敦煌の旅 2日目は郊外へGO!
昨日乗ったタクシーをこの日も1日チャーターして、ホテルを出発。
走り出すと、あっという間に周りは砂漠ばかり。
1時間ほど走って。
到着しました!
『陽関』であります。
・・・って、誰もいねぇ。
まだ9時前だからこんなもんなのか?
博物館も、貸切状態。(嬉しくないけど)
さて、ここからメインの『陽関』を見るにはエリア内のカートで移動しなければならないのですが、人数が集まったら走らせるからあと10分ほど待て・・・と、暇そうなスタッフが暇そうに言うので。
仕方なく館内をぶらぶら。
恐らく立派な方々とお見受けするが、誰か、周りの雑草くらい引っこ抜いてやれ。
で、10分どころか20分くらい経ったのでそろそろカートに乗れるか聞いてみると、暇そうなスタッフはこれまた暇そうに言いおった。
「まだ人が集まらないから、あと20分くらい待て」
時間、増えとるやんけっ!!!
だいたい、私たち以外にここを参観しているのは、見たところ3人の中国人しかいない。
そのたった3人をいつまでも待ってられるかいっ!
私たちだけでもちゃっちゃとカート動かさんかいっ!!!!!
あっさりカート、動きました。
(最初からそうしてくれよ)
ちなみに。
ロバ馬車、乗ってく?
って誘われたけど、別料金のようだったので丁重にお断り。
さて、私たち2人を乗せたカートは砂漠の中を進み。
あっ!!!!!
あの、ちょこんと見えてるの。 あれが陽関の遺跡か!?
カートから降りて、てくてく歩いて向かいます。
漢の時代、つまり何と2200年前に作られたものが今、目の前に。
貴重な遺跡なので当然。
柵を越えたら罰金200元。
・・・と、そのすぐそばでは。
罰金が200~500元に値上がりしてた。
・・・って、200元と500元の違いは何や?
とまあ、それくらい貴重な『陽関』をぐるりと一周すべく、坂を上っていきますと。
うわぁ・・・・・。
目の前に広がるのは、ただただ、砂漠。
ここ『陽関』については有名な話がありまして。
唐の時代の詩人・王維が、使者として旅立つ友人送っていき、いよいよ西域への関所となる陽関へ向かう際に詠んだ歌。
「君に勧む 更に尽くせ 一杯の酒 西のかたの陽関を出ずれば故人なからん」
“陽関を出たらもう酒を酌み交わす友もいないのだから、さあ、もう一杯”
・・・という別れの気持ちにじ~んとくる詩なのですが。
その詩を記念してか、このエリアにど~んと建てられたドデカ王維の像ときたら。
「おらおら、わしの酒が飲めんのかい」
残念ながら、酔っ払いの絡みにしか見えない。
確かにここから先、何もない場所へ行かんとする友には、まあ飲めやと言いたくなるでしょう。
学生の頃にこの漢文を習った時は全然ぴんとこなかったけれど、この地に来て初めてその孤独、別れの寂しさに共感できた気がします。
ところで。
ここに着いたときから気になっていたのですが、一人のおじさんがぽつんと陽関の守り神のようにこのくそ暑い砂漠にたたずんでいるのです。
私たち観光客が来ない限り、おじさん、ひとりぼっち・・・。
いったい何故?
と、不思議に思いながらカートに乗って帰ろうとしたその時。
土産物売りやったんかいっ!!!!!
ぶどう売りのおっちゃんを除けば、この長いなが~い歴史を持つ陽関を2人占め!
漢の時代の遺跡に、今こうして現代の自分が対面していること自体にしびれました。
~チケット代など記録用の細かい内容の旅行記は4トラベルで書いています~
流暢な北京語で朗読してくれて、その 音の
美しさに 感動しました。それまで さほど
好きでもなかったのに、以来 漢文好きです。
なのに、この 王維の像 って なんたること。
夢とロマン、敢えなく 崩壊。。。
自分で行って 見たんじゃなくて よかった。
自分の目で 目撃していたら、あまりの
残念度合いに直撃されて 崩れ落ち、そして
敦煌の風に吹かれて 砂塵と なったかも。。。
(ちょっと ロマン 風味)
殷、周、秦、漢・・・と、中国の王朝を必死で覚えた記憶が・・・(笑)
漢王朝の祖は、確か、あの・・・
「項羽と劉邦」の、劉邦だった・・・かなぁ?(うろ覚え)
そんな時代の遺跡が、どぉ~んと・・・。
ああ、スケールがちがふ(笑)
漢文の先生が北京語で朗読してくださったなんて、素晴らしい~!
漢文はやはりその国の言葉で聴いて初めて良さがわかる気がします。 学校で習うレ点とかばかりに意識がいって、漢文そのものの美しさを当時味わうことが出来ていなかったと思います。
・・・と、そんな美しい印象をお持ちならなおのこと、この王維像はいかんっ!!!
デカいだけに、余計に情緒がなくていか~んっ!
あまりにスケールが大きすぎて、ぴんと来ないくらいですよね。
私も思わず「殷、周、秦、漢・・・」と数えてしまいました。
その頃の遺跡が目の前にあることに、ただただ驚きでした。
この王維像・・・。
なんでこんな、センスのない像を作るのかな~?
「わしの酒が・・・」にしか見えませんよね?^_^;