『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

「保育」を語れる仲間

2015年02月18日 | 保育
月曜日
今年も伊那市の保育士たちによる「保育発表会」が行われました。
企画も運営も『保育プロジェクト委員会』
園長・副園長・一般保育士10数名からなる委員会です。


保育園で、どのような保育が繰り広げられているか、
保育士たちは、どのような願いを持って
どのような子どもたちに育ってほしいと願って
どのような保育をしているか、
そのことを、保護者だけでなく
広く地域の皆さん、市民の皆さんに知っていただこうと
こうした発表会を設けて、
今年で5年目を迎えました。

早期教育がもてはやされるようになって
そんなことに心を奪われる保護者の皆さんにも
幼児期に本当に必要なことはなんなのか、
身につけておくべきことはどういうことかを
保育の実践事例を交えながら
発表していくのです。


絵本の読み聞かせだけに留まらず、
ノーメディア運動も視野に入れた『読み聞かせ推進委員会』

山に囲まれ、豊富なこの地の木材からヒントを得て
木のおもちゃの研究をする『木育委員会』

各保育園に設置してある
「地域運営委員会(保育園を育てる会)」の協力のもと
畑での野菜作りやお米作り
そして、地元の野菜を使って(地産地消)
地域の方と一緒にクッキングをする『食育』

既存の運動遊びや運動プログラムに依存することなく
戸外に、自然の中に積極的に飛び出して
自ら考えながら、遊びを繰り広げる子どもたちに
付いてきた力はなにか、を
具体的に研究する『体づくり委員会』

年長児後半の「アプローチカリキュラム」
一年生前半の「スタートカリキュラム」の作成を
校長会で依頼し取り組み始めた
『保小連携推進委員会』

そして、なにより基本的な生活習慣を身につけるための
『すくすくだより』の取り組み などなど

それらの発表をもとに、
今年はパネラー逹によるパネルディスカッションを行いました。
テーマは
『伊那市の子どもの未来を語る
      子どもたちにつけたい力』


パネラーは
保護者連合会会長
伊那市子ども・子育て審議会会長
小学校教諭(保小連携推進委員)
長野県こども家庭課長
そして、市長 の5名みなさん です。

パネラーの皆さんからは
それぞれご自分の専門分野から見た
子育て、保育・教育について話していただきました。
学生として都会に出て行ったとしても
いつか「やっぱりこの地が終の棲家」と思って
戻ってもらえるような
自然の豊かさ・素晴らしさを体験する
そんな幼児期にして欲しい、というご意見がありました。


私が携わっていた頃、
2年ほど前から
この「保育発表会」が
いつも、こうした一方通行であってはいけないよね、
と、当時の委員で話したことがありました。
現在の委員長H園長先生は
「いつか、パネルディスカッションをやりたい」
と言っていましたが、
準備に準備を重ねてここまで持ってきて実現させた彼女は
本当に素晴らしい、と思います。

彼女とは、若い頃から保育について
いっぱいいっぱい話をしてきました。
保育を語れる数少ない仲間です。
こんなふうに、
同じ価値観で、同じ感性で
保育が語れる仲間がいるって
本当に幸せなことでした。

「すばらしい保育発表会になったね。」
とメールを送ると、
10年かけてコツコツやってきたことが
こうして少しずつ形になってきた、と
感じることができた、と返信してくれました。

上から言われてするのでなく、
保育士たちが自ら考えて行動する、
保育の実践に移す、
そんな保育士集団になってくれるといいなあ、
そんなことを思いました。

これからの伊那市の保育の発展を
ますます期待したいと思います。





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2 コメント

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イロイロな意見 (屋根裏人のワイコマです)
2015-02-19 08:40:19
お上〔厚労・文科〕の考えが変わりつつあり
憲法、民法も変わりつつあるこのご時勢に・・
将来の日本の宝ものを育て磨き愛で包む・・
課題は沢山・・大勢の意見を聞いて、自分の
考えをしっかりとまとめることが大切だと
思います。
返信する
いい取り組みでしたね (chidori)
2015-02-19 14:07:26
正に、そのことを思い侵させるような今日のゲストの先生でした。既存の保育カリキュラムに依拠しないで、自然の中でのびのびと・・。勇気をもってそれを語り合う保育者集団があるからこそです。

先日認可絵を訪問したら保育士さんになる人が圧倒的に足りない。保育士は短大を200名しか卒業しないので500名の需要がある。今年もこの円は後二つの園を誕生させる。待機児がたくさんいるので・・・。

もっと働きやすい保育現場にしないと・・などなど。

そんな中で保育現場のみなさんのこのような取り組み、大いに取り上げて憧れの職場にしてほしいです。
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