Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

続けるのは難しい。上手くなるのはもっと難しい。

2012年08月03日 20時28分23秒 | Weblog
昨日声が出なくてレッスンできなかったかなえちゃんのレッスンを今日しました。
もちろん今日も声はでない。
声帯は聞いてる限りなんともないようだけど、気管支の方がまだ腫れているようで、
そのせいで何度も咳をしたせいか、声帯があわない。

それでも来た。
明日の木暮さん(ウィーンから来てくださっている)のレッスンも今のところ受ける予定。

実は、もし今日も休んだらちょっと考えないといけないかもしれないなぁと思っていました。

大学時代、ある友人が「誰が上手いかではなく、誰が最後までやっているかが大事。」と言ったのですが、まさしくそうで、下手でも20年もやってると形がついてきます。
でも、どれだけいい声を持っていて、親も声楽家で小さい頃から教育を受けていたサラブレッドでも、やめてしまっては何にもなりません。
で、そういう人をたくさん見てきました。

ここ数年、特に今年に入りかなえちゃんは仕事との兼ね合いが上手くいかず、また仕事も楽しい上に、子育ても忙しく、歌の方が上手くいかない。歌をすぱっとあきらめたらそれで楽になるんだけど、あきらめられない。続けたい。その気持ちがわかるので、こちらも事あるごとにメールしてお尻をたたく。でも動けない。そんな状態でした。

でも、今日休んでしまっていたら、きっと次も、その次も休んでしまう理由を作ってしまうことになりそうだったので、心配したのですが、本人もそれがわかっていたらしく、「今日は来なければならない。」と無理してきたそうです。

しかし、その上、楽譜を忘れてきた!
その気あるんか?と思いましたが、まだかけらありそうだったので、
ゆっくり発声して、覚えている最初のフレーズだけなんとかする。

今晩は、ビタミン飲んで、暖かい物食べて、早く寝て、
自分ができる限りの「明日のため」の準備をしなさいといってわかれました。

今日、誰かの名言を読んでいると、
「練習休むと下手になる。下手にならないように毎日練習する。
でも毎日練習したからといって上手くなるとは限らない。」
ああ、名言ですわ。

続けるだけでなく、上手くなるというのは本当に難しいことですね。
私も、身体を楽にして歌えるようになってきた、
短い時間で本番まで持って来れるようになってきた、
会場の音響がよくない、移動時間が長いなどの悪い条件でも歌えるようになってきた、
というのはありますが、
実際自分の口から出た歌が、よくなったか?と聞かれたら、
器用にはなったけど、
上手さは、大学時代とそれほど変わらないような気がずっとしています。

明日は、いままで歌えなかった歌をみてもらいますが、
難しい歌にチャレンジできるようになったは、
上手くなったでしょうか?違いますよね?
誰かが、感動してくれる割合が多くなったら上手くなったですよね?
それなら、まだまだ、先は長い。

明日もがんばります。

コメント
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