デンマークで会った友人が、デンマークの男の子のイメージは静かなやさしい感じというようなことを言っていました。よくよく観察してみると、確かにそうです。デンマーク人の男の子たちは、一般にあまり乱暴な振舞い方もしないし、話し方も普通に穏やかに話しているようです。(もちろん、不良っぽい話し方をするのがかっこいいというわけで、そんなふうな言動を取る子もたくさんいるでしょうが。)
さて、このことをきっかけに、滞在中、デンマーク人の子どもはどうして静かなのかしら、と考えていました。対して、日本の幼稚園生、小・中学生は大変うるさく話し、また乱暴な言葉遣いや偉そうな言動が当たり前になっているように思います。うちの子ども達も同様です。
デンマークや北欧では(ほかのヨーロッパについてはわかりませんが)、母乳を与えている母親に対する食事制限が厳しいと聞きます。これは子どものメンタル面に悪いから、興奮させてしまうから食べちゃだめ、という食品がたくさんあるそうです。デンマークでは赤ちゃんのときから、おとなしい、騒がないという印象がありますが、果たしてその母乳のせいなのかもしれません。
もう少し大きくなっても、レストランで子ども達がはしゃいで走り回る、という光景にはほとんど出くわしません。でも日本ではそういう光景、よく見ますよね?そしてもっと大きくなると、デンマークの子ども達は、いつも普通の音量で、ごく普通に話をしているように見えます。日本の子どもはいつも大声を出すことが普通のふるまいだと思っていて、それは中学生になっても、高校生になっても、とにかく大声で相手をけなしたり、皆を面白がらせるようなことを言うということが習慣になっているように見えます。まあ、私は日本人なので、そういう会話の可笑しさや面白さは確かにあるとは思っていますが、でもそのうるささは、遭遇する場所と状況によっては耐えられないときがあります。
ほかの友人にこの話をしたら、それは人種的なものだと言っていました。遺伝子の中にそういう過剰反応するものが入っているのだそうです。本当かな?うーん、遺伝子なのか、文化なのか、それともそういう教育をされているのか・・・。それはちょっとわかりませんでしたが、もしかしたらそうなのかもしれません。
ところがある日、この謎がちょっと解明しました。というか、少なくとも私の中では、なるほどと納得できたことがありました。ファクセの近くの海岸で、がけ崩れによって一部が海に落ちてしまった教会を見に行ったときのこと。そこは観光地なので、多くの団体の観光客も訪れていました。彼らはおそらく七十代以上のおじいさん、おばあさんで、きっと元同僚か何かだと思うのですが、集団の彼らのそれはそれは静かなこと。デンマーク人は普段はこうして、小さなグループでも、大集団でも、同じ音量で話し、ちっとも人数の多さを感じさせないのだと思いました。日本人だったらどうでしょう?言うまでもなく、よく言われているように、グループが大きくなればなるほど、大声で怒鳴りあって話し、ちょっとお下品なくらいの振る舞いをふることが多いのではないでしょうか?
