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孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

通訳・翻訳、言うは易し。

2016年09月11日 | 英語関連
以前の勤め先の同僚と、久しぶりに居酒屋で語り合うのは楽しいものだ。

先週末は、6年ほど前に私が勤めていた会社の同僚と再会した。

「今、何をしてる?どこに勤めてる?」と矢継ぎ早の質問に、いささか閉口したが、辞めた人間がその後どういう人生を送っているのかが気になるのは、それなりの理由もあっての事のようだった。

製造現場の仕事だが、彼はオランダを初め、ベトナムやアメリカなどにも出張経験があるようで、貴重な経験を積んでいる。

私も勤めていた際には海外出張の依頼があったが、若社長のお供というかかばん持ちのようだったので、全く乗る気がしなかった。訳あって行かなくても済んだが、できる社長ならば、この人のために一肌脱ごうという気にもなったのだろうが、そういう気分にはなれない状態だったのはよく覚えている。

かつての同僚がアメリカに出張した時には、通訳として一人の社員が同行したようだが、その社員は私が勤めていたときもいたのでよく知っていた。

イタリアの青年で、どういう経緯で入社してきたのか知らないが、若いとき日本に留学していたとかで、日本語はそこそこできたようだった。さらに、英語も使えるということでアメリカ出張に通訳として同行したようだ。

アメリカには、新たな取引先へのプレゼンなどの目的だったようだが、その同僚の言うには、彼の通訳はあまり上手く通じているようではなかったようだった。

恐らく、彼らが話す日本語を英語に逐次通訳したのだろうが、聴いていた相手のアメリカ人たちの表情が、よく理解していないような表情に見えたのだろう。

私は、その状況を想像して、さも有りなんと思った。それは、そのイタリア人の書いた英語や、和訳した守秘義務契約書などをチェックするよう言われて、彼の翻訳能力レベルは何となく分かっていたからだった。

いくら彼が日本に長く住んでいて、日本語を読み書き話すのは苦労がないと言っても、所詮彼にとっては日本語は母国語ではない。

さらに、どの位英語を使う業務に携わってきたか知らないが、英語も彼にとっては母国語ではないのだ。



外国語を聞いて、理解して、聞き手に分かるように、別の外国語で通訳するという作業は、相当高等な能力を要する作業なのだ。

例えば、東京の人が、津軽弁しか話せない日本人の言う事を、鹿児島弁しか話せない人に、鹿児島弁で通訳しようとするようなものだろう。津軽の人と鹿児島の人の通訳なら何とかなりそうだと思えるが、交渉事や駆け引きが必要となる話となれば、かなり訳し方にも作戦が必要となる。

一口に「通訳・翻訳」というが、この二つはまったく似て非なる業務で、それぞれの経験と能力を積んだ上でないとまともな仕事はできない。

『わかりました。善処します。』という言葉や文章の通訳・翻訳でも、それまでの話の流れや思惑を勘案した上で訳さなければ、とんでもない誤解を聞き手や読み手に与えることになりかねない。

世は、グローバル、グローバルと浮付いているせいか、「通訳・翻訳業務 TOEICスコア700 」などという、求人情報などをよく目にするが、必要とする側も応募する側も、それを仲介する側も、その業務の実態を知らなさ過ぎることが多い。

非常に重要な戦略的な文書なのに、目を覆いたくなるような稚拙な翻訳文であったりすることが結構ある。

これからは、英語教育が若年化していき、益々母国語である日本語が不完全なまま英語を習わされる日本人が世に出てくることになりそうだ。

英語の社内公用語化が、いかに下らない結果をもたらすか、分かる人にはわかりすぎるくらい分かるものである。


外人に媚びるな!

2016年09月06日 | 英語関連
「おもてなし語学ボランティア」だと・・・・

これを「ヤラセ」と言わずに何と言う?

外人に媚びるのはいい加減にして欲しい。
堂々と母国語である日本語を話せばいい。日本人は美しい日本語で道案内すればいい。

日本は単一言語の独立国だ。

日本に来たなら日本語を覚えようとすればいいのだ。美しい日本語を。

外人を甘やかしてはいけない。

それにどうだ、このお役人の偉そうな態度は?





目的

東京都は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据え、 外国人観光客等が安心して東京に滞在できる環境を整えるため、 「外国人おもてなし語学ボランティア」を2019年度までに3万5千人育成していきます。 本ボランティアにご協力いただける方のご参加をお待ちしております!

「外国人おもてなし語学ボランティア」とは?

街中で困っている外国人を見かけた際などに簡単な外国語で積極的に声をかけ、道案内等の手助けをしていただくボランティアです。決まった日時・場所で活動するボランティアではなく、日常生活の中で自主的に活動するものです。また、2020年の大会期間中に競技会場等で活動するボランティアとは異なります。


このエグいユニフォームはもらえるのでしょうかネェ?


どうしたら「外国人おもてなし語学ボランティア」になれるの?

