孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

グローバル企業の企業文化とは。

2015年06月28日 | 日記
「自動車は文明の利器ですが、住宅は50、文化50なのです。自動車は1年間に何人、人を殺しているか知っていますか?」

そう問われた、トヨタ自動車の奥田会長は、出し抜けに何を言い出すんだろう?と思ったに違いない。経団連の会長でもあった奥田を経団連ビルに訪ねたのは、ミサワホームの創業者、三澤千代治であった。

三澤は、事前に統計を調べてあって、世界で年間800万人の自動車事故犠牲者がいて、死者は120万人になると分かっていた。当時のトヨタのシェアを10%とすれば、年間12万人を「殺している」ことになるわけだ。この数は、広島で被爆して亡くなった人数に匹敵する。

「こういう会社は、文化が必要な住宅メーカーにはふさわしくありません。」三澤は、こう言い切った。会談は45分で決裂。奥田は、部屋を出てエレベーターとは反対側に歩き出し、三澤をエレベーター乗り口まで送ることはしなかったという。

今から10年ちょっと前、ミサワホームは経営難に陥っていた。対するトヨタグループのトヨタホームは、シェア拡大のために、ミサワホームの技術力が欲しくてたまらなかった。

そこに、UFJなどの銀行筋やあの悪評高い政治屋で、今はチャッカリと大手ピンハネ派遣会社の会長職に納まっている竹中某の思惑も絡んで、三澤千代治を奥田に会わせる工作をしたようだ。

当時、トヨタの費やす宣伝広告費は4000億円以上だったようで、これをチラつかせれば、マスコミなどが言いたい事を黙らせるのはいとも簡単だと公言していたそうだが、私は今回の米国人重役の密輸疑惑の件でも、その精神がまだ生きているのではなかろうかと勘ぐっている。

周りの制止を押し切った豊田社長の謝罪会見は、一見誠実さを装っているが、身内を庇って援護射撃のような会見をすることが、果たして今時の先端企業が好んで使う、「グローバル化」に相応したものなのか、大変違和感を覚えた。

世界のトヨタの企業文化を今、三澤千代治氏はどのような気分で眺めているのか、是非聞いてみたいものだ。



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