坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

なんちゃって

2012-01-17 | 伝えたいこと
たとえば、「キラキラ星」や「あめふりくまのこ」や「ぶんぶんぶん」のような良く知っている簡単な
曲の一節を、片手で弾く場面があったとしたら。


その一節を、「キラキラした星をうっとりと眺めているように」だったり

「可愛い小熊が(もしかしたら新しい長靴を履きたくて??)雨降りを喜んでいたり」とか

はじめて、ピアノで知っている曲「ぶんぶんぶん」を弾けた時の喜びを思い出すように

弾いていますか?



知っている、しかも、簡単で、しかも、片手!

チャラチャラ~~~っと弾いてしまうことの方が多いですよね。
とくに子供たちは、丁寧に弾くことが苦手です。
(まあ、それは子供の特権でもあるかもしれないけれど)



でも、そういう事をすると、私は

「そんな風にちゃっちゃら~~と、弾くの先生は好きじゃないなーー」と
たしなめます。



「なんちゃってエリーゼのために」や「なんちゃってアラベスク」は、
誰にでも弾けます。
もしかしたら、ピアノを習ってなくても、友だちがちゃらちゃら弾くのを
毎日聴いてたら、弾けちゃう部分もあるかもしれない。


でも、それは「単なる音の行列」


作曲家がその曲を作った時の気持ちや、

題名から想像出来る風景や、

あなたがこの曲を聴いた時の気持ち

それから、この曲を弾きながら感じる気持ち、を

丁寧に、速い曲は速いなりに

ゆっくりの曲は、ゆっくりなりに、

「ひょうげん、しよう~~よ」といつも言っています。



そこまで、難しく考えなくても、

そこまで、カタい曲じゃなくても、

「なんちゃって」弾きは許しませんのです。



さて、今、連弾で、マルモリや、嵐や、AKBを弾いている子達がいます。


超有名だし、楽しい曲だし、よーく知ってる曲だから、

「なんちゃって、ちゃらちゃら弾き」がついつい出てしまいます。


それを聞いたワタクシ・・・

マネして、「なんちゃって歌い」をしてみます。

全然気合いの入っていない、口の動いていない、
感情のこもってない
口の中におむすびでもほおばっているように


ワタクシ「ねえ、テレビで、あしだまなちゃんや、嵐や、AKBがこんな風に
歌ったらどうよ?!」


セイト「ダメ!!」


そうよ、アイドルが、ステージや、テレビスタジオで、そんなちゃっちゃら歌いを
したら、明日から仕事がもらえません。

ステージでは、物が投げつけられるかもよ。


みんなは、お金をいただくためにピアノを弾いているわけじゃないけれどね。

なあんにも考えないで、弾いてるピアノほどつまらない事はない。

それを聴くのも、つまらない。

どんな簡単なフレーズも、よく知っている、何回も何回も聴いたメロディも

「なんちゃって」で弾かないようにしたいです。




以前の「坂の上のピアノ教室」blogは、 →こちら








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