あつしが行く!!

日本共産党前福島県議会議員・長谷部あつしが日々の活動を綴ります。

「シッコ」/タダ←→三重の負担/夕日

2008年03月11日 | 日々の活動


いわき市医師会が主催した映画「シッコ」の上映会がありました。

急患対応で上映時間に間に合わなかった医師会長に代わり、事務局長さんがあいさつされましたが、「政府がモデルにしようとするアメリカ医療の現実をこの映画から見てとって、日本の医療のありかたについて考えてほしい」といった主旨の話が私の心にいたくとどまりました。

アメリカの医療は民間保険会社が中心で、無保険者は国民の7人に1人、約4,700万人、年間1万8,000人は治療を受けられずに亡くなっているそうです。
が、マイケル=ムーア氏が作ったこの映画は、支出を減らすことを至上命題にする保険会社によって、保険加入者がいかに医療から遠ざけられ、命を削られているか、をテーマにしています。

カナダ、イギリス、フランス、キューバの医療がアメリカの医療とは違う姿も事実として描かれています。

ちょっと気になるのは、「医療費がタダ」という表現。
私は、「医療機関の窓口での支払いはない」、と表現しないと、「タダ」の意味がちゃんと伝わらないように思います。

私たちは医療保険料と税金を支払っており、なおかつ、税金は社会保障に最優先して使うべし、と国の最高法規が定めている国に住んでいます。

私たちの健康と命を守る行政をしてもらうために私たちは税金を納めているのであり、医療保険料は、まともな医療をいつでも受けられるように支払い続けているわけです。

医者にかかるとまたお金を払うのは、三重の負担ではないですか? 窓口で支払うことがないようにお金をすでに支出しているのであって、「タダ」ではないのです。まして窓口三割負担など、国民を愚弄する政策の最たるものだと思います。





映画館を出て駐車場に向かうと、赤信号の向こうに夕日。