育成講座を受講していただき、修了された方を「外国人おもてなし語学ボランティア」として登録します。カリキュラムは2種類で、どちらかを修了すれば「外国人おもてなし語学ボランティア」として活動することができます。

育成講座を受講するにはどうすればいいの?

今回募集する講座をはじめ、今後も都内各地で育成講座を開催していきます。また、一部の区市町村等においても「外国人おもてなし語学ボランティア」育成講座を開催しています。育成講座の受講は、それらを含め、お一人1回限りです。受講を希望される際は、所定の方法でお申し込みください。


カリキュラムは下記の2種類です。語学力(英語)に応じていずれかを受講してください。どちらを受講した場合でも、修了された方は「外国人おもてなし語学ボランティア」として登録します。


はいっ!笑って笑って・・笑顔でおもてなし、しましょうネッ!!

おもてなし講座 3時間30分×1回

外国人とのコミュニケーションに関する基礎知識や、外国人に対する「おもてなし」の心を身に付けるため、おもてなしや異文化コミュニケーションについて映像やグループワークを通して学習します。


語学講座(英語) 2時間×4回

中学校で学習する程度の語彙・表現を用いた、初級者向けの講座です。外国人と道案内等の簡単なやり取りができる程度の会話力を身に付けるため、テキストを活用し、受講者同士のロールプレイングを交えながら、定型的な表現を中心に学習します。
※講義は主に日本語で進めます。



おもてなし講座 3時間30分×1回

外国人とのコミュニケーションに関する基礎知識や、外国人に対する「おもてなし」の心を身に付けるため、 おもてなしや異文化コミュニケーションについて映像やグループワークを通して学習します。
※内容はセットコースの「おもてなし講座」と同じです。

「勝敗を超越した優しさ」というコラムがすばらしい!

2016年08月20日 | 英語関連
歯医者さんなどの待合室などでしか読むことの無いスポーツ新聞は、野球馬鹿や公営ギャンブル狂が読むものという偏見があった。新聞記者も、一般紙の記者と比較すると記事の文章力や取材の目の付け所がワンランク下であろうという偏見も、私は勝手に抱いていた。

紙面一面をカラー写真と派手な見出しで目を引き、中ほどは競輪や競馬のレース関連情報が占める。そして、決って最後の方は芸能記事かゴシップ記事、あるいはお色気ものが載っている。

 バドミントン女子Ws決勝

しかし、今日のネットニュースにあった、日刊スポーツの阿部健吾氏の署名入りコラムは、秀逸であった。

【金のバド松友が持つ勝敗「超越した優しさ」にすごみ】というタイトルのコラムで、リオ五輪の女子バドミントンダブルスの決勝で、劇的な逆転劇を演じて金メダルを手にした「高松ペア」の松友選手の流した涙に関わるものだった。

以下、抜粋。

『18日、バドミントンの女子ダブルス決勝で日本選手史上初の金メダルを手にした「タカマツ」ペアの松友美佐紀(24)が流した涙は、それまで見た涙とは大きく違う意味を含み、この金メダリストのすごみを際立たせるものだった。』

『 「試合をしていく上で、五輪で最後と決めている選手もたくさんいて、それがつらくて。いろいろな選手がいて、いまの自分がいる。もう戦えないと思うとつらかったです…」

 そう言葉を紡いで、涙がこぼれた。感謝であり、喪失感であり、そしてそのペアの最後を見つめながら、頂点に立った自分たちの使命感であり。対戦競技の勝敗をどこか越えたところからきた発言に、聞いていたこちらも鳥肌が立った。

「超越した優しさ」、松友には今大会初めての異質な性質をかぎとった。 』



それまで、安倍記者はバドミントンの担当の経験がなく、リオでも柔道の取材をしていたそうだ。

格闘技という性格上、対戦相手のことを慮る気持ちなど持ち合わせることはないという気持ちは理解しながらも、記者はバドミントンの松友選手の『戦うことで自分を成長させてくれた相手の最後という事実が、自分たちの歓喜より先に立つ。』という松友選手の言葉に、感動したようだ。

私も昨日テレビで高橋・松友選手のインタビューでの受答えを見ていて、二人が話している後ろを外国人の選手たちが通り抜けながら、二人の肩をポンポンと軽く叩いていたのを見た。

高松の二人も、振り向きながら笑顔でチョコンと手あげて挨拶をしていたが、きっと対戦相手だったのだろう。

高橋選手は何となく姉御肌の感じがして、大まかで無骨なイメージがあるが、松友選手は先輩を慕い尊敬しながらも、その特徴を最大限に引き出す名参謀のような聡明さを持ち合わせた、感受性の強い女性なんだだろうなあ、と感じていた。

したがって、私は安倍記者の感動は素直に理解できたのだった。

そして同時に、ぶっきら棒な質問や決まりきったことを聞きたがる記者やアナウンサーが多い中で、安倍記者のような視点で記事を書く方もスポーツ紙にいるのかと、認識を新たにした。

負けても勝者を称えてくれ、吉田選手!

