嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

音のない瞬きと羽ばたきの中で。

2007年01月12日 15時02分36秒 | 駄文(詩とは呼べない)
切り取られたいろりの果てで
ほとり。
にわかに舞い降りてくる防空頭巾のような
曖昧でなだらかな屋根にも似た 湖のほとり。
薄目を開けて世界を見れば
まだ、僕は蝶の夢の中
あざやかな秩序を形成するためのほんの小さな欠片にも似た模様の中。
ただ、すべてが、スプーンいっぱいの、コーヒーという器におけるミルクの雫のような
ありきたりの、すべての在り処を示す、宝の地図のような、
雫の模様の中。

綺麗な模様でありたいとは思う
美しさにも憧れる
ただ、美しさそのものでないこともわかる。

静かな、音のない羽ばたきの中で
二枚の羽根が指ししめす、暗示にも似た、迷いのような、のろいのような、
ただ、小さな羽ばたきの中。
僕はまだ、蝶の夢の中にいて
時々薄目をあけて、美しい羽根を伸ばしたいと願う。

それが休み休み、ほんとうに休み休み、現実から抜け出て、
小さなひとときとなるなら良いのだけど…

現実は、違う。
現実は、いつもどこか違う。
いつもどこかちぐはぐで、いつもなにか噛み合わない。

いつも僕とずれていて
いつも何かが決まっている。

欲望の、在処を探すように羽ばたく
羽根の在り処がここだとしても、欲望の在処はここにはない。
ただ、その細いストローを伸ばして
誰かから得たような、透明な光る雫を吸う。

それが煙に似ていて、
それが魂にも似ていて、
そしてミルクにも似ているものだから
僕はやっぱり薄く目を閉じる

切り取られた、ほんの四角い時間の中で
まるい、とてもまるい夢をみるように
まんまるの、お月様に描かれた模様をみるように
今日も現実の隅っこで、限られた居場所を探す

雨宿りに似ていて、
オルゴールにも似ていて、
ほんの一滴の、水槽の泣き叫んだ涙にも似ている。

味気ない灰いろの空間で
瞬いた蝶の夢をみるかぎり、
僕と僕以外で出来た空間は、
僕に【現実】の名前で呼ばれる

また明日逢おう
また、今日会おう

さむざむとしていて
さめざめとなく空があるように
現実と名前と世界の中間で
僕はただ、自分の翼を探す

みたこともない、あったこともない、だれかでできた、翼をひろげる。

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