卓球王国ブックス 292ページ 1300円+税
月刊の卓球専門誌 「卓球王国」連載のコラム「奇天烈逆も~ション」をまとめた本。サブタイトルが <卓球マニア養成ギプス> 。
(あとがきより)
日本一の卓球コラムニストによる、日本スポーツ文学史上、初のユーモアを中心とした本。
あらゆるスポーツの中で、もっとも複雑でトリッキーで、ゆえに知的な卓球だからこのような本がなりたつ。
体育会系の卓球を経験した人は、これを読んで思わず膝を打つこと間違いなしです。
まえがきにあたる 「ようこそ卓球地獄へ」で 卓球経験のない京都大学ボート部出身の銀行マンが50歳にして卓球を始める逸話。まず、これが抱腹絶倒。卓球教室に通いコーチから筋がいいと言われる。ところが初心者コースのカリキュラムが修了して近所の卓球クラブへ行くと最年長のおばさんにすら相手にならない。半年、1年と過ぎるうちにだんだんとボールに対応ができるようになり時々腰を回した ちゃんとしたフォアハンド を実戦で打てる場面が出てくる。いよいよ本格的に卓球にのめり込み、家でも外でも素振りを頻発するようになる。しかし、初めて出た市民大会で見たこともない カットマン と聞いたこともない 粒高 のジイさんに今まで身につけた技術をほとんど何一つ発揮できずに負け、試合後の笑顔はこわばりトイレで泣く。いまさら止められるかとばかり、なりふりかまわずその選手のクラブにおしかけて入れてもらい卓球の権化と化すが、、、、。
本当に面白い卓球コラムです。著者の筆が走る走る。自動車評論で言うと、NAVI時代の下野康史。オーディオでは長岡鉄男のような文章の勢いがあります。目の付け所が尋常じゃない、それをひねりを効かせた「逆モーション」で語るから、面白くない訳がない。
卓球経験者には絶対のお薦め本です。
ようこそ卓球地獄へ―卓球マニア養成ギプス (卓球王国ブックス) | |
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