2005年度予算 新石垣空港 12月25日

平成17年度予算政府案では、新石垣空港整備事業予算も、しっかりと認められていた。何故?環境省は、環境影響評価を十分考慮するよう述べていたのに、国土交通省と内閣府沖縄振興局によってごり押しされた新石垣空港予算。国の誤った選択を、このまま看過するわけにはいかない。この国の環境破壊を一歩も二歩も前進させる愚かな行為を、国民が選んだ国会議員たちは、何の手立てもこうずることなく見過ごしてしまうのだろうか?

石垣島の住民が、利便性を追求するあまり新空港建設を望んでいるとは、にわかに信じがたいのだ。現に私にも、石垣島民の方から新空港建設反対メールがとどいている。東京・大阪など本土の大都市との交流を活発にしたいのならば、わざわざ環境破壊をしてまで新空港を作ることなどない。現行の高すぎる航空運賃を、半額くらいまで抑えることを、何故、求めないのか、不思議でならない。それで問題の大半が解決するはずなのだ。そして3,000m滑走路を有する宮古島の下地空港を一般旅客輸送にも適用することに踏みきれば、完全に問題はクリアになる。世界自然遺産にもなろうかという八重山・白保の美しい海に傷をつける愚行を、このまま許してしまうのか?この国の公共事業の未来を占う大きな決断のときだ。国が国の責任で八重山の自然を守ることこそ、本来の道理というものだ。

ここで国会議員が踏ん張らなければ、何のための国会議員なのか、さっぱりわからなくなる。霞ヶ関の味方なのなら、国会議員なんかやめて、官僚にでもなればいい。それくらい有権者は厳しい目で見ている。八重山が何故、観光客やダイバーの憧憬の地なのか?そこを見失ってはならない。アクセスが困難なため、いつまでも残る自然美がそこには存在するからだ。利便性とは無縁のパラダイスに、身を任せる快感を、一度味わったら忘れられないからだ。ジャンボが何往復も往来する八重山の海なんて、人工的で何の魅力も感じない。本末転倒とはこのことだ。

八重山・白保の西表国立公園編入と世界自然遺産への登録は、そんな手付かずの自然が存在するから叶うことだ。新石垣空港建設と世界自然遺産とは明らかに矛盾する。日本国として、どちらを選択すべきかは、考えるまでもないことなのだ。自然を傷つけてはいけない。必ず、しっぺ返しをくらう。人間は、自然と共存する道を選択するしかないのだ!予算の政府案は確定したが、良識ある国会議員の再度の奮闘を期待する。 
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