ハノイは土曜から台風。ハゲしい雨が降ったりやんだり、その合間には晴れ間も出て、きのうはその晴れ間にスカさず走りに出たら、途中で一気に雨雲が出てきてそのうちに目も開けていられないくらいの豪雨になって初の途中リタイア。店先のテントの下で雨宿りしていていたら冷たい風が吹いてきてカラダがどんどん冷えてイッたので、もともとズブ濡れなんだからもうどうにでもなれ、と思いながら歩いて帰った。ホントに最近はもうどうにでもなれ、なキブン。
で、コレはおととい久しぶりにHanoi Cinemateque で見た映画。7,8月はベトナム映画特集で、コレも広い意味でのベトナム映画として上映された。監督はTran Anh Hung。ベトナム読みだとチャン・アィン・フン。フランス? 読みだとトラン・アン・ユン。ベトナムでは去年の暮れに公開されていたのだが、ベトナム語吹き替え、というか、コッチの吹き替えはただだらだらとベトナム語で実況中継のようにナレーションが入るだけなので見ても仕方がないと思って見ていなかった。
きのうは土曜の午後にしてはお客がケッコウ入ってみんな欧米系。ワタシの隣はドイツ人のオバさんだった。ソレが、ネるとかヤるとかイレるとかヌレる、とか、そんなセリフばっかりで、ネるはsleepでヤるはdoって字幕に出ていて、あ、ソレでいいのか、とか思いながら、ベトナムは基本的にラタイ禁止だからケッコウブチブチにカットされていて、始まったかと思ったらもう服を着始めていたりとかで、まあ、ソレがどうこうというワケではないが映画としてはかなり期待ハズレでシタ。
あんなふうにガイジンに囲まれてこういうのを見たりするとどうしてもニッポン代表みたいなキブンになってしまうワケで、ニッポン人はセックすのコトしかアタマになくてすぐジサツすると思われたんじゃないかと。まあ、その通りかもしれないけど。
ただまあ、なんというか、あの小説の、主人公のオトコが何人かのオンナとやって、そのまわりで何人かがジサツするというだけの暗くてスクいのない部分を、キレイな風景を間にはさむことでその暗さを強調するばっかりで、細かなビミョーな部分はまるっきり欠落してしまったような映画でシタ。最後、シミ―図姿のレイコさんがワタナベに、してっ、っていって、ワタナベがわかりました、みたいに言ってするあたりはあまりに唐突でお笑いに近い展開だったし、ワタナベが緑と電話して、ジブンはどこにいるんだろ、みたいに言うところがこの話で一番暗い部分なのに、あっけらかんと終わってしまって。
つい先週芝居で見た初音映莉子ちゃんが出ていたのと、学生時代のよく知った風景が映っていたのが☆ひとつ。