ワイル病とレプトスピラ
ワイル病は1886年にドイツの医学者Adolf Weilによって報告された疾病で、以前はワイル氏病と呼ばれていた。
1915年に日本の稲田らによりワイル病の病原体が発見され、Spirochaeta icterohaemorrhagiae と命名された。その後、野口英世の提唱によりLeptospira(レプトスピラ)属に分類されることになった。
これはレプトスピラの電子顕微鏡写真であるが、大きさは6~20μmのらせん状の細菌で、菌体の両端または一端がフック状に曲がっているのが特徴で、活発に運動する。
このレプトスピラの環境中での自然宿主はネズミなどの野生動物で、感染動物はレプトスピラを腎臓に保菌し、尿中に排出する。人はネズミなどの感染動物の尿で汚染された水田や土壌との接触により経皮的または経口的に感染する。
レプトスピラは世界各地で分離され、免疫学的性状により250以上の血清型が知られていることから、これらによる病気をワイル病の他にレプトスピラ症とも呼ばれる。
ウィル病では5~8病日目に黄疸が発現し、皮膚に点状出血が現れる。さらに循環障害や腎不全を起こし、重症に発展することもある。
英世は上司を通じて、稲田らが発見したこのレプトスピラを入手している。同時にアメリカを含む世界各地で分離されたレプトスピラも入手していた。
これら複数のレプトスピラを用いて英世はレプトスピラに関する論文を7報発表している。
ワイル病は1886年にドイツの医学者Adolf Weilによって報告された疾病で、以前はワイル氏病と呼ばれていた。
1915年に日本の稲田らによりワイル病の病原体が発見され、Spirochaeta icterohaemorrhagiae と命名された。その後、野口英世の提唱によりLeptospira(レプトスピラ)属に分類されることになった。
これはレプトスピラの電子顕微鏡写真であるが、大きさは6~20μmのらせん状の細菌で、菌体の両端または一端がフック状に曲がっているのが特徴で、活発に運動する。
このレプトスピラの環境中での自然宿主はネズミなどの野生動物で、感染動物はレプトスピラを腎臓に保菌し、尿中に排出する。人はネズミなどの感染動物の尿で汚染された水田や土壌との接触により経皮的または経口的に感染する。
レプトスピラは世界各地で分離され、免疫学的性状により250以上の血清型が知られていることから、これらによる病気をワイル病の他にレプトスピラ症とも呼ばれる。
ウィル病では5~8病日目に黄疸が発現し、皮膚に点状出血が現れる。さらに循環障害や腎不全を起こし、重症に発展することもある。
英世は上司を通じて、稲田らが発見したこのレプトスピラを入手している。同時にアメリカを含む世界各地で分離されたレプトスピラも入手していた。
これら複数のレプトスピラを用いて英世はレプトスピラに関する論文を7報発表している。