老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

Deep Night

2012-02-24 01:26:42 | アート


きょう、残業してたら、ある方からデンワをいただいて、山下さんちの洋輔さんが、某ジャズクラブに特別出演されるってことで、行ってまいりましたヨ。
お店に入ったら、いわゆるソノー、ベトナムのニッポン社会の、ブンカ的な部分での重鎮の皆さんがひとつのテーブルを占めていて、その中に山下さんが座っておられましたヨ。
しばらくいつもコノお店で演奏している、ということは、べトナムジャズ界の中心的な人たちが演奏したあと、山下さんが登場しまシタ。
もう、コレまで生きてきてホントにヨカッタレベルの、スゴイ演奏でした。
なんか、音楽を聴いて、一日のいやなコトがウソのように消えていって、またがんばろ、みたいなキモチになった。ホント、ヨカった。教えてくれた、ある方、ホント感謝のキワミです。
やっぱり、ニンゲンが生きていく上で一番重要なのは芸術だってコト。コレはもう否定しようがない。

ベルディのレクイエム@ハノイ・オペラハウス 

2011-09-17 22:55:55 | アート
久しぶりのVNSO、ベトナム国立交響楽団。久しぶりにココロの中で早く終われ―って思いながら聴いた。
今回は初めていちばん安い、一番上のバルコニー席で見た。もしかしたら行けなくなるかもしれなかったのと、曲がどうかなーっていうキモチがあったのと、あと、アタマの中にイヤな状況が思い浮かんでいたから。そして実際、事前にこの曲には賛否両論があることは知っていて、それは芸術にとって一番の評価ではないかと思いながら、そしてどんなヘタな楽団がやっても感動的に終わる、なんて話も読んで行ったにもかかわらず、ワタシ的には賛否の否のほうに共感せざるを得ないモノだった。ジツに回りくどい書き方。

まあ、本当のところは曲も演奏もヨカったのかもしれない。みんな、ずいぶん長いこと拍手していたみたいだから。ワタシはさっさと出てきたからあのあとアンコールでもう一回始めからやったとか、バイオリンのAnhちゃんがソロで何か弾いたとか、どんなスペシャルサービスがあったのかは知らないが、ほかの人は満足していたんだろう。
やっぱりいちばん上の席で見ていたことが敗因かな。空調か何かの空気のマサツ音が最初から最後まで同じ音程で、バイオリンの高い音と同じような音で鳴り続けていたのと、あと、コレが最悪だったのだが、合唱の大部分はニッポン人在ベトナム婦人会みたいな団体で、その知り合いだか何だか、カイシャの上司の奥さんが出ていて、その部下の奥さんが付き合いで聴きに来ていたのかわからないけど、コレも最初から最後まで、ノベツマクナシ、写真を撮りまくっていて、何かニッポン社会のいやな部分を見せられたような感じがした。
安い席だったから周りはベトナム人で、コレも最初から最後までべらべらべらべらべらべらべらべらしゃべりっぱなしで、特に妊娠12カ月目くらいのオバはんが、腹の中の子どもに音楽を、しかもベルディのレクイエムを聞かせようとしているのかどうか知らないが、ひとりでぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ何か言っているのも気にはなったが、やっぱり遠くの高い席を独占していたニッポン人婦人会の存在がワタシをいらだたせたに違いない。

ま、早く外に出た分、タクシーをすぐにつかまえることができて、終わってから10分後には家の中にいて、ラーメン食べてシャワー浴びて寝た。

Paganini by Ryu Goto with VNSO @Hanoi Opera House

2011-07-05 21:15:50 | アート


もう1週間以上前のコンサート。いちおう忘れないために書いておこう。

このVNSO/べトナム国立交響楽団はベトナムにおける唯一の本格的プロオーケストラなワケだが、スポンサーの大部分がニッポン企業で、音楽監督兼主席指揮者もニッポン人、定期公演の会員になっていてプログラムの最後のページに名前が出ているのも大使を筆頭にほとんどニッポン人、その上、切符の前売りをしているのもニッポン系の旅行会社とニッポン人が経営するアートとアクセサリーのお店だったりして、ま、早いはなし、ニッポン人シャカイのお抱えみたいなところがある。そのことをベトナム社会はどう思っているのか知らないが、どっかの国だったらブンカ侵略みたいなはなしが当然出てくる状況ではある。
コノ日は五嶋さんちの龍ちゃんがソロでパガニーニを弾くと言うので、ニッポン人の、特にオバさんシャカイは2,3か月前からフィーバー状態で前売り券はさっさと完売した。カクいうワタシもコレはとりあえず見ておきたいと思ってアクセサリー屋さん=VNSOチケットセンターで予約して、前から4列目をとりまシタ。そしたら前2列はニッポン人婦人会?の団体サマが独占していて、龍サマを舞台下から見上げるような格好で、、みんな終わってから首マッサージに行ったとか行かなかったとか。

