孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

TV司会者、被災地に冷やかしに行く

2016年04月25日 | テレビ・ラジオ
東京のテレビ局の報道番組の司会者が、わざわざ熊本の被災地に出かけて崩壊した家々を廻る必要性が、一体あるのだろうか?



当然、テレビ局から何人ものスタッフを引き連れて行くわけで、その数と機材は少なくないはずだ。先週は自動車の助手席に乗った司会者が、熊本の被災地に近づくにつれて、「ご覧のように、次第に道路は渋滞になってきました。」などと実況中継していたのには呆れ果てた。

避難所を訪れて、被災者の老女の前で膝をつき、見え透いたお見舞いの言葉を投げかけていたが、きっと自分が総理や天皇陛下にでもなったつもりでいるのではないかと思った。

そのメイン司会者が東京に戻ってきたと思ったら、入れ替わりに女性アシスタントが熊本に行き、ヘルメットをかぶって倒壊した家に近づいて、「一階がめちゃめちゃに倒壊している。」とか、ブロック塀が倒れている、とか見れば分かることを一々言葉にしていた。

こういった記者を被災した自宅に招きいれて、説明する被災者がいるが、そういう場面を観るたびに、私は自分ならまずやらないだろうなと思う。



テレビ局各社がこんな調子でレポーターと称する野次馬を送り込み、その他新聞社各社も同じ事を考え、より悲惨な映像、よりかわいそうな被災者の実態を伝えようと競い合っているように見える。

そんなレポーター達に一言文句を言いたくなる人はいないのだろうかと思っていたら、やはりいたようだ。

野次馬は時として消火活動の妨げになるそうだから、火事場だけではなく地震の被災地とて同じだろう。

倒壊した建物から聴こえるかもしれない被災者のかすかな声に耳を澄ませていると、上空をテレビ局のヘリコプターが旋回して、まったく聴こえなくなるそうだ。

偉そうな顔をして、冷やかしレポートするくらいなら被災地に出向くのは遠慮すべきである。