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新石垣空港建設問題「白保トラスト運動」 1月27日

ここ暫く、新石垣空港建設に関する新たな動きはない。沖縄県の環境影響審査会が求めた再調査の結果も、まだ出てこない。環境省においては、世界自然遺産への登録を推進するなど、空港計画を是としていないことが明確になってきたと言っても良い。反対派市民グループの声が、届き始めていると期待したいところだ。しかし、当然、予算化された空港計画は進行しているわけで、私も、八重山の珊瑚礁を守りぬくために、精一杯頑張り抜きたい。

2000年に発表された民主党の沖縄ビジョンにあるように、八重山・白保の珊瑚礁の西表国立公園への編入と、この地の世界自然遺産への登録を、なんとしても実現させなければならない。自然環境との共存が果たせてこそ、人類に未来はやって来る。予定されているカラ岳陸上に空港が建設されるとなると、大量の赤土の流出により周辺の珊瑚礁は壊滅的な被害を受ける。カンムリワシやコウモリなどの希少生物の巣も、破壊される。新石垣空港建設と世界自然遺産への登録とは、完全に矛盾する話なのだ。

「白保の海と大地を未来にのこす全国ネットワーク」という反対派の市民グループが、カラ岳陸上の建設予定地内の滑走路周辺に土地を取得し、空港建設のために土地を売らない運動を展開しようとしている。世界的に貴重な白保の珊瑚礁の生態系を次の世代へ残したいと願う人々が共有地主となって、自らの土地は空港用地としては提供しないという運動だ。私も、共有地主の1人として登録させていただいた。

これまでの公共事業は、たとえ人々が反対しようとも、また反対派の数が多かろうが少なかろうが、お上が決定した事業は有無を言わさず推し進められてきた。しかし、新石垣空港建設問題に関しては、少し動きが違うかもしれないのだ。最後まで気を抜かず、正々堂々と反対する理由を訴え続けていくことが重要だ。事業主本体は沖縄県だが、数百億円にものぼる国の予算が、いずれ計上されようとしているこの一大事業計画を、国内外の環境保護運動の力で、なんとしてもストップさせなければならない。共有地主は、今月いっぱい募集されている。心有る方は是非、この運動に参加されることをお勧めしたい。
(過去の新石垣空港建設問題に関するコメント→http://www.hatatomoko.org/ishigaki.html)

~参考~
(トラスト運動の対象地)沖縄県石垣市字盛山東牛種子222番地146
※カラ岳陸上案予定地内 エプロン部分前面の滑走路周辺
(面積・地目)780㎡ 原野
(目標共有地主数)1,000人
(所有の形態)持分共有
(共有地代金)一口5,000円(1人5口まで)
(共有地の使途)白保の珊瑚礁の生態系を保全するために、カラ岳陸上案を阻止し、白保全国ネットで有効な方法を検討し実行する。

八重山・白保の海を守る会
「白保トラスト運動趣意書」→http://www8.cds.ne.jp/~nature/shirahonokai/trust/moushikomi.html
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2005年度予算 新石垣空港 12月25日

平成17年度予算政府案では、新石垣空港整備事業予算も、しっかりと認められていた。何故?環境省は、環境影響評価を十分考慮するよう述べていたのに、国土交通省と内閣府沖縄振興局によってごり押しされた新石垣空港予算。国の誤った選択を、このまま看過するわけにはいかない。この国の環境破壊を一歩も二歩も前進させる愚かな行為を、国民が選んだ国会議員たちは、何の手立てもこうずることなく見過ごしてしまうのだろうか?