ま、ソレはソレとして、ハーバードの物理学科を5月に卒業したばっかの龍サマ、オヂサンが見てもカッコよすぎ。その上、杉サマのようにときどき流し眼で客席の誰かに視線を送る。オヂサンももらいまシタ。オバさんたちはワタシのために弾いてくれている、と、明らかな錯覚のなかで、アンコール2曲を含めて終わったのが10時半近く。楽団員が舞台から下がると掃除係のヒト達がさっさと出てきて掃除を始めた。
曲はヴァイオリン協奏曲の第1番。シロートのワタシが見ても相当なテクニックだと思えるような、弦をはじいたり叩いたり。聴くのに集中し過ぎて、オーケストラの調子はどうだったか、まったく記憶に残らなかった。もちろんAnhちゃんはいつもどおりすてきな衣装で、音合わせの時に客席にお尻向けるもんだからコッチはドキドキしちゃう。
アンコールの2曲、合計30分くらいか、ソロの曲だったのにオーケストラは舞台の上に座ったまま。中にはいつまでやってんだ、くらいに思ってたヒトもいただろうな、と、最後は少し飽きるくらい胆嚢した、いや、堪能した。何しろサワヤカ系なんで、アレが爆笑モンダイみたいなアクの強いオトコだったらさっさと帰っていたと思う。

2011.6.25 ハノイ・オペラハウスにて。

VNSO Concert/Mozart Cycle

2011-05-16 21:29:15 | アート


夜中にキモチ悪くなってナマ肉がアタったかと思ったが、寝る前にワインを浴びるほど飲んだからだすぐに気が付いた。そして明け方にベッドから落ちた。開けっ放しにしておいたクロゼットの扉に腰をぶっつけ、膝を床に強打した。イテテテ。3日前に同じアパートの中で部屋を移ってまだ慣れていない。あるいは13日の金曜日に引っ越しを強行したタタリか。ベトナム人はそういう縁起みたいなコトにかなりこだわる。シゴトで契約書にサインするのもいい日でないとしてくれないので、1週間くらい平気で待たされる。引っ越しの日を決めて連絡した時は家主にマジにエェーみたいな顔されたんだけど、その日しか引っ越し屋があいてないって言うから仕方ない。ま、いいや。

さてと、、おとといの夜は久しぶりにオペラハウスのコンサートに行った。今回はビオラのイマイ・ノブコさんがSpecial Guestでモーツァルトを3つ。モーツァルトってどれも同じに聞こえる、っていうか、ワタシはその程度のクラシックの聞き手だというコトを先に書いておこう。
イマイさんが弾いたのはバイオリンとビオラのための協奏曲、っていうんでしょうか、ケッヒェル364番デス。バイオリンはVNSOのダブルConcertmistressのひとり、グレートLanちゃん。グレートなのは音楽もだが、その体型がべトナム人離れしているという点で。きのうは劇場の緞帳のようなキラキラドレスを着て、最後までシッカリ弾けまシタ。ちなみにワタシの好きなAnhちゃんは黒の背中パックリドレス。ヨカったデス。
〆は交響曲39番。終わってから気付いたのだがイマイさんもオーケストラの中に入って弾いていた。だからっていうワケではないが後半は大盛り上がりで、この楽団の特徴なのだがそれぞれが勝手に盛り上がって、それがなんとかぎりぎりバラバラにならずに突っ走っていく感じで、中には笑いながら弾いてるのもいた。ま、苦しみながらやるより楽しんでやるほうがいいに決まっている。

ってなわけで次はいよいよ6月24、25日に五島さんちのRyuちんが来る。Ryuちん、ハーバードかどっかで物理学を勉強していて、バイオリンも、いまやMidoriさんの弟といちいち言われなくなった。天才っているところにはいるもんだ。パガニーニを弾いてくれる予定。
ちなみにワタシは一度だけシゴトで行ったニューヨークで、文房具屋で買い物してたらMidoriさんとすれちがったコトがある。すぐにわかった。オーラが白糸の滝のように出ていたから。

