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「その女アレックス」 ピエール・ルメートル

2015-01-31 | 本と雑誌


文春文庫 458ページ 860円+税

レストランで夕食をとった帰り道にアレックスはある男に誘拐され檻に監禁される。その男は警察に追われ自殺。檻に取り残されたアレックスを警察は捜す。警察が監禁場所にたどり着いた時には・・・。

何気なく手に取ったフランスのサスペンス小説。ところが、これが面白いのってなんのって。誘拐され檻に閉じ込められ、衰弱して鼠に襲われ瀕死の状態になるアレックス。これを如何にして警察が見つけるかという話かと思いきや、そこから全く予期せぬ次の段階へ。そして更に。第一部から第三部までの三部構成ですが、これがそのとおりの三階建ての話の展開となっています。
サスペンスとその底流の深い恨み憎しみ。行動も怖いですが、その心理はもっと怖い。こういう小説は日本人には書けないかもしれません。

ネタバレになるので、書きたいことが書けないのですが、第一級のお薦め作品であることは間違い無しです。

その女アレックス (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋
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