。ジャングルで敵を待ち伏せ、殲滅しているようです。ラットたち仲間にさえ恐れられているグリーンズの基地が、ラットたちの基地のすぐ向かいにあり、何週間もいなかったり、朝方帰ってきたりしてました。ラットたちの口癖として、彼らグリーンズを怒らせてはいけない、というのがありました。
が、マリアンが突然姿を消し、なぜかグリーンズと共にジャングルから帰ってきます。驚いたフォッシーは、彼女と婚約し、彼女をアメリカに返そうとします。再び幸せな日々を送る二人ですが、アメリカに帰るためのヘリが来た日、彼女はいなくなってしまいます。

マリアンは、グリーンズと行動を共にし、ジャングルの闇の中へ。フォッシーは彼女を取り戻そうとして、心の均衡を崩し、精神の闇の中へ・・・・・・。
彼女は、彼女を連れ戻そうとしたフォッシーに戻らない、と言います。ジャングルの中で、自分は光るのだと。この快感を得ることができるならば、死んでもかまわないと。
彼女は自分の居場所を見つけてしまったんですね。「ダブルタップ」のレスリーを思い出します。マリアンも銃を扱ってはいけない人だったようです(笑)。

冗談はともかく、普通に考えて観ると、まずありえない話なんですが、あのグリーンズの基地(小屋みたいな感じ)の中の、たくさんのロウソクの火が揺れている幻想的な雰囲気に飲み込まれて、ストーリーに引き込まれてしまいます。

その後、フォッシーは体調不良による除隊、ラットは別の部隊へ配属、マリアンは行方知れずになってしまいます。
これで回想シーンは終わり。冒頭のジャングルのシーンに戻りますが、銃撃戦が始まってしまいます。ジャングルの中を、銃を撃ちながら疾走するラット。その目にはマリアンと思われる女性が映ります。ラットはマリアンに導かれるように、ジャングルの奥深くへ・・・・・・

なんとも言えない終わり方です。
つまり何が言いたいのか、と考えると、「戦場では何でもアリ」ということでしょうか(爆)


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