石垣島の住民が、利便性を追求するあまり新空港建設を望んでいるとは、にわかに信じがたいのだ。現に私にも、石垣島民の方から新空港建設反対メールがとどいている。東京・大阪など本土の大都市との交流を活発にしたいのならば、わざわざ環境破壊をしてまで新空港を作ることなどない。現行の高すぎる航空運賃を、半額くらいまで抑えることを、何故、求めないのか、不思議でならない。それで問題の大半が解決するはずなのだ。そして3,000m滑走路を有する宮古島の下地空港を一般旅客輸送にも適用することに踏みきれば、完全に問題はクリアになる。世界自然遺産にもなろうかという八重山・白保の美しい海に傷をつける愚行を、このまま許してしまうのか?この国の公共事業の未来を占う大きな決断のときだ。国が国の責任で八重山の自然を守ることこそ、本来の道理というものだ。

ここで国会議員が踏ん張らなければ、何のための国会議員なのか、さっぱりわからなくなる。霞ヶ関の味方なのなら、国会議員なんかやめて、官僚にでもなればいい。それくらい有権者は厳しい目で見ている。八重山が何故、観光客やダイバーの憧憬の地なのか?そこを見失ってはならない。アクセスが困難なため、いつまでも残る自然美がそこには存在するからだ。利便性とは無縁のパラダイスに、身を任せる快感を、一度味わったら忘れられないからだ。ジャンボが何往復も往来する八重山の海なんて、人工的で何の魅力も感じない。本末転倒とはこのことだ。

八重山・白保の西表国立公園編入と世界自然遺産への登録は、そんな手付かずの自然が存在するから叶うことだ。新石垣空港建設と世界自然遺産とは明らかに矛盾する。日本国として、どちらを選択すべきかは、考えるまでもないことなのだ。自然を傷つけてはいけない。必ず、しっぺ返しをくらう。人間は、自然と共存する道を選択するしかないのだ!予算の政府案は確定したが、良識ある国会議員の再度の奮闘を期待する。 
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新石垣空港問題 12月16日

新石垣空港建設予算が、来年度予算に平然と組み込まれようとしていることは、この国の危機としか言いようがないと、私は思っている。これまでも何度も主張してきたが、八重山の海は、本当に素晴らしい。とりわけ珊瑚礁の周りは、御伽の国にでもやってきたような、夢のような世界が広がっているのである。潜った者にしかわからないから、高齢者の多い国会議員の大半は、残念ながらこの問題に注目しない。むしろ、空港建設景気を見込む地元沖縄県の利権行政に口をはさむことを、遠慮している感さえする。

鹿児島県選出の川内博史衆議院議員のもとへは、白保の珊瑚礁を守りぬくため、新石垣空港建設がいかに珊瑚礁をはじめ希少生物の生態系に悪影響を及ぼすかを訴える有志の方々の要請が、相次いでいるときいている。川内代議士が提出した質問主意書に対する政府の答弁書によると、環境省は少なからず環境破壊への危機感を抱いているようだが、国土交通省は、環境影響評価の結果や、カラ岳上空の乱気流問題については、空港建設が沖縄県の事業であることを理由に責任逃れをしようとしている。NASAの乱気流評価階級によると、離着陸時には強度保証範囲をはずれるため、B737-400機は、重量制限が必要になるのだ。輸送量を減らすしかないではないか。これでは本末転倒だ。

結局、国土交通省にしても、新石垣空港建設による生態系の破壊を認識していないわけではないのだ。しかし、地元の利権に水をさす行為をためらい、環境破壊は百も承知で物言わぬ存在と化してしまっているのである。こうなったら、ここ一番は、心有る国会議員が狭い国土である我が国の自然を守りぬくために、一肌脱がなければならないはずだ。

質問主意書の答弁書によると、環境省は、白保の海の西表国立公園への編入と世界自然遺産への登録については、前向きに考えているようだ。川内代議士も佐藤謙一郎ネクスト環境大臣らとともに、世界遺産登録を実現できるよう取り組んでいくと表明されている。

先の新防衛大綱によると、対北朝鮮はもとより中国有事も想定した在沖縄陸自の強化が示されていた。また、アメリカがみなす「不安定の弧」に隣接する八重山海域の空港を、よもや軍事利用を想定して計画しているなどということは、間違ってもあるまい・・・私の杞憂にすぎない!?石垣島に隣接する宮古島には、下地空港という3,000m滑走路を有する立派な空港が存在する。下地空港にB747やB777などのジャンボジェットを就航させて、八重山への旅客量を増やすことを考えることのほうが、よほど賢い選択だ。勿論私は、下地空港への米軍基地移設には大反対だ。

