老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

things are not what they seem.

2011-10-27 23:23:50 | 風景


けさは3時半に目が覚めて、5時ごろからストレッチを始めて40分過ぎにようやく明るくなり始めたので走りに出た。外ではもうフォーの店が鍋から湯気を出して、幼稚園椅子に座って食べ始めているヒトもいる。道端カフェではおジョー達がほうきで落ち葉やら紙くずやらを、チリトリですくうんじゃなくて道路のほうに掃き出して、その場だけキレイになった歩道に椅子を並べようとしている。朝のハノイ。昼間よりは多少マシな町の表情だ。
走りだしてすぐに雨がポツリポツリと落ちてきて、湖の南側にまわったところで傘が必要なくらいに降りだした。オケツ振り振り体操のおバンやおジョーたちも大きな木の下で控えめにフリフリしていて、こりゃ1周で引き揚げるか、と思っていたら湖の北側では小降りになった。で、結局3周、5キロ。カラダの中の苦い毒汁がかなり外に出た。

会社に着いたら朝イチのお座敷が急にキャンセルになってココロにぽっかり穴があいたようなキモチ。ワタシってやっぱりお座敷イノチ。ソレでこんなの書いている。
でもってNew York Times Magazineにムラカミさんの記事が載っていたのでpdfにして保存。アサヒにも載っていたけど、いつになったらノーベル賞くれんだよ、みたいな顔写真がいい。記事は1Q84がアメリカで発売されて、ソレの書評というか、記者のエッセイというか、やたら長い。ま、軽く読んだ。
話はムラカミさんと一緒に1Q84のいろんな場面とか、神宮球場とかをまわりながらインタビューしていくもので、「考える人」でコレが最初で最後のインタビューと言ってたのに、ソレ以上の内容になっている。詳しくはジブンで読まないと。
この文章の題にしたのはタクシーの運転手が首都高の途中で降りる青豆さんに言った言葉の訳。
「・・ものごとは見かけと違います。」

バンチャン

2011-10-17 23:50:36 | 散歩
 


ハノイは秋晴れが続いている。朝は22度くらいで湿度もせいぜい60%。こんな快適なハノイは珍しいので、週末から3日続けて走った。今月の前半は出張と朝の雨とでほとんど走れなかった。2回、ホテルのジムで走ったくらい。その結果、膝の痛みは消えて、その代わりカラダは若干重くなって、膝への負担が増えてまた痛くなる。ヒザ痛スパイラルだ。ただ、いまのところ5キロくらいでやめているのでそれほど痛くはない。

ま、そんなコトはヒトサマにはどうでもいいことで、かと言ってコレもどうでもいいコトだとは思うが、最近の休日はコリアンタウンで昼メシを食べるのがひとつの楽しみ。
場所はハノイの西の新興開発地域。70階建ての超高層とか自称7つ星のホテルとかができつつあるところで、どれも韓国マネーと韓国ゼネコンによって施工された。韓国はスっゴイですよー、ソコの奥さん。ニッポンは完全に負けている、かというとそうではなく、全然戦っていないんだから負けているとも言えない。不戦敗。
基本的にニッポンのゼネコンはODAとかニッポン企業の工場しか請け負っていないしニッポンマネーも掛け声だけで全然入ってきていない。メーカーが工場をつくるのは安い労働力を求めているだけで、ココでカネを増やそうという考えはない。
ニッポン社会はだれもが失敗を恐れて、というか、失敗する可能性のあるコトには相互監視でチャレンジできない状態にあって、例えば銀行が、そんなアブナイことをする会社に金は貸せないといったらソレデおしまいだし、ヒトと違うことをするニンゲンがはじき出されるのは昔からずっとおんなじ。ま、ソレもどうでもいいことで、キワメテ例外的にコッチでこんなことしているわけだから、ニッポン全体が勝たなくたってジブンだけ勝ちゃいいわけだ。

でもって、コリアンタウンでナニを食べるかというとおジョー、んなワケなくて、当然焼肉とか石焼きビビンバとか冷麺とかキムチとかチゲ鍋とかブルコギとかだが、いま、ひそかにブームなのは韓国中華。中華の中華と何が違うかというと辛いコト。辛い酢豚、辛いチンジャオロースー、とか。ピリっときてご飯に合う。
あと、韓国料理の楽しみの一つに、注文してないのに、というコトは一見タダでこんなにぃー?!みたいな錯覚に陥るコトとして、テーブルいっぱいに並べられるおかず類、モノの本によればバンチャンと呼ぶアレがある。コノ韓国中華の店では沢庵が出た。ニッポンのとまったく同じ黄色いの。久しぶりに沢庵食べて泣けた。ウソ。

もう一軒気に入ってるのは北朝鮮料理のお店。揃いの時代遅れのワンピース来た北朝鮮出稼ぎおジョー隊の皆さんが出迎えてくれる。なんか、セカイが違う。ベトナムと北朝鮮は仲良しだから、大勢出稼ぎの人が来ている、のだろう。実際はよく知らない。ベトナムで忘れかけていたサービス精神に触れることができる。料理は焼肉系。
ベトナムには韓国の人はニッポン人の何倍もいる。スーツ着てパワフルに働いているのは韓国人だ。悪く言えば傲慢さをまき散らしている。ニッポン人の単身フニン者はナンか疲れ果ててるなあ。ジブンも含めてかもしれないが。手足を縛られてシゴトのためのシゴトに膨大な時間を費やして、それでもって夜は付き合いでカラオケに行って日曜はゴルフ場に草刈りに行って、、ワタシはそのへんは拒絶しているので余力はある。その余力をいまは走って消費しているわけで、優しいベトナム語のセンセとかが現れたらどうなるかわからない。

洪水の前

2011-10-09 20:31:52 | ベトナム


ニッポンの新聞によればインドシナ半島は大雨が続いて各地で大洪水が起きていて、特にタイあたりじゃ今世紀最大、といっても世紀が始まってまだ10年だけど、コッチのニュースではそんな話はまったくないのでどこの話かと思っていたら、きょう川を見たらなんとなく水位が相当あがっているような気がした。あすはワガ身か。
たしかに台風が3つくらい続けて北の方に来てかなり雨が降った。でもきょうは朝のうちはパラパラ降っていたモノの、昼過ぎからは久しぶりの青空になって、BBCの天気予報によればあしたあさってはカンカン照りで36度まで上がるらしい。

そんなこんなでホーチミンシティへの連続出張もきのうで終わり、きょうは久しぶりに道路を走った。というのも、向こうではシューズを買ってホテルの事務の、いや、ジムの機械で走っていたので、まったく走っていなかったわけではない。でも、きょうは走り始めたときに、ナンとなく前に走って行っていいのかなあ、みたいなキモチになった。
機械で走るときも、機械の床のベルトに対しては相対的に前に走っているワケだが、風景がうしろに走っていかないので、、そんなキモチになったんだと思う。機械の床はクッションが効いていたコトもあって、ソコソコ走っていながらもヒザの痛みはウソのように消えた。けさ走った後も全然痛くない。

写真はホーチミンシティの風景。街路樹が道路を埋め尽くしている感じがスゴイでしょ。