アンコール・ワット見物3日目は朝にホテルを移動して、とりあえず荷物だけ預けて、と思っていたら、ホテルにニッポン人のシンセツなオネーさんがいて、朝の10時にチェックインできた。シンセツなオネーサンって好きヨ。文句なしに。
で、前日にFCCのみやげ物屋をのぞいていたらすっごいいいアンコール遺跡の、研究書なんだけど写真もたくさん載っている、という理想的な本があったので衝動買いしたのだが、その表紙に載っていたのがこのプレ・ループの航空写真。あとで読んだら初日に夕陽を見に行ったプノン・バケンと同じ系列でよく似ている。ヒンズー教のシバ神を祀っているところが同じで、様式的にはどちらも基壇がピラミッド状に積み重なったモノ。プノン・バケンが9世紀末でこのプレ・ループが10世紀半ばに建てられた。
で、話しが前後するが、この日は出発が昼近かったので、途中で昼休みにホテルに戻ることはしないで、アンコール・トム東側のおもだった遺跡を全部見てしまおう、ということにしていた。ま、ワレワレ、ハッキリ言って、いや、ハッキリ言わなくてもあんまり若くないんで、ダイジョブかなあ、みたいなキモチもあったのだが。
それでも遺跡を前にすると石段を登らずにはいられない、というか、初日にエライ目にあったのでこんなのは地下鉄の駅とおんなじ。てっぺんに登ると鬱蒼としたジャングルを遠くまで見渡せる。地平線が見えた。
建物はレンガで造られているので全体的に柔らかい感じがする。女神像は細かく彫刻され表面にしっくいが塗られている。
研究書の表紙にもなるくらいだからこの寺院はアンコール・ワットが作られる前の時代における、ひとつの建築的な到達点、完成形と言えるモノなんじゃないか、と。この後、いよいよあのパイナップル塔が出現して最後には菩薩塔に変わっていく。塔そのものが信仰の対象になっていった、ということ、かな。