このまま国会が、新石垣空港建設による環境破壊を見過ごすことになっては、国民利益の創出どころか、人類にとっての不利益を、国会が推進することとなる。現在の新石垣空港建設計画と世界遺産への登録は、完全に矛盾する。未来への投資の道を選択すべき立場にある国会議員ならば、今からでも遅くはない。沖縄県が公表した環境影響評価にあらためて目を通し、再度、環境への影響への予測と評価を実行し、本当にこのまま建設すべきか否かを、再考すべきだ。
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新石垣空港建設問題11月24日

新石垣空港建設問題も、今臨時国会では見逃せない大きな課題だ。環境保全か、利便性を追求し環境破壊をいとわない空港建設か、21世紀の国のかたちを左右する重要な岐路となるのが、新石垣空港建設問題だと私は考えている。新空港建設予定地のカラ岳付近に飛んでいって、海に潜り海底深くに生息する珊瑚礁の勇姿をカメラにおさめ、日本中の人々に、その自然の美しさを届けたくて仕方がないが、いかんせん莫大な費用がかかるため、パート薬剤師としてせっせと働く身分の私にはとても不可能であり、はがゆさが募るばかりだ。

最近の報告では、カラ岳上空付近は乱気流が発生するとのこと。NASAの乱気流評価階級を適用すると「並」レベルなのだそうだが、B737-400の運航にあたっては離着陸時、強度保証範囲を外れるため、重量制限を行なわなければならないと結論付けている。旅客数の多いB737を安全に運航させることを目的に、現空港を閉鎖して新石垣空港建設を持ち出した県をはじめ推進派の論理に、明らかに矛盾する調査結果といえる。それでも、これまで通り環境アセスを無視し再調査もせず、強引に新空港建設を推し進めようとするのだろうか?本末転倒としか言い様がなく、切なさを感じる。

私は、現職の国会議員ではないので、関係議員に働きかけを行なうことと、この日記で意見を述べることくらいしかできないが、やはり、国会は、もっと真剣にこの問題に取り組み、21世紀の日本のビジョンを明確に打ち出し、国民に提示すべきだと私は思う。環境が保全されてこその未来。乱開発は、いずれ必ず行き詰まる。

そうこうしているうちに、沖縄の珊瑚礁破壊問題は、石垣島周辺だけではなく、米軍普天間基地移転予定地の辺野古沖でも進行していることが判明した。国が設置したボーリング調査用の鉄の足場が、なんと珊瑚礁を傷つけていたというのだから、そのあまりにも杜撰な対応に、つくづくうんざりする。国に、白保の珊瑚礁を本当に守る気持ちがあるのかどうか、疑いたくなる。

白保の珊瑚礁を西表国立公園に編入させることは、沖縄振興にあたっては、絶対にプラスに作用すると断言できる。手つかずの雄大な自然が残っているからこそ八重山の価値が高まり、観光客特にダイバーの憧れの地となるのだ。最終的には、西表国立公園の世界遺産登録を実現し、世界の憧憬の地へと発展させていくことを考えるべきなのだ。

現石垣空港では旅客輸送量に限界があるというのだが、果たしてそうだろうか?飛行機の運賃がもう少し安ければ、1人旅でも自由に行ける。しかし、片道4~5万円もかかっては、時間の余裕があっても、旅行しようにも行くに行けないのが実態なのではないだろうか?観光客を多く誘致したいのなら、ジャンボジェットの就航よりも既存の運航における運賃の低下を検討することのほうが先決だ。空港建設については、航空会社にはなんら負担はかからないが、ジャンボの離着陸料に跳ね返り、結果的に乗客の運賃に影響を及ぼすこととなるのだ。航空運賃は航空会社の専権であり、またジャンボを飛ばすも飛ばさぬも航空会社の裁量一つなのだということを、忘れてはならない。

そして、航空会社が環境を守ってくれるわけではない。国は、このような環境破壊を許しながら、一方で私たち国民には環境税を強いようとしているのだ。私たち国民は、この矛盾に気付かなければならない。乱暴な空港建設に歯止めをかけ、美しい自然を守っていくのは、私たち1人1人の意識から始まることを知り、また、無謀な乱開発は、いずれ私たちの頭上に、黒い雨を降らすことになるということも、知らなければならない。
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