2016年08月19日 | 英語関連
何となく胸騒ぎがしていたことが現実となった。

朝起きて、テレビをつけると丁度女子レスリングの決勝の真っ最中だった。そして、残念なことに、吉田選手がアメリカの選手に敗れたのだった。



五輪4連覇の夢が叶わなくて残念でならないだろうが、勝負は時の運といいではないか。全力で戦った結果である。結果を素直に受け止め、くやしいだろうが堂々と勝者を称えて欲しい。

こういうときこそ、人間としての値打ちがわかるものだ。

応援してくれた故郷の人達への感謝の言葉はさて置いて、くやし涙を拭い、王者の貫禄で、相手の健闘をたたえてくれ!

天の亡き父も、きっとそれを期待しているに違いない。

富士フィルムになるか、コダックのようになるか。

2016年08月01日 | 英語関連
打合せ室のホワイトボードに、前に使用した打合せの消し忘れの会議メモがあったので、さりげなく読んでみると、どうやら役職者の集まりでのもののようだった。

内容はチンプンカンプンであったが、興味をひいたのは「IoT]という三文字頭字語であった。線を引っ張ってあって、(アイオーティー)と書いてあった。そしてその横に『インターネットオブシング』とある。

日本語には英語の「s」「sh」「th」の音の区別は無い。she は「シー」で sea も「シー」と読んだり書いたりする。だから、Sit down を平気で Shit down などと言って涼しい顔をしていたりするから、外国人が聞くと時には卒倒しそうになる。

sing は歌うと言う意味だが、舌の先っちょを上の前歯に摩擦させて音を出す thing というと何か「もの」「事」といった意味になる。

したがって、「IoT]は、Internet of Thing の頭字語で、(アイオーティー)と読むようだから、これは FBI や IOC と同類の「イニシャリズム」に分類される言葉だ。



それ以上のことはホワイトボードに書かれていなかったので、そのまま忘れかけていたが、日曜日の日経新聞の一面に興味深い記事があって、それは「IoT」に関する『車異次元攻防』と言うタイトルのコラムだった。

自動車産業には、いま大きな変革の波が押し寄せているのだそうだ。それが「IoT]のことで、これまでの「走る、曲がる、止まる」という自動車の基本機能に、「つながる」と言う新たな機能が加わることになる。

「モノのインターネット」という「IoT」は、自動車に限らず家電製品、監視カメラ、製造現場などありとあらゆるモノがインターネットでつながって、ますますべんりになっていくのだそうだ。

世界のトップを競うトヨタ自動車も、5年前からあの怪物 Google とこのことを断続的に協議してきたようだが、ここに来て Google の魂胆が見えてきて、トヨタもうかうか出来ない状況だ、と記事は伝えていた。

つまり、多くの車にはカーナビゲーションが搭載されるようになったが、それがいずれ近い将来、車載情報端末となって、言ってみればパソコンがすべての車に搭載されるようになり、車のエンジンをコントロールして最適なエコドライブを計算したり、自動運転を制御したりするようになる。



Google はそこに集まるデータ(情報)を欲しがっているようだ。例えば、世界中で数千万台走るトヨタ車のワイパーの動きのデータを収集すれば、きめ細かい気象情報を提供可能になる、といった具合に新しいサービスの創生を目論んでいるらしいのだ。

世界中を走っているトヨタ車をまるでセンサーのように考えて、そこから得られる膨大なデータから新たなビジネスを、と考えているのにも驚くが、トヨタの首脳部はこの動きはもしかすると、トヨタの経営を根本から変革することになる可能性を秘めている、というからこちらもやはりタダモノではないようだ。

「変化に対応できた富士フィルムになるか、経営破たんしたコダックになるか」の岐路に経っている、とまで真剣に考えているそうだ。






ゾエにならえ!

2016年06月06日 | 英語関連
夕方のニュースでは、都知事の「精査」結果を報道していた。

しおらしく、ハゲ頭をテレビカメラに向けて謝罪していたようだが、すべては筋書き通りに進んでいるようで、見る価値はないように思えた。

 弁護士の先生に文句あるか? 

腑抜けの都議会議員たちも、ただ手をこまねいているようで、都民ではないがもう怒る気力も無い。

あのクリントン大統領は、大統領執務室で、研修生だったお嬢さんの洋服に自分の精液をかける様なことをしても、「不適切(not appropriate)」だったの一言で片付けたではないか。

「この程度のことで、知事の椅子をあきらめるものか!」

多分、ゾエはこんな心境なのだろう。

「ふ~~ん、なるほどね。こういうやり方もあるのね・・・。」と感心しているのが、山尾志桜里である。

 なるほどね~~

当然、他の政治家達もお手本にしようと、成り行きを見守っていることは、間違いないだろう。

こうして悪しき前例は、未来に引き継がれるのである。

安倍さん、碑文の解説をしたのか?

2016年05月28日 | 英語関連


オバマ大統領が広島で演説を朗読したという報道で、ついに聞くことが出来なかったことがある。それは、平和記念公園にある碑文についてである。

『安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから』

この主語のない、意味不明の文句を読むべき人が、千載一遇のチャンスで訪れたわけなのに、なぜ我が国の国民はこれについて黙して語らないのか。




被爆者で長寿者の老人など、「あの事件は既に歴史の一コマであり不幸な一コマであった。アメリカではなく、人類の過ちであった。未来に向かって頑張りましょう・・・

・・・プラハ演説(2009年)でノーベル平和賞を取ったのだから、遊んどったらダメですよ。未来志向で、駆け引きのない世界を作り上げましょう」と語りかけたらしい。

もう一人の被爆者とオバマが抱き合ったときは、「感動した」とテレビのキャスターは語っていた。



広島市の松井一実市長のコメントは、「現職のアメリカ大統領が被爆地を訪れるという歴史的な日を迎えることができ感慨深く、とてもうれしい。

被爆者の方とのやり取りでは、オバマ大統領が耳を傾け、心と心のやり取りがあったように見えた。平和を願う気持ちに触れ、核兵器のない世界に向けた決意を一層強固にしてもらえたのではないか」



一方、長崎市の田上富久市長のコメントは、「オバマ大統領のスピーチは戦争や核兵器に対する自分の考えをじっくりと練ったもので、核兵器のない世界への思いが変わっていないことを強く示していて心が動かされた。

長崎にも訪問してほしいという気持ちもあったが、広島への訪問の実現は広島と長崎の思いが形になったものだと思う。各国のリーダーにも広島や長崎を訪れてもらうことで、世界の人たちが被爆地を訪れる流れが作られることを期待する」というものであった。

まったくどいつもコイツも脳内お花畑の、おめでたい人ばかりだと、私はつくづく思うばかりである。

南朝鮮人たちの口癖みたいに、謝罪せよ、賠償せよとは言うまい。

ただ、せっかく当事者が来てくれたのだから、しっかりと主語のある文章で、記念碑に書かれている文をお得意の演説に引用してもらいたかったものだ。こういう英文で。

Please sleep peacefully, we will never repeat mistake.



基地がなくなれば起きなかった??

2016年05月24日 | 英語関連
沖縄で起きた20歳の女性の殺人事件が、これでもかというくらい連日細かく報道されている。

沖縄サヨクは、ここぞとばかり基地反対、アメリカ軍は出て行け、と囃し立てている様子がテレビで見ることも出来た。

元海兵隊員で当時民間会社社員の身分で米軍基地内で仕事をしていた32歳の男性が逮捕されたようだが、名前がシンザトってのは、なんだか日本人のような名前だが。詳細な報道をあまり聞かない。

今回の犯罪を「基地があるが故の犯罪」というように、政治的に騒ぎ立てるのには少しは理解できるが、少しやりすぎではないか感ずる。

沖縄でなくともこういうむごい殺人事件は、起きている。

私も、犯人が在日朝鮮人であったり、日系ブラジル人であったり、支那人であったりすると、「外国人は日本から出て行って欲しい」と思うこともあるが、例えそうしても、社会には一定の割合で、変質者が存在していてこういう犯罪はなくならないことが事実だからだ。

おそらく、沖縄の新聞2紙は連日この事件をダシニして、反日報道で炎上していることだろうが、それに煽られるまでもなく、県知事が首相と会談して、「オバマ大統領に合わせろ。」と要求したと聞いたときは、「またか・・・」とため息が出た。



沖縄の基地反対騒ぎを操る支那共産党は、成り行きを注視しているはずだ。その意向を察して、知事は動いているだけなのかもしれないが、実に情けない支那共産党の傀儡老人である。

信用に対する「軽」い認識・・

2016年05月22日 | 英語関連
この自称・中小企業のご老人は、かつて本音をつい口にしてしまい、それを聞いた人達を、サッと白けさせたことがあった。

それは、ほんの数年前の東京モーターショーでの発言だった。

ダイハツ工業とホンダが出展したスポーツタイプの軽自動車について、スズキの会長は「軽は貧乏人の車だ。スポーツカーは要らない」と消極的な姿勢を示したのであった。

当時は、総務省が軽自動車税(市町村税)の増税案を検討していた時期で、これに絡めて貧乏人たちにむけて不満をアピールしたのであろうが、私はこの発言の背景には、「俺らは、貧乏人たち相手に、その程度の自動車をつくっているんだ。」という認識が土台になっていると直感したのだった。



今回の燃費に関する偽装工作での謝罪会見のときも、あの居直りぶりは同じ構造であったと思う。

私の周辺の反応は、鈴木会長の考えているほど甘いものではないようだ。静岡の中西部地区ではスズキ関連の下請け中小企業がたくさん存在する。それだけに、少しの信用下落、収益低下はこういう下請け企業を直撃する。



燃費の数値は誤差の範囲だから、偽装ではない、違法性はない、これからも販売し続ける、と強がったのだが、やっていたことはいい逃れできない。

関連の下請け業者を集めて、「売上げに影響は無い」と安心させたそうだが、どうも世間に対する認識が甘い感じがする。

ここは、ピンチをチャンスにするため、テストコースの防風工事を大至急開始すると同時に、最高経営責任者である鈴木会長は今回の不祥事の責任をとって、第一線から身を引くべきである。

これは、社会を「ほうっ!」と少なからず驚かせて、「ケジメを示したな。」という印象を与える効果が大きい。

三菱自動車が燃費偽装の最中、日産の傘下に入ることで、本来の燃費偽装という不正から論点をずらしたこととは、明確に信用回復へのインパクトに差が出るはずである。

どういうお家事情でおん歳86歳の老人がトップに君臨しているのかは知らないが、私は以前から、この会社は後継者が育っていないのかと疑問に感じていた。

日本の軽自動車を代表する企業として一皮剥ける為には、こうした戦略をとっていくことが必要ではないかと思う。

トヨタにもやれなかったインド進出を成功させた原動力は大きく評価できるだけに、今回の法令違反の不祥事は、実に惜しいが、それが今後に禍根を残すものとなる気がしてならない。



補助ですからね、補助装置ですから・・

2016年05月07日 | 英語関連
東北の震災以降、なるべく原発に関する記事やニュースは見るように心がけているつもりですが、風力や太陽光などの自然エネルギーだけで電力を賄えるとは思えませんので、原発を否定するつもりはありません。

どこかの元政治屋さんのように、廃止してその後どうするかは、みんなで知恵を出せばいい・・などという、都合のいい意見に賛同するほどオッチョコチョイではないつもりです。

原発よりも心配なのは、近頃マスコミなどで囃し始めた感のある、自動車の「自動運転」の方です。

自動車の不具合の原因に、部品不良があるのは当然だと承知していながら、自動車に使われている数万点の部品の不具合があることは、考えてみれば恐ろしいことです。単発の部品不具合であったり、複合的な場合もあるでしょう。

部品メーカーは各社不良率をゼロにしようと、不具合の発生するたびに改善策を講じてきています。今や一台の自動車には数十個の半導体が使われていて、車の走行を制御しているのだが、これら半導体の製造での不良率の単位はパーセントではない。



例えば不良率0.02%とすると、これは1万個製造すると2個不良品ができてしまうということで、それでもその2個を工場内で発見して、出荷しなければ自動車には使用されることはない。(因みにT社の自動車販売台数は年間約1000万台である)

不良部品が出荷されてしまうことを「流出」と呼ぶが、メーカーは不良品を作らない方法と同時に、流出させない方法を常に念頭に入れて製造しているわけだ。

さて、半導体メーカーも同様に不良率ゼロを目指しているわけだが、現実ではそれは目標であって、現実は数ppm程度ではなかろうか。ppmとは、parts per million の略で、ミリオン、つまり100万個に何個の不良か、という単位である。

この他にも、信頼性の尺度として「平均故障率」( FIT : Failure In Time ) もつか割れるそうだが、いずれにしてもゼロは目標である。

1台の車に数万点の部品が使用されていて、不良がゼロというわけではない、というまぎれもない事実は誰も否定できず、運転ミスではなくそれが原因で大事故に至るということも承知の上で、メーカーは生産・販売し続け、我々はそれを運転して道路を走っているわけだ。

以前、和訳を依頼された海外のディーラーからの報告書にこんなのがあった。不具合の内容は、自動車に燃料を一杯になるまで入れたのに燃料計の針が動かない、というもので、顧客の声として、追記があった。

それは、「これは運転手の生命に関わることなので、徹底的に問題を解明して欲しい。」という声であった。燃料計の針くらいで生命に関わる・・とは少しオーバーな言い方だと思ったが、その声の主は、南アフリカ共和国のヨハネスブルクに住む人だと分かって、納得した。

そこは、世界一治安の悪い街として有名で、昼間でも100メートル歩くうちに、強盗に何度も出食わすらしい。車がガス欠で、街中に立ち往生したらどうなるか、、、。

燃料計の針の動きは、確かに命に関わるのだろう。

そう言えば、今日の朝刊にタカタのエアバッグのリコール対象が1億台を超える・・と出ていた。



これも重大な欠陥で、実際ウチのカミさんの愛車もその対象になっているようであるから、とても他人事ではない。

ひと月ほど前の日曜日だった。T社のディーラーから担当者が訪れてきて、カミさんの車のパワーウィンドウがリコール対象なので、通知の手紙が届いているはず。早いトコ交換したいのだが・・・と言う。



あいにくカミさんは、そのとき不在だったので、帰ってきたら伝えるといって引き取ってもらい、10日ほど前そのディーラーへ車を持ち込んで部品を交換してきたそうだ。

そのとき、ついでに助手席のエアバッグを取り外したそうで、助手席のサンバイザーには、ボール紙に何か印刷されてゴムで留められていた。

読むと、エアバッグを取り外してあるので、座席を一番後ろにしてシートベルトをするように。出来れば、助手席には座らず、後部座席に載ってください。そんな注意書きが印刷されていた。

実は、それを見たのは、カミさんが運転する車で孫に遭いに行く途中の車中、私が助手席に座っていた時のことだった。T社も随分なことをするなあ・・と思ったが、エアバッグ、あれはあくまで「補助装置」なのだそうだ。

シートベルトを「補助」するだけの、「補助装置」らしい。エアバッグが飛び出すであろう辺りに、『SRS』と表示されている。



あの意味は、SRS「 Supplemental Restraint System 」(拘束装置の補助)。つまり、単に、拘束装置であるシートベルトの「補助装置」らしい。

だから注意書きには、助手席に座るなら、座席を後ろに位置させたうえで、シートベルトをしろ、できるだけここよりも後部座席に座れ、と書かれていたわけだ。

それにしても、あまりいい気分ではない。早いトコエアバッグの部品が届かないか、と待っているのだが、その前にあの会社潰れてしまわないかそっちも心配になる。


過去トラで大笑い

2016年04月10日 | 英語関連
先週、英訳を依頼された文書が、送信されたエクセルファイルのシートにあったので、そのシートを隣にコピーして翻訳し始めた。

一通り目を通すと、海外の生産拠点3ヶ所と共に進める品質管理のプロジェクト計画案で、新機種が立ち上がる初期は、すべての品質に関するデータを共有して、何か不具合が発生したときは、その情報を共有して各工場が横展開して対応していく、という内容だった。

さほど難しそうではなかったので、気軽に英訳し始めたところ、途中で「過去トラ」という言葉が出てきた。

 【本文とは無関係】

「過去トラ」とは、文字通り「過去に発生したトラブル集」といった意味で、過去に発生したときは、これこれこういう点が原因だと判明したため、このように対策を講じた、といった貴重な品質情報として利用できる、品質管理のツールである。

その意味はよく理解していたが、はて、英語で何と言うのか。いつも利用している翻訳サイトの辞書機能で検索したのだが、その英訳は検索できなかった。



他のサイトをいくつか試して検索してみたところ、" Past-problem " という訳が唯一出ていた。

それは、辞書のサイトではなく、いわゆるYahoo「知恵袋」のような、誰か知っている人、教えてください、と呼びかける英語のサイトだった。

質問者は日本から送られた文書に「KAKO-TORA」という言葉があるが、この意味が分からない。誰か分かる人はいませんか?と書き込まれていた。

その下に回答者が書き込んでいた。曰く、『それは日本の技術者が良く使うスラングで、過去に発生した問題と対処法を集めた資料のことです。』

大体こんな内容の説明だった。恐らく回答者は日本の方であろう。

すると、その下に、質問者の感謝の言葉が書き込まれていた。これが可笑しくて、思わず声をだして笑ってしまった。

『どうも、ありがとう。助かりました。いろんな辞書をあたっても、「tora」は「tiger(虎)」としか出ていないから困ってたんだ。』

どうしたょ、英語公用語会社・・・

2016年04月09日 | 英語関連
英語を社内公用語にしたと宣言して、意気盛んだった2社の最近の業績があまり芳しくないそうだ。



何せ社内で使う言葉は英語を公用語とするというわけだから、日本人同士で打合せをするときも、原則として英語を話さなければならないようだ。その光景を想像するだに何ともおぞましいものである。(実情はきっとナアナアだと思う)



『楽天が発表した2015年12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比37%減の444億円だった』そうで、海外で買収した通販会社などの業績が酷かったらしい。

ユニクロも、暖冬の所為で売上げが落ちたと言っていたが、どうも値上げが原因で客足が遠のいているようだ。



『客数をみても、2015年9月が4.2%減、10月3.6%減、11月12.9%減、12月は14.6%減と、2か月連続で2ケタの減少。7か月連続で前年を下回った。』とニュースは伝えていた。



二人の経営者は、自分達の決断したことを、少しは後悔しているのかいないのか、少し興味があるが、彼らのお陰で日本中の街では、子供のための英語教室が雨後の筍のように出現しているようだ。

小さな子供たちにこれ以上母国語をおろそかにさせて、英語などにうつつを抜かさせる親の気持ちを少しでも揺らがせる意味でも、私はこの2社の業績はもっと悪くならないかと思っている。

勉強に費やす貴重な限られた時間は、外国語などよりまず母国語の勉強に当てるべきだということをもっと真剣に考えるべきである。その議論は重要だと思う。

iPhone 6s CM の小気味よさ!

2016年04月07日 | 英語関連
相変わらずテレビは、興味を惹くような番組はなくて、もっぱら天気予報と朝の時計代わりにチラッと観る程度だが、時としてほのぼのとしたCMや、「癒し系」のCMがあって、番組などよりそれを観たくなるときがある。

何度かこのブログにもそういった、お気に入りテレビCMを紹介したが、最新のアップルのスマホCMは、テンポが良くて気に入った。



iPhone 6s のCMで、何でも3Dタッチというのが「売り」だそうだ。かく言う私は、いまだに昔のケータイしか持たず、つい最近スマホに乗り換えたカミさんには、くやしいが完璧に水をあけられた感がある。

愚息たちとLINEとかで、やり取りしている姿は、正直言ってうらやましい!

しかし、私はどうもあのスマホの大きさが中途半端に大きくて嫌で仕方ない。だから、電話ではないが、あれより少し小さい i-Pod touch で音楽やインターネットを楽しんでいる。



一時、映画などでも3Dというのが大流行したようだが、スマホでいう3Dとは何のことだと思っていた。

スマホ独特の指の動き、つまり・・・サッサッサッと画面上をなぞって画面転換したり、親指と人差し指でムギューッと画面を拡大したり縮小したりする動きは平面上の動き、すなわち2Dであるのに対し、最新の技術は画面を指で「押す」という上下の「指圧」を感知して、画面転換させることのようである。

X,Y軸の動きのみならず、Z軸の動きが加わって3Dと呼ぶらしい。実際には、軽く圧して [Peek](ちょっと覗くだけ)、さらに圧して[Pop](画面全体への切り替え)ができて、無駄な操作時間を節約できるんだそうな・・。



CMでも、大変チャーミングなお嬢さんがこれを使って、ちょっと押しては飛行機の情報をのぞき見したり、押すのを止めて元に戻したり遊んでいる。



「ちょっと見るでしょ、止めるでしょ、また見るでしょ、止めるでしょ・・・」

あんまり面白いものだから、つい夢中になってしまい、飛行機に乗り遅れてしまう・・「ちょっと待って、飛行機に乗り遅れちゃったわ!」というストーリーである。



アップルの英語版オリジナルCMは、ネットで検索すると観る事ができる。興味のある方はトライしてみてはいかが?

ところで、CMの中のお嬢さん、一言いってるけど、なんて言ってるか彼女のセリフ聞き取れますか?


答えは・・・




Wait, I missed my flight. です。

miss は 「間違える」の他に、「乗り遅れる」とか「聞き逃す」なんていう使い方もあるんですよ。


グローバル企業は英会話番組を作ったら??

2016年01月10日 | 英語関連
最近、テレビに子供・幼児向けの英会話教室のCMが盛んに流されていて、単純に文科省の英語教育若年化政策に呼応しているようで、憂慮せざるを得ない。

子供向けの英会話教室といっても、中身は多分英語に親しみを植えつける程度で、簡単な挨拶とか、動物や食べ物の名前などを絵で示して覚える「お遊び」だと推察する。

よく書店の入り口や、ファミレスの入り口などに置いてある無料求人情報誌を眺めると、英会話教室のチェーン展開をしている企業が、盛んに講師の募集の広告を掲げていて、どれも対象が英語が少し得意だった主婦を対象としていることから、専門的な語学の力量などなくてもいい、「英語が好きだ」レベルの主婦で結構、という募集側の魂胆が分かる。

この風潮は、当然政府の早期英語教育の政策を受けてのことだろうが、増えつつある外国人観光客や2020年の東京五輪なども影響しているのかもしれない。

いわゆる「グローバル企業」が積極的に、社内での英語公用語宣言をして、英語ができないと仕事に支障をきたすような印象を社会に与えていることも、この風潮に大きく影響しているのは間違いない。



義務教育で6年間も英語を勉強してきたのに、外国人に道案内もできない・・・。これではダメだ。今までの英語教育は読み書きだけに比重をかけすぎて、コミュニケーションツールとしての教育を怠ってきた結果だ。



グローバル化の流れに遅れないためには、もっと早くから話せる英語を教え込む必要がある。そうでないと、日本は世界の流れに乗り遅れ、将来は危ういものになる。

ざっと、こんな感じで今の風潮が出来上がってきたようだ。以前の経営者は社内の英語公用語などあり得ないと笑い飛ばしていた自動車メーカーも、社長が交代すると英語を社内公用語にすると発表したことがニュースとなったほどだ。



世間の外国語アレルギーの強い親御さんたちは、せめて我が子には英語くらい話せるようになって欲しいと思うようで、そういう大人たちは特に積極的に、幼いうちからその手の教室に通わせたり、教材を購入したりするのだろう。

昨年、次男がインドネシアに出張してかえって来た時、ボソッと「高校のときもう少し英語をまじめにやっておけば良かった・・・。」と呟いていた。

初孫なっちゃんが、「エービーシーディー・・・」とABCの歌を得意げに歌ってくれたので、「なっちゃん、その歌幼稚園で覚えたの?」と聞くと、「パパとお風呂に入るとき歌うんだよ。」と教えてくれた。