2011.5.14 @Hanoi Opera House

『VNSO with YAMASHITA Yosuke』@Hanoi Opera House

2011-03-14 23:19:02 | アート


土日の夜に山下サンとベト響のコンサートがオペラハウスであって、こんなときにどうかなあ、と思ったが、きのう行ってきマシタ。行ってヨカッタ。芸術の魂がココロを生き返らせてくれた。

きのうのConcert MistressはLanちゃんで、Anhちゃんはその隣。二人ともキレイな色のドレスを着て、ひとこと感想を言えばLanちゃん、Great!
指揮者のHonna Tetsujiサマが登場して始まるかと思ったら、痛風持ちの、この楽団のDirectorでチェリストでもあるQuanさんがステージの端に登場してベトナム語であいさつを始めた。たぶんニッポンの地震のことを言ってるんだとすぐにわかったが、そのあと英語でもあいさつがあって、その内容がこの楽団からの、地震の犠牲者とニッポンコクミン全体に対する深い哀悼のキモチのこもったものであることがわかった。そして太い弦楽器の音が、深い海の底を鎮めるかのような曲を演奏した。

そのあとまずは楽団だけでガーシュインの“Girl Crazy”をやって、いつものようにオイオイ、みたいな感じだったが、続いて颯爽と山下サン登場。オーケストラとこれもガーシュインの“Someone to Watch Over Me”と、そのあとのピアノソロではプログラムを変更します、と言ってから「サクラ、サクラ」を演奏した。静かに、そして激しく。たぶん、ことしの桜を見ずに亡くなった地震の犠牲者を思っての演奏だったと思いマス。
そして前半最後は楽団のメンバー3人とJazz。若干もたついたが、みんなhappy、いいじゃん、みたいな演奏。ヨカったデス。

休憩のあと、山下サン作曲の“Suddenfiction” 直訳すると「突然の虚構」。
13曲の短い曲のつながりでできた大曲で、不協和音の中から徐々にウツクしいメロディーが湧きあがってくるようなイメージが全体を覆っていた。セカイ、とか、今の苦しんでいるニッポンとか、そして小さなコトで言えば、ワタシのカイシャとか、そういうモノがいつかウツクしく再生していく感じがワタシのカラダの中に伝わってきた。
最後は肘、というか、カラダ全体を鍵盤にたたきつけて、この小ぶりなオペラハウスを埋めつくした、こういう場所でもケータイを鳴らし、おしゃべりをやめないハノイの人びととか、場違いに正装したヨーロッパからの旅行者とか、そしてこのホールでいつも一番多いのはムラ社会的につながったニッポン人なのだが、それらの人々の、ひとつずつのニンゲンのココロをハゲしく揺り動かした。
アンコール、何曲やったか。本当にコレでおしまい、という感じでラヴェルの「ボレロ」をソロで演奏して、これも最後には汗びっしょりでメガネはずして、ジンセイはまだまだ続く、みたいな感じで終わりマシた。

山下サン、ベトナム国立交響楽団、略してベト響、ホント――にヨカった、スィン カムゥオゥン!!



コチラにコンサートの様子が紹介されていますので勝手にリンクさせていただきマス。

『電線』

2011-03-06 11:44:07 | アート



散歩の楽しみは何か新しいコトを発見することで、きのうはコレを発見した。こんなにウマい写真は当然ながらワタシが撮ったモノではなく、これらはアート。芸ジツ。近所の国立美術大学のギャラリーに展示されていたモノ。

ハノイの電線の束は半端じゃなくて、主には電話線ナンだそうだが、重さで電柱が倒れるくらいになっている。電話が何かの理由で通じなくなると、原因究明はソコソコにして、もとの線を撤去せずに新しい線を引くのでどんどん増える。だから半分以上は電線ではなく元電線。

ヨーロッパ的な思想ではソレラは景観を害する醜悪な存在にすぎないが、ソコに美を感じるところがアジアのココロ、みたいな。
木々の葉を透かす街灯の光を受けて、幾筋もの電線が軽やかに闇を走る。暗い夜が無限に続いていくように見える。

