『TUDORS~背徳の王冠~』が始まってから、改めて歴史は面白いと再確認しました。
現在シーズン3がスカパーで放映中ですが、その前のシーズン2はアン・ブーリンが中心でした。
ヘンリー8世は世継ぎの男児の誕生を熱望していたため、妻を次々と取り替えていくのですが、信仰心が厚い最初の妻キャサリンの後釜に座ったのがアン・ブーリンでした。
昔のことですから、どこまでが真実かはわかりませんが・・。
アン・ブーリンは野心家で、権力を手に入れたい父親と協力し、離婚できない(カトリックは離婚を認めない)王の結婚を無効にさせたうえ、王妃の座に就きました。
しかし女児出産後は流産を繰り返し、どうしても男児を産みたいために、不義密通や近親相姦をしたとも言われ、その罪で斬首されてしまいます。
斬首はギロチンではなく斧でやるので、下手にするとかなり苦しむことになり、それでアンの処刑のために、首を切るのが上手な処刑人がわざわざフランスから呼び寄せられたそうです。(このへんはドラマでも描かれています)
若く激しい王と野心家の貴族の娘、敬虔なクリスチャンの王妃、権力争いに余念がない貴族達、王の取り巻きに聖職者達・・当時の宗教、政治に絡む様々な人間模様が描き出されて、『TUDORS~背徳の王冠~』は、大変見応えのあるドラマとなっています。
結局イングランドを繁栄に導いたのは、アンが産んだ女児エリザベス(エリザベス一世)だったのです。
人間の欲望の果てしなさ、栄華のはかなさ、運命の皮肉。紡ぎ出される歴史ドラマを堪能してください。
あわせて・・ナタリー・ポートマンがアン・ブーリンを演じた、『ブーリン家の姉妹』もどうぞ。ここでは、アンと実の妹メアリー(スカーレット・ヨハンソンが演じる)を対照的に描いています。
余談ですが・・この血筋のせいか、イングランド王家って、現在も離婚が多いんですよね。長男チャールズ、次男アンドルー、長女アン・・とずらずらっと・・