さて、司馬台長城を満喫した私たち。
次に向かうは、そこから車で20分ほどの場所に位置する、
『金山嶺長城』へ!!!
北京市内から遠いこともあって、いつかは訪れたいと思いながらもなかなか来る機会がなかったこの長城。
はやる気持ちをおさえつつ、ここもやはりロープウェイではなく徒歩で登り始めると。
なんじゃ?
ど~んと(割と新しめの)壁。
なんで新しいと思ったかと言いますと。
描かれる観光客が思いっきり欧米人っぽいから。
(でも顔はギリシャ彫刻のようだ)
で、その傍らには。
出たよ、日本軍・・・。
この国にいると日常茶飯事なんだけど、世界遺産にまでこんなことしんでもいいやん・・・と気分は下がる。
・・・のではなく、ここまできてそう来るかい!とむしろ笑ってしまった。
と、そんなやさぐれた気持ちを一蹴してくれたのは、やはり。
おぉぉぉぉっ!!!!!
すごいっ!
金山嶺長城、すごい!!!!!
紅葉の季節でもあり、黄色い葉の向こうに伸びる長城が、なんだか夢のよう・・・。
午後3時。
市内から遠いこともあり人もまばら。
延々と続く万里の長城。
・・・なので、迷ってしまったらどうしよう。
人も少なくて若干不安になったのですが。
要所要所にこういう説明書きがあったので、道に迷う心配もありませんでした。
・・・と、その時。
夫やっちゃんが突然、
「パン屋さん!」
と叫ぶので、え? 長城にまさかのパン屋出没!?と思ったら。
この射撃穴だった。
この形、確かに・・・。
パン屋っぽい。
パン屋さん、ずらっとね。
しかも、よ~く見ると。
ん? 射撃穴の上に何か彫刻らしきものが・・・。
これは、葉っぱ?
これは、トンボ?
・・・ひまわり?
このあたりから何となく怪しいにおいがプンプンしてきて。
ぱ、パイナップル!?
これ、ほんまに昔の人が彫ったんやろか?
(まさかの落書きならぬ、落彫り?)
堂々と積み重ねてある修復用(?)の石を見ると、どこからどこまで悠久の歴史産物として見てよいものやらわからなくなるけど。
でも、やっぱり圧倒されました。
北京近郊で4つ。
敦煌では漢の時代の長城を1つ。
計5か所の長城を訪れましたが、その壮大さに圧倒されたのは、ここ金山嶺長城でした。
今まで見た長城の中で断トツ1位!
遠くまで来る価値のある長城です。
現代まで最も状態よく保存された長城と言われていますが、まさにその通り。
他の長城を見たときは正直、ほんまにこれで敵からの攻撃を防げたん? と思ったこともありましたが、この金山嶺長城に来て改めて、
ほんま、ようこんなん造ったな・・・
と、しみじみ感じたのでした。
一番印象に残った場所。
崩れかけた望楼、そしてその先に延々と続く万里の長城・・・。
夕暮れ時。
長城に腰かけて、沈む夕日を遠くに眺める不思議な時間。
場所も、そして時間の支配もないような、
現実なんだけどそこから少しだけずれた空間にいるような、
悠久の歴史の渦の中をたゆたうような・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます