Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

夢と現実

2006年04月25日 22時52分16秒 | Weblog
今日はある人の紹介で、とある音楽好きの男性を紹介してきただきました。
あまり詳しくは書けませんが、音楽にあこがれて、自分専用の音楽室までつくってしまったような気合の入れようです。そこでなにかしてほしいということでうかがったつもりだったのですが、演奏会ができるような雰囲気ではなく、またどちらかというとご自分が音楽をしたいという気持ちのほうが強いように感じられました。
そこで、なにがしたいのか?と聞いてみても、いまいちはっきりしない。
そう、子供が「痛いよ~」と言っていて、お母さんが「どこが痛いの?」と聞いてもどこなのかどんなふうに痛いのかわからないそんな状態です。
音楽が好きだという気持ちはわかるので、なんとか協力したいのですが、そこがわからないとなにもできないので、今日は、この音楽室でできるかぎりの可能性を具体的に示してきました。おそらくそんなこと考えてもいなかったというようなことも言いましたし、夢を壊してしまったところも多かったと思います。でも、でもです。ここから先はご本人さんが自分で「なにがしたいのか」「なにからはじめるのか」「それにはいくら時間とお金と手間をかけるのか」など考えなければなりません。
楽しむに徹するのか、楽しむために切磋琢磨するのか、その違いも大きいですよね。

音楽に対しては、いろいろな取り組み方をしている人がいて、人それぞれだなと思うことがよくあります。
音楽が好きだと言いながら、人の音楽の批評ばかりして、自分では何もしない人もいますし、絶対にお金がかからないことを活動の条件にしたり、家族を最優先にして、狭い範囲で動く人もいます。またその反対も。音楽をするために一生懸命バイトをしている人もいますし、仕事でほとんど時間がないのに、なんとかして時間を作り励んでいる人もいます。結婚したから辞める人、昔やっていて再開した人、60才過ぎてから始めた人、アマチュアだけど本当に深く勉強している人や、プロですといいながらアマチュア以下の演奏しかできない人もいます。

いろいろな人生がありますし、その取り組み方に答えはないのですが、その取り組み方がそのまま演奏にでるのだけは確かです。

コメント
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