きのうの夜にハノイに帰ってきて明日からまた会社が始まる。だから今日は空白の一日。朝からパソコン見たりこんなの書いたり、その合間に日本で買ってきたそばを茹でてボンカレーを温めてカレーそばにしたり。夕方には外に出て1,2時間歩きまわってこようかと思いながら、スッカリ引きこもりの気楽さに身をユダネている。で、この前の芝居のように時間を遡りながらなんとかエビと卵のチリソース炒めまで書きたい。
きのうハノイの空港に着くと帰国ラッシュでいつものタクシーがいない。そうすると相乗りミニバスに乗らないかと誘われどこの会社か聞いたらいつものところで、まあいいかと思って乗ったら中にはすでに5~6人、オーベーかという感じの若いおジョーの団体が乗っていた。おもわず表情にウハウハ状態が出てしまったら、オー、デンジャラスとかなんとか言われて、このまま運転手に山奥に連れていかれてカネから何から全部出せ、とか言われて、このおジョーらと身ぐるみハガサれて巨大な南京錠のある鉄扉の奥に閉じ込められたら、、まあそれも一興かと思いながら、やがて車は出発した。結局、乗ったのはおジョーの団体とワタシのほかにオーベー系カップルひと組。多少キケン度は減った。
いつもと違う道だったのでどういう順番で行くのかと思いながら、ワタシの家は市内の中心からやや南なので北の空港からだと着くのは後のほうかと思っていたらだんだん見覚えのある通りに出てきて結局ワタシの家が最初だった。客の中では断トツのコーレー者であるからか、金払いのいい得意客のニッポン人だからか、はたまたこのオッサンを先に下ろして次にカップルを下して、運転手がおジョー達とドライブを楽しもうと思っていたのか、とにかく早く着いたのはよかった。料金もいつも通り。Noi Bai Taxiはエラい。
で、あの時、ミニバスを断って別のタクシー会社のに乗っていたら、市内は混んでるとか言ってぐるぐるぐるぐる回って新年特別料金とか言われて3倍くらい払わされていたかもしれない。実際ホーチミンシティの空港では夜はタクシー料金が2、3倍にはね上がる。正規のタクシー乗り場で値段交渉してから乗らなきゃいけないタチの悪い国なのだ。
香港の空港では乗り換えで迷った。空港の端から端まで1キロくらい歩いた。まあでも一度経験すればどうってことない。便利にできている。空港の中を電車も走っている。それに乗ればよかった。とにかく広い。
成田からはアップグレードポイントを使って久しぶりのビジネスクラス。行きは満席で取れなかったから。でもCAに名前で呼ばれるのはウレシはずかし。安切符でアップグレードしてるのもお見通しなんだろうから。で、ワインを飲みすぎた。
きのう家を出たのが朝の6時。ハノイの家に着いたのが夜の9時。ニッポン時間の11時。17時間もかかった。もっとスムーズな乗換だと14時間くらい。ちなみに直行便だとドアツードアで11時間。ただハノイ発は深夜便のみでいつもまったく眠れない。どっちがいいかはその時の気分しだい。
月曜は夜にビデオに撮ってあった「ハッピーフライト」を見て映画館で見たときよりおもしろいと思った。こういうのもその時のキブン次第なんだろう。とにかくニッポンではテレビばっかり見ていた。コッチでは見れないので。とはいえ他人の足元をすくうようなニュースもどきのテ―ノー番組ばっかりで、オリンピックの選手がシャツ出して鼻にピアスしていたのが気に食わないとかでいっせいにモラルハラスメントが始まったかと思ったら、コレは風向きが変わるかもしれないと見たジミン党の過去から来た政治屋がいい青年なんですよ、みたいにしてカバう。どっちもオリンピック選手はいい青年じゃないといけないという前提でのギロンでそもそもソコが間違っている。金メダルとって国威発揚してソレでナンボのオリンピックだとみんな心の底では思っていながら、、オリンピック選手にメダルより重要なものなどあるわけない。戦争の代わりなんだから。
で、昼に中華街に行ってムスコが注文したのが写真のエビと卵のチリソース炒め。ご飯にのせて一口だけ食べたら、甘い卵とチリソースとか、卵のプヨプヨ感とエビのプリプリ感とかが対比的に口の中で混ざり合ってコレはゼツミョーだと思いマシタ。ワタシが食べたのは
鶏そば。比較的淡白なベトナム料理に慣れていたので久しぶりの中華料理はズッシリ腹にたまる感じ。ベトナム料理と中華料理は似ていると思っていたがそれは大きな間違いだった、かもしれない。むしろベトナム料理は中華料理的な過剰感を意識的に避けようとしている、のかもしれない。それは個々の調理人がそうしているというのではなく、政治、社会的対立とか、歴史、民族的近似性とか、はたまた地理的、自然環境的相違とか、それらすべての複合の結果としてブンカのもっとも表層的な特徴である食べ物の違いという形で表面にあらわれ出ている、のかもしれない、などと考えながら食べたわけではない。
そのあとムスコは塾に行ってその流れで今日は受験に行っている。ジブンで切り開いてきたこととあらかじめ決まったレールの上を走ってきたことを誰だって区別できないに違いないが、少なくともジブンで切り開いているというキモチくらいは持っていないと行き先も分からずにイキていくのは非常にクルしい。