坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

17年前の月曜日

2012-01-17 | 日々
17年前の今日は、月曜日でした。


そのころは、3カ月に一回くらい、 歩いて2,30分かかる大きな病院に通っていて、
主治医の診察日が月曜だったので、良く覚えています。


朝、大きな地震があり、神戸の方が大変だとニュースで言っていましたが、
9時に診察の予約があったので、歩いて病院に行きました。

病院のテレビでも、とても大きな地震で、犠牲者がたくさん出て、
大変な様子が映し出されていました。

診察が終わり、
自宅には戻らず、今度は歩いて、病院のもよりの駅に向かいました。

よく発表会や、コンサートをするホールがあるのですが、
そこに行ったのです。

なぜ行ったのかは、全然覚えていないのですが、
ロビーでゆっくり楽譜のコピーをするためか、ホールか練習室の予約を
するためだったのかもしれません。


それで、そのホールに着いたら、大きなテレビに火災で燃えさかっている神戸の街が
写っていました。

とても衝撃的でした。


あの事があってから、夜、お風呂に入ったあと、すぐに風呂の水を抜いてしまうことは
しなくなりました。

飲料水は、ちょっと我慢すれば、手に入るけれど、生活のための下水に使うお水の無いことが
とても不便で、困ることだと、聞いたからです。



日本は地震大国だから、9月1日の防災の日の近くとか、
神戸の震災があってからは、1月にも、多くの防災用品が売られます。


そのつど、なんとなくは気になって、
身の回りでも、ちょっと大きめの地震があると、「つっぱり棒方式の家具の転倒防止器具」を
買い足したりしますが。。。。



堅い木綿袋で出来た「防災バッグ」は玄関の隅の追いやられたまま。。。。

何年も前のカンパンの缶詰が入ったまま。。。。

そんな風に時が過ぎていきました。



でも、去年の3/11があってから、私の寝る場所の頭の上には、ずっと普段愛用していたデイパックが
置いてあります。


去年の震災直後は、骨折後でもあったので、温湿布や、ホッカイロや、
チョコレートや、厚い靴下なども入っていました。


夏になって、チョコレートが溶けるといけないので、
チョコの代わりに、ゼリー飲料や、こんにゃくゼリーや、魚肉ソーセージ、
ホッカイロではなく冷えぴたや、アイスノンに、替えました。


そして、秋が来て冬が来たので、
また、冬仕様の避難バッグになっています。

時々埃がたまっているけれど、ずっと置いてあります。

私は、あと何年生きるかわからないけど、

1日
1年
10年
30年?生きてるかな??

きっと、ずっとこのバッグは寝る頭の上に置いていると、
思います。




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なんちゃって

2012-01-17 | 伝えたいこと
たとえば、「キラキラ星」や「あめふりくまのこ」や「ぶんぶんぶん」のような良く知っている簡単な
曲の一節を、片手で弾く場面があったとしたら。


その一節を、「キラキラした星をうっとりと眺めているように」だったり

「可愛い小熊が(もしかしたら新しい長靴を履きたくて??)雨降りを喜んでいたり」とか

はじめて、ピアノで知っている曲「ぶんぶんぶん」を弾けた時の喜びを思い出すように

弾いていますか?



知っている、しかも、簡単で、しかも、片手!

チャラチャラ~~~っと弾いてしまうことの方が多いですよね。
とくに子供たちは、丁寧に弾くことが苦手です。
(まあ、それは子供の特権でもあるかもしれないけれど)



でも、そういう事をすると、私は

「そんな風にちゃっちゃら~~と、弾くの先生は好きじゃないなーー」と
たしなめます。



「なんちゃってエリーゼのために」や「なんちゃってアラベスク」は、
誰にでも弾けます。
もしかしたら、ピアノを習ってなくても、友だちがちゃらちゃら弾くのを
毎日聴いてたら、弾けちゃう部分もあるかもしれない。


でも、それは「単なる音の行列」


作曲家がその曲を作った時の気持ちや、

題名から想像出来る風景や、

あなたがこの曲を聴いた時の気持ち

それから、この曲を弾きながら感じる気持ち、を

丁寧に、速い曲は速いなりに

ゆっくりの曲は、ゆっくりなりに、

「ひょうげん、しよう~~よ」といつも言っています。



そこまで、難しく考えなくても、

そこまで、カタい曲じゃなくても、

「なんちゃって」弾きは許しませんのです。



さて、今、連弾で、マルモリや、嵐や、AKBを弾いている子達がいます。


超有名だし、楽しい曲だし、よーく知ってる曲だから、

「なんちゃって、ちゃらちゃら弾き」がついつい出てしまいます。


それを聞いたワタクシ・・・

マネして、「なんちゃって歌い」をしてみます。

全然気合いの入っていない、口の動いていない、
感情のこもってない
口の中におむすびでもほおばっているように


ワタクシ「ねえ、テレビで、あしだまなちゃんや、嵐や、AKBがこんな風に
歌ったらどうよ?!」


セイト「ダメ!!」


そうよ、アイドルが、ステージや、テレビスタジオで、そんなちゃっちゃら歌いを
したら、明日から仕事がもらえません。

ステージでは、物が投げつけられるかもよ。


みんなは、お金をいただくためにピアノを弾いているわけじゃないけれどね。

なあんにも考えないで、弾いてるピアノほどつまらない事はない。

それを聴くのも、つまらない。

どんな簡単なフレーズも、よく知っている、何回も何回も聴いたメロディも

「なんちゃって」で弾かないようにしたいです。




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