そう、静かなのは彼らの文化なのだと思いました。そういえば親が子どもを叱るときに、ぶったり金切り声を上げたりせずに、穏やかに、ひたすらひたすらひたすら忍耐強く、子どもに言い聞かせるのも、「静か」の一部なのだと思いました。うちの子ども達がうるさく騒ぐのは、私が子どもを叱るときに大声で思いっきり叱り飛ばしているからなのだと気づくにいたったのでした。
遺伝子もあるかもしれません。その上で文化として、こうして老若男女を問わず、静かに会話することを基本としているデンマーク人。子ども達はこうして大声を上げることを聞かずに育つので、彼らもまたそういう静かに話す子ども達になるのでしょう。
ときには大声で可笑しいことをいい合い、ふざけるのも確かに楽しいものです。でも、いつもいつも大声で話す社会は、やはり人を無意味に疲れさせるものだとも思います。デンマークに行くとほっとするのですが、それは、本当に音に関して疲れない国だからかもしれません。パーティーや一部の人を除いて、皆、本当に普通の音量で話していて、男の子の乱暴な話し方や女の子のキーキー声が聞こえず、いつもリラックスできる気がします。
さて、このことをきっかけに、滞在中、デンマーク人の子どもはどうして静かなのかしら、と考えていました。対して、日本の幼稚園生、小・中学生は大変うるさく話し、また乱暴な言葉遣いや偉そうな言動が当たり前になっているように思います。うちの子ども達も同様です。
デンマークや北欧では(ほかのヨーロッパについてはわかりませんが)、母乳を与えている母親に対する食事制限が厳しいと聞きます。これは子どものメンタル面に悪いから、興奮させてしまうから食べちゃだめ、という食品がたくさんあるそうです。デンマークでは赤ちゃんのときから、おとなしい、騒がないという印象がありますが、果たしてその母乳のせいなのかもしれません。
もう少し大きくなっても、レストランで子ども達がはしゃいで走り回る、という光景にはほとんど出くわしません。でも日本ではそういう光景、よく見ますよね?そしてもっと大きくなると、デンマークの子ども達は、いつも普通の音量で、ごく普通に話をしているように見えます。日本の子どもはいつも大声を出すことが普通のふるまいだと思っていて、それは中学生になっても、高校生になっても、とにかく大声で相手をけなしたり、皆を面白がらせるようなことを言うということが習慣になっているように見えます。まあ、私は日本人なので、そういう会話の可笑しさや面白さは確かにあるとは思っていますが、でもそのうるささは、遭遇する場所と状況によっては耐えられないときがあります。
ほかの友人にこの話をしたら、それは人種的なものだと言っていました。遺伝子の中にそういう過剰反応するものが入っているのだそうです。本当かな?うーん、遺伝子なのか、文化なのか、それともそういう教育をされているのか・・・。それはちょっとわかりませんでしたが、もしかしたらそうなのかもしれません。
ところがある日、この謎がちょっと解明しました。というか、少なくとも私の中では、なるほどと納得できたことがありました。ファクセの近くの海岸で、がけ崩れによって一部が海に落ちてしまった教会を見に行ったときのこと。そこは観光地なので、多くの団体の観光客も訪れていました。彼らはおそらく七十代以上のおじいさん、おばあさんで、きっと元同僚か何かだと思うのですが、集団の彼らのそれはそれは静かなこと。デンマーク人は普段はこうして、小さなグループでも、大集団でも、同じ音量で話し、ちっとも人数の多さを感じさせないのだと思いました。日本人だったらどうでしょう?言うまでもなく、よく言われているように、グループが大きくなればなるほど、大声で怒鳴りあって話し、ちょっとお下品なくらいの振る舞いをふることが多いのではないでしょうか?
そう、静かなのは彼らの文化なのだと思いました。そういえば親が子どもを叱るときに、ぶったり金切り声を上げたりせずに、穏やかに、ひたすらひたすらひたすら忍耐強く、子どもに言い聞かせるのも、「静か」の一部なのだと思いました。うちの子ども達がうるさく騒ぐのは、私が子どもを叱るときに大声で思いっきり叱り飛ばしているからなのだと気づくにいたったのでした。
遺伝子もあるかもしれません。その上で文化として、こうして老若男女を問わず、静かに会話することを基本としているデンマーク人。子ども達はこうして大声を上げることを聞かずに育つので、彼らもまたそういう静かに話す子ども達になるのでしょう。
ときには大声で可笑しいことをいい合い、ふざけるのも確かに楽しいものです。でも、いつもいつも大声で話す社会は、やはり人を無意味に疲れさせるものだとも思います。デンマークに行くとほっとするのですが、それは、本当に音に関して疲れない国だからかもしれません。パーティーや一部の人を除いて、皆、本当に普通の音量で話していて、男の子の乱暴な話し方や女の子のキーキー声が聞こえず、いつもリラックスできる気がします。