どうも、風呂場の壁にアルファベットの一覧表がはってあるようで、お風呂で一緒に歌って覚えたらしい。

それを聞いて、私は何とも複雑な気分になったものだが、こういう親御さんたちが全国には五万と存在するんだろう。それを英語教室のテレビCMは、さらに煽って商売にするわけだ。

しかし、どう考えても今の風潮は良くないものだと思うのである。自分の過去を冷静に考えたとき、中学、高校で学んだ読み書き中心の英語の授業はまったく無駄ではなく、むしろ大変役に立っていたと感ずる。

当時は、そもそも話す必要性は特になかった所為もあるのだろうが、その後に話し言葉としての英語を覚えようと発奮したとき、中高生で覚えた読解・文法の知識は大きな礎となっていた。

社会人になって、仕事上英語を使わざるを得なくなっても、話すだけでは不十分で、むしろ読んだり書いたりすることの方がずっと重要になるのは、それを経験してみれば容易に分かる。

いずれも日本を代表する「グローバル企業」なのだから、日本人の英語コンプレックスを払拭するため、つまらないスポットCMに金をかけたり、下らないバラエティー番組のスポンサーとなるくらいなら、15分番組でもいいから、英会話習得を目的とした教育番組作成のスポンサーとなって、子供から大人まで、せめて外国人観光客に道案内できるように先導することを考えてみたらどうだろうか?




たかが、英語じゃないか・・

2015年12月05日 | 英語関連

昨日、職場の他のグループから、午後電話会議をすることになったので、英語の通訳を頼みたいと依頼があった。

以前、そのグループの依頼で、報告書や資料の英訳は何度かしているし、先月に一度電話会議の通訳をしたのだが、その時の悪夢が瞬時に蘇ってきて、私は二の腕辺りに鳥肌が立つのを感じたのだった。

相手のやたら早口で平坦な喋り方をする訛りの強い英語は、一度聞いただけでは理解できず、何度も聞き直すうち、相手は流暢な日本語を話しだす始末。さらに、現地常駐の日本人マネージャーも加わって、それからはまったく私は出番なしの日本語の会議になったのだった。

そもそも会議の提案は先方から言い出したことだったようだが、私はそばで聞いていて、わざわざ時間を割いてこのような不便な状況で話し合いをする内容ではないのでは・・・と、怪訝な気分を抱いて見守った。

つまり、電子メールでのやり取りで十分な内容だと感じた。しかし、問題は先方の担当者が日本語を話すことは出来るのだが読み書きは出来ないため、送信されるメールはすべて英語。

さらに、こちらの担当者は英語がからっきしダメで、これまではコピーして貼りつけると英訳や和訳されるという一見便利な翻訳サイトを利用していたというのが実情だった。

そこで、何かというと私のところに来てはいろいろ頼むようになった。翻訳サイトを使うより正確で、他にもアドバイスが得られると思ったから便利に感じているようだった。

以前、彼がその翻訳サイトを利用して作成した報告書の一部を英訳してくれともって来た時、彼が英訳した部分をチラッと見たら「for May production minute」というのが目に留まった。

私は何のことか?と聞くと、「5月の生産分として」ということです、という返事。

「もしかして、翻訳サイトをつかったのかい?」と聞くと、コクンとうなづいた。

「生産分」の「分」をそのサイトの賢いソフトは、「minute」と訳していたのだった。

自分で少しは英訳しようという、その姿勢は評価したいのだが、こんな間違いも気付かずに満足な報告書などできるはずがない。そして、このレベルの報告書に、彼の上司2名はうやうやしく確認や承認のサインをして、先方に送ってきたのだった。

このレベルのビジネスマンが今でもウジャウジャいるわけだから、英語を社内公用語にすべきだ、社員はTOEICで800点取れ、とか言い出す経営者が出てくるわけだ。



我が職場は、英語を読み書きできなくても普段の業務の99%は問題なくこなしていけるだろう。しかし、世界中に何十箇所も工場や支店を持つグループの従業員であれば、英語に遭遇するその頻度は確実に増えているのは明らかだ。

そして、悲しいかな、業務に最も精通していて経験豊富な50代後半の管理職たちには、英語アレルギーとも言われるレベルの方たちがほとんどなのだ。

私は、30代、40代の中堅社員たちに、彼らを見習って欲しくはないと思っている。二言目には、「僕は英語がダメだから・・・」と言い出す上司達の二の舞になってはいけない。

私は依頼された翻訳・通訳は断わることなく引き受けるが、内心では「まず自分でやってみて、これでいいか見てくれ、と私の処に持ってくるという芸当はできないのか?それではいつまでたっても、英語アレルギーは消えないよ。」

いつも、こう言い出したくなる心境だ、と家人に打ち明けたら、彼女は「どこもそんなもんよ。そんなこと言うと煙たがられるだけだから言わないでよ。」と釘を刺したのだった。

「たかが英語」



私は英語、英語と煽り立てるこの経営者はあまり好きになれないが、「たかが英語」という思いには、強く共感できるのだ。