デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

デンマーク首相交代

2009-04-09 16:21:13 | デンマーク・ニュース


 かねてから報道されていた通り、4月5日に北大西洋条約機構(NATO)の事務総長にデンマーク首相のアナス・フォー・ラスムセンが選出され、首相を辞任しました。後任には自由党(左翼党)の副党首(財務相も兼任)のラース・リュッケ(ルーケ)・ラスムセンが選出されました。

 ここにいたるまでにトルコのデンマーク首相の事務総長就任への反対票などもありましたが(就任には全員一致でなければならない)、最終的にオバマ大統領などの調整により、アナス・フォー・ラスムセンが就任することになったそうです。彼は以前EUの議長国なども努めた経験があり、そういった経験ももしかしたら買われてのことかもしれません。

 今回の就任劇で思ったのは、ひとつはトルコという国の微妙な位置関係について、そしてもうひとつはデンマークの身軽さです。トルコについてはあまり深いことは言えませんが、いったいトルコがどこに身を置くのか、どこを定位置にするのかというのが、国内外双方において微妙なのだと思います。ケースバイケースとは言いすぎですが、言ってみれば国内外のいろいろな顔を立てなくてはならないというのがトルコの難しい立場なのではないかと思います。

 そしてデンマークが首相を喜んでNATOに送り出したこと、これに正直私はびっくりしました。兼ねてから3期目となる首相の今後についての話も取りざたされてはいたようですが、もしこれが日本だったら、現首相が国際機関における事務総長へ転職することなどあるだろうか?と考えてしまいます。

 日本人はあまり国際舞台で活躍していないなどと聞きますが、国際舞台がまだまだ日本人には遠い気がします。そこに行くと、ヨーロッパの国は国際舞台がすぐそこにあり、もっと身軽に、もっとごく普通の感覚で出て行けるのかもしれません。

 さてさて、その新しい首相ですが、なんと44歳!デンマークでは政治的な活動が若いうちから始まる人が多いようですが、それにしても若い首相です。44歳でひとつの国を背負うのはどういうものなのでしょうね。(44歳はすでにそれができる年齢なのかと思うと、近い年齢の自分に愕然としてみたりします・・・。)余談ですが、ひとつの国どころか世界を背負うオバマ大統領もまだ48歳。本当にいろいろな意味ですごい人物だと思ってしまいました。