メキシコ中部地震、死者216人に=小学校倒壊で20人犠牲
【サンパウロ時事】メキシコ中部で19日起きたマグニチュード(M)7.1の強い地震で、ロイター通信は20日、少なくとも216人が死亡したと伝えた。首都メキシコ市や隣接州で小学校など多くの建物が倒壊しており、犠牲者の数はさらに増える恐れがある。これまでに日本人の被害情報はない。
メキシコでは10日余り前に南部を震源地とするM8.1の地震が起きたばかり。今回の震源地はメキシコ市の南東約120キロ。比較的もろい造りの家屋や工場、倉庫のほか、アパートやオフィスビルも崩壊し、多くの人ががれきの下敷きになったもようだ。
メキシコ市南部では、4階建ての小学校の1階部分が圧壊。住民らがツイッターで加勢を募るなどして懸命の救助作業を続けたが、ペニャニエト大統領によると、19日夜までに児童20人の遺体が収容された。
大統領はビデオメッセージで「残念ながら子供を含む多くの人が命を落とした。心から哀悼の意を表する」とした上で、メキシコ市の4割、隣接するモレロス州の6割が停電していると指摘。被災者に当局の指示に従うよう求めるとともに、治安機関や災害当局を総動員して生存者の救出とライフラインの復旧に当たると宣言した。
19日は、約1万人が犠牲となった1985年のメキシコ大地震からちょうど32年に当たっていた。