『VNSO Mahler Cycle/Symphony No.1』@Hanoi Opera House

2011-03-05 13:04:52 | アート


今年最初のハノイオペラハウスは、2007年から始まったこのベトナム国立交響楽団、通称ベト響のマーラーシリーズの第8回。曲は1番、通称“Titan”。これを「巨人」と訳すとどこかの田舎野球チームを連想してしまう。実際、マーラーはこの曲が完成して最初の頃だけ“Titan”というタイトルをつけていたが、最終的にはソレを外している。
クラシックのコンサートで最前列ってのがいいのか悪いのか、定かではないが、きのうはその最前列で、目の前がウルワシのConcert Mistress、Dao Mai Anhサマだった。黒のドレス、背中が脱皮した後のセミの抜け殻のようにパックリ開いていて、、ま、ヨカったデス。
ただ、ステージをがんがんに照らす脇からの照明が、ついでに、というか、ちょうど2列目くらいまでをも煌々と照らしていて眩しかった。

肝心の演奏のほうはハッキリ言って、もう途中から油に火がついた感じで、ああなるとこの楽団は誰にも止められなくなってしまって、Highな状態で最後まで突っ走ったような。今までで一番ヨカった。俗な言い方をすればカンドーしてしまった。ココロがハゲしく動かされた。キモチが高まって、帰りに家までアタマの中で音がぐるぐる回りながら、時には声に出してまでして、競歩で帰った。音楽のオソロシさのようなモノ。。

ワタシはクラシック音楽を専門的なシュミにしてはいないのでマーラーがどうこう、みたいなことは言えないのだが、キワだった独自性、オリジナリティー、それと情緒的な感じ、東洋趣味的なモノがあったのかどうかわからないが、そんな雰囲気もある。
ま、ずいぶん前にニッポンでヨーロッパの有名どころの演奏を聞いたこともあって、ソレは当然スバらしいモノだった、と、ハッキリ言って記憶もないのだが、というか、音はその場ですぐに消えてしまうから、音楽そのものの記憶なんて実際は存在しないのだろうが、だからソレと比較するとか、そういうことでもなく、きのうの演奏はホントに良かった。

このあと11月に最高傑作と称される9番があって、来年は通称「夜の歌」の7番と、最後に有名な「大地の歌」があっておしまい。ワタシは2009年の2番から聴いているが、いつまでココにいられるか、そしてどこまで聴き続けられるかはまったくわからない。ココにいる限りはコレが一番の楽しみであることは間違いないのだけれど。


『Dvorak Night』 @Hanoi Opera House

2010-12-20 01:36:18 | アート


1000年コンサート以来のVNSO。定例コンサートではなくベトナム航空が単独のスポンサーになっているスペシャルコンサートでドボルザーク特集と言うことだったが、ワタシは特にドボルザークファンでも何でもなく、
というか、基本的にクラシックを特に好んで聞いているわけでもなく、マーラーとかは聴いてココロが動かされることもあるが、ほかにコレが特に好き、というモノはない。
ただこの日のメアテはチェロのNgo Hoang Quanと言うヒトで、なんかスゴイひとらしいとウワサで聞いたいた。
プログラムによればあのロストロポーヴィチのアシスタントだった教授にモスクワで習ったというからソレがどれくらいすごいことなのかはわからないがたいしたヒトである。今はVNSOのDirectorというから取締役か?

曲はそのQuanさんが弾いたのがチェロコンチェルト、Op104、B.191ってステキな題名が付いている。
シロート的にもなんかヨカったデス。機械的ではなく情緒的で、テクニックは当然あるにしてもソレをひけらかすように技巧的ではなく、ある意味歌いすぎているようなところもあったがソレが音楽というものでしょう、みたいな、それはこのベトナム人のオーケストラ全体にも言えることで、ケータイ電話の着信音とか、オバサン同士のおしゃべりとかを聞かされながら聴く音楽としてはソレでいいんだろうと。

もう1曲は交響曲8番。だんだんワタシがこの楽団に慣れてきたのか、それとも実際にウマくなってきたのか、どちらなのかわわからないが全然ヨカッた。聴いていてなんの違和感もないしもう少しで眠れるくらいキモチよく聴けた。

でもってプログラムと一緒に配られた来年のプログラムによると、マーラーシリーズは3月に1番「巨人」、11月に9番。ソロ系では5月には今井信子サンがスペシャルゲストのモーツァルトがあって、6月には五嶋さんちの龍ちゃんが来る。コレは見もの。バイオリンが天才的な上にハーバードで物理学を勉強してるっていうヒト。
あとは9月にヴェルディのレクイエム、12月にはニッポンみたいに第9がある。ま、それまでココにいるかどうかはわからないが、ココでイキテいるうえでの数少ない楽しみのひとつではある。

『1000人の交響曲 by Mahler』@Hanoi

2010-10-25 03:00:46 | アート
コレはきのうの夜のハノイの一大イベント、建都1000年を記念して1000人の交響曲をやるというベトナム人にはアキラカに無謀な企画。かなり破綻していたが曲が曲だけになんとなく盛り上がって終わった。

会場は中国でいえばジンミン大会堂のような、5,000人は入ろうかという国立国際会議場。門のところでバイクがゴッタ返していたり、切符切りのところで荷物検査やっていたりしてお客が全員入るのに1時間以上かかって、その結果、多少始まるのは遅くなったが待ち切れずに国歌斉唱からスタート。いきなりミナさん、共産党大会みたいな雰囲気で全員起立して、思わずワタシも立ちまシタ。入場途中のヒトたちも立ち止まっていたから時間は守らないクセにそういうのにはキビシいということ。

演奏はいつもの本名さんと、きのうは黒のドレスでばっちりキメたLanちゃんがコンサートマスターのベトナム国立交響楽団+ベトナム芸大、ホーチミン、フエ、軍隊の楽団+フランス、ニッポン、スウェーデン、ノルウェーから、合わせて170人くらい。独唱8人と、合唱も、女性は全員アオザイのベトナム+各国合わせて800人くらいっしょうか。あんな大勢のアオザイ、もう二度と見れないと思った。プログラムに全員の名前が乗ってマスが、数えるヒマありまセン。千手千眼観音と同じで、ほぼ1000人の交響曲。
いつものように音楽聴く以前の問題だが、子どもがジュースのコップ片手に歩き回っていたり、オバはん同士が世間話に花を咲かせていたり、それからおまけにホールの電気系統が接触不良かなんかでビリビリ音をたてて、いつ停電してもおかしくない感じでシタ。ま、オマツリってことで、ヒト様のクニでいちいち文句言いまセン。
終わったら正面、一番前に座っていた、おそらく一番エラいひとがスタンディングオベィションしたので周りのケライのヒトたちも立ちあがって、そうするとその後ろも立ちあがって、またその後ろも、、というわけで、総立ち。
おしゃべりでうるさかった二人隣のババアもなぜか立っていた。アンタ、ジブンのやってることわかってんのか、みたいな。

そういえばこの曲を聞くのは2回目。1回目は東京でどこかのホールのこけら落としか何周年記念かだったと思う。完全に忘れた。いろんなコトが記憶から消えていく。25年前くらいのコト。



『Emperor』

2010-09-19 09:35:19 | アート
ニッポンから戻ってずっとゲリ。シゴトで身内からクレームつけられて、とにかく何でもいいからケチ付けとこ、みたいな、ソレでいてジブンが何したらいいのかジブンでは決められない、どうしようもないガキみたいなヤツがいて、ストレス性のゲリってのがあるとしたらたぶんソレ。まあ、既にワタシはケツロンに達しているから、ソレを実行するだけ。

でもって、若干調子が悪い中を今年のベト響(ベトナム国立交響楽団)のメダマ、ピアノの小山実稚恵サマを迎えてのベートーベン・シリーズの一夜に行ってきた。曲はピアノ協奏曲の5番。通称「皇帝」。ゲリベンとベートーベンのダブルベンで直前まで行くのやめようかと思ったけど、まあ、イってヨカッタです。

小山サンてひとはちょうど同世代なのでアチコチで賞をとっていた頃から名前だけは知っていた。ソレがこのハノイのオペラハウスで初めて聴くことになるなんて。残響ほとんどゼロで、3分おきに鳴るケータイの着メロとか、外のバイクと車のせめぎ合いとか、そういうワイルドな環境の中でも集中してやれるっていうのはタイシタもの。
アンコールで弾いたのは、聴いたことのある有名な曲だけど題名知らない。で、そのあと休憩をはさんで、これもまた5番の俗称「運命」だったわけだが、スシを腹いっぱい食べた後にラーメン食べるか?みたいなキブンだったのでササッと帰ってきた。

外はお祭りの大渋滞。とにかくバイクで賑やかなところに集まれ、みたいな雰囲気で、歩道に乗り上げて猛スピードで突っ走って来る。ジブンさえ早く行ければいいというベトナム人の狂気。ボード―にならないのが不思議なのはこういうキョウサン主義の国ではコッカがかなり強くコントロールしているから。チュウゴクみたいに当たり屋やってヨソの国に因縁つけてくるのもウラで操られているだけのことで、アレに比べればみんないいヒトたちに見えてくる。