都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
久石譲「フェルメール&エッシャー」
久石譲ニューアルバム、「フェルメール&エッシャー」を聞いてみました。
現在、フェルメール・センター銀座で開催中の「フェルメール光の王国展」ですが、その展覧会のために作曲家の久石譲氏が音楽を作曲したことをご存知でしょうか。
それが「久石譲 フェルメール&エッシャー」です。先日、CDアルバムとして発売されました。
言うまでもなくフェルメールとエッシャーはともにオランダの画家ですが、久石は作曲のため、ハーグをはじめとするオランダの各地を渡り歩きます。
そこで様々なイメージを受け取った彼は、ピアノと弦楽四重奏のための音楽を全11曲書き下ろしました。
アルバムは二部構成です。前半6曲がフェルメール、そして後半5曲がエッシャーとなっていました。
音楽と美術は時に親和性の高い芸術とも指摘されますが、実のところそう簡単に言えるものではないかもしれません。
とりわけ楽器のモチーフこそ登場するものの、とかく静謐と語られるフェルメールに音楽をつけるのは非常に難しいのでないでしょうか。実際に久石自身も「完璧に仕上げられたフェルメールの絵画から音を探し出すことなどできない。」と述べています。
とは言え、試聴すると、フェルメールのどこか神秘的なまでの絵画を連想出来る面もあるかもしれません。ピアノが終始、控えめなステップを踏みつつ、そこに弦がそっと寄りそうかのように絡みあっています。訥々とした語り口で日常に潜む美しい情景を浮かび上がらせていました。
一方でエッシャーの音楽はもっと激しさを伴っているのではないでしょうか。久石はミニマル音楽でも知られているそうですが、こちらに関しては前衛という言葉が相応しいかもしれません。弦は時に金切り声すら挙げています。だまし絵ならぬエッシャーの複雑怪奇な世界は、弦やピアノが力強く行き交う音楽からもイメージ出来ました。
「フェルメール&エッシャー/久石譲/Independent Label Council Japan」
なお本アルバムはフェルメール・センター銀座はもとより、一般のCD店でも販売されています。試聴ブースなどがあるやもしれません。見つけたらしばし耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
「フェルメール 光の王国/福岡伸一/木楽舎」
*関連エントリ
「フェルメール 光の王国展」 フェルメール・センター銀座
現在、フェルメール・センター銀座で開催中の「フェルメール光の王国展」ですが、その展覧会のために作曲家の久石譲氏が音楽を作曲したことをご存知でしょうか。
それが「久石譲 フェルメール&エッシャー」です。先日、CDアルバムとして発売されました。
言うまでもなくフェルメールとエッシャーはともにオランダの画家ですが、久石は作曲のため、ハーグをはじめとするオランダの各地を渡り歩きます。
そこで様々なイメージを受け取った彼は、ピアノと弦楽四重奏のための音楽を全11曲書き下ろしました。
アルバムは二部構成です。前半6曲がフェルメール、そして後半5曲がエッシャーとなっていました。
Side Ver.
01. Sense of the Light
02. Circus
03. A View of the River
04. Blue and Eyes
05. Vertical Lateral Thinking
06. Muse-um
Side Esc.
07. Trees
08. Encounter
09. Phosphorescent Sea
10. Metamorphosis
11. Other World
01. Sense of the Light
02. Circus
03. A View of the River
04. Blue and Eyes
05. Vertical Lateral Thinking
06. Muse-um
Side Esc.
07. Trees
08. Encounter
09. Phosphorescent Sea
10. Metamorphosis
11. Other World
音楽と美術は時に親和性の高い芸術とも指摘されますが、実のところそう簡単に言えるものではないかもしれません。
とりわけ楽器のモチーフこそ登場するものの、とかく静謐と語られるフェルメールに音楽をつけるのは非常に難しいのでないでしょうか。実際に久石自身も「完璧に仕上げられたフェルメールの絵画から音を探し出すことなどできない。」と述べています。
とは言え、試聴すると、フェルメールのどこか神秘的なまでの絵画を連想出来る面もあるかもしれません。ピアノが終始、控えめなステップを踏みつつ、そこに弦がそっと寄りそうかのように絡みあっています。訥々とした語り口で日常に潜む美しい情景を浮かび上がらせていました。
一方でエッシャーの音楽はもっと激しさを伴っているのではないでしょうか。久石はミニマル音楽でも知られているそうですが、こちらに関しては前衛という言葉が相応しいかもしれません。弦は時に金切り声すら挙げています。だまし絵ならぬエッシャーの複雑怪奇な世界は、弦やピアノが力強く行き交う音楽からもイメージ出来ました。
「フェルメール&エッシャー/久石譲/Independent Label Council Japan」
なお本アルバムはフェルメール・センター銀座はもとより、一般のCD店でも販売されています。試聴ブースなどがあるやもしれません。見つけたらしばし耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
「フェルメール 光の王国/福岡伸一/木楽舎」
*関連エントリ
「フェルメール 光の王国展」 フェルメール・